【核心】アリ地獄 セレブ交際クラブ詐欺(産経新聞) - goo ニュース
※引用
【核心】アリ地獄 セレブ交際クラブ詐欺
□欲望突く 8000万“貢ぐ”被害も
「セレブな女性が交際相手を募集している」。うその広告をインターネットに掲載し、応募男性から預託金名目で現金をだまし取ったとして、警視庁が暴力団組員ら15人を逮捕した「交際クラブ」詐欺事件。中には8000万円もの大金を詐取された被害男性もいた。この男性は産経新聞の取材に応じ、「まるでアリ地獄。途中で詐欺に気づいても引き返せなかった」と証言した。周囲に相談しにくい被害者心理につけ込んだ交際クラブ詐欺の実態を追った。
■女性はサクラ
「厳選されたセレブな女性ばかり。精神的にも経済的にも余裕のある男性との素敵(すてき)な出会いを求めています」
今回、詐欺容疑で逮捕された指定暴力団稲川会系組員、早川伸一容疑者(38)らの犯行グループが運営していた交際クラブ「アポロン」のホームページ(HP)には、こうした文言が並ぶ。「結婚」や「スポンサー」など3コースを紹介、入会金は「結婚」が10万円、「スポンサー」は無料などと設定している。
警視庁組織犯罪対策4課によると、早川容疑者らは平成19年、インターネットやスポーツ紙、雑誌にこうしたうその広告を出すことから交際クラブを始めた。そのシステムはこうだ。
(1)応募してきた男性にトラブルの保証として預託金の支払いを要求。「交際が終了すれば全額返金される」とし、「交際に応じれば報酬がもらえる」と、男性側がもうかる“逆援助交際”の仕組みであることを強調する。
(2)実際に女性を紹介し、高級レストランなどで引き合わせる。その際、男性に報酬として数万円が渡される。
(3)その後、「女性があなたを気に入った。女性は預託金を追加したので、追加してほしい」などと言って、さらに預託金名目で現金を引き出す。
しかし、女性も犯行グループの一員で、逮捕者の中にはセレブ役を務めていた34歳と59歳の女2人も含まれていた。
逮捕容疑は、19~20年、30代と60代の男性から現金計約600万円をだまし取ったとしている。
しかし被害額は氷山の一角にすぎない。
捜査関係者によると、早川容疑者らは「アポロン」など3つの架空の「交際クラブ」を開設。広告を出した19年以降、全国約200人から、約10億円もの現金を荒稼ぎしていたという。
■明日はわが身
今回逮捕された犯行グループとは別の交際クラブで被害にあった50歳代の男性が証言する。
18年初めごろ、スポーツ新聞で「交際クラブ」の広告を目にし、「恋愛、割り切りコース」に応募した。
男性が預託金50万円を支払うと、男の仲介で実際に女と会い、食事をした。
その後も男からの連絡は続いた。「相手が交際期間を延長したいと言って預託金を600万円積んだ。あなたも300万円を支払わないと会うことはできない」。言われるがまま、預託金を積み増していった。この時点で疑いはじめたが、支払った総額はすでに1500万円。しかし、家族や捜査当局には相談できなかった。
「『ここでやめたら返金されない』という男の言葉を信じるしかなかった」
男性は息子の通帳にまで手を出すようになった。
「まるでアリ地獄のようでした。誰にも話せないし、金はかさんでいくわけですから。自殺も考えました」
結局、支払った総額は実に8000万円を超えていたという。
「人間の弱点を巧みにつかれたとしか言いようがない。女にはめられたんじゃない。あのシステムにはめられたんだ」
男性は何度もこう繰り返し、「一度金を払ったら最後。誰もがだまされる。明日はわが身と思った方がいい」と付け加えた。
セレブはそんなことしないでしょう。
といっても、こういう人間の弱み的なところをついてくる詐欺は手を替え品を替え「世に助平詐欺の種はつきまじ」であります。
※引用
【核心】アリ地獄 セレブ交際クラブ詐欺
□欲望突く 8000万“貢ぐ”被害も
「セレブな女性が交際相手を募集している」。うその広告をインターネットに掲載し、応募男性から預託金名目で現金をだまし取ったとして、警視庁が暴力団組員ら15人を逮捕した「交際クラブ」詐欺事件。中には8000万円もの大金を詐取された被害男性もいた。この男性は産経新聞の取材に応じ、「まるでアリ地獄。途中で詐欺に気づいても引き返せなかった」と証言した。周囲に相談しにくい被害者心理につけ込んだ交際クラブ詐欺の実態を追った。
■女性はサクラ
「厳選されたセレブな女性ばかり。精神的にも経済的にも余裕のある男性との素敵(すてき)な出会いを求めています」
今回、詐欺容疑で逮捕された指定暴力団稲川会系組員、早川伸一容疑者(38)らの犯行グループが運営していた交際クラブ「アポロン」のホームページ(HP)には、こうした文言が並ぶ。「結婚」や「スポンサー」など3コースを紹介、入会金は「結婚」が10万円、「スポンサー」は無料などと設定している。
警視庁組織犯罪対策4課によると、早川容疑者らは平成19年、インターネットやスポーツ紙、雑誌にこうしたうその広告を出すことから交際クラブを始めた。そのシステムはこうだ。
(1)応募してきた男性にトラブルの保証として預託金の支払いを要求。「交際が終了すれば全額返金される」とし、「交際に応じれば報酬がもらえる」と、男性側がもうかる“逆援助交際”の仕組みであることを強調する。
(2)実際に女性を紹介し、高級レストランなどで引き合わせる。その際、男性に報酬として数万円が渡される。
(3)その後、「女性があなたを気に入った。女性は預託金を追加したので、追加してほしい」などと言って、さらに預託金名目で現金を引き出す。
しかし、女性も犯行グループの一員で、逮捕者の中にはセレブ役を務めていた34歳と59歳の女2人も含まれていた。
逮捕容疑は、19~20年、30代と60代の男性から現金計約600万円をだまし取ったとしている。
しかし被害額は氷山の一角にすぎない。
捜査関係者によると、早川容疑者らは「アポロン」など3つの架空の「交際クラブ」を開設。広告を出した19年以降、全国約200人から、約10億円もの現金を荒稼ぎしていたという。
■明日はわが身
今回逮捕された犯行グループとは別の交際クラブで被害にあった50歳代の男性が証言する。
18年初めごろ、スポーツ新聞で「交際クラブ」の広告を目にし、「恋愛、割り切りコース」に応募した。
男性が預託金50万円を支払うと、男の仲介で実際に女と会い、食事をした。
その後も男からの連絡は続いた。「相手が交際期間を延長したいと言って預託金を600万円積んだ。あなたも300万円を支払わないと会うことはできない」。言われるがまま、預託金を積み増していった。この時点で疑いはじめたが、支払った総額はすでに1500万円。しかし、家族や捜査当局には相談できなかった。
「『ここでやめたら返金されない』という男の言葉を信じるしかなかった」
男性は息子の通帳にまで手を出すようになった。
「まるでアリ地獄のようでした。誰にも話せないし、金はかさんでいくわけですから。自殺も考えました」
結局、支払った総額は実に8000万円を超えていたという。
「人間の弱点を巧みにつかれたとしか言いようがない。女にはめられたんじゃない。あのシステムにはめられたんだ」
男性は何度もこう繰り返し、「一度金を払ったら最後。誰もがだまされる。明日はわが身と思った方がいい」と付け加えた。
セレブはそんなことしないでしょう。
といっても、こういう人間の弱み的なところをついてくる詐欺は手を替え品を替え「世に助平詐欺の種はつきまじ」であります。