江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

46) 二人は好敵手 「平凡」昭和29年4月号 ひばり*チエミ初対談

2005年06月16日 | 江利チエミ(初期記事・本編)
希望対談...と銘うって司会に高田浩吉氏を迎え、「平凡」誌でようやく昭和29年3月末に初対談が実現しました。(この対談の録音はラジオ「平凡アワー」でもオンエアーされました。)
江利チエミさんはホント「ハキハキしてます!」。
抜粋してご紹介します。

皆様お待ちかね---歌謡曲とジャズのナンバーワン歌手ひばりちゃんとチエミちゃんの初顔合わせ
この春、満17歳のお誕生日を迎えるお二人が皆様のご熱望にこたえて希望対談。
司会はおなじみの高田浩吉さんです。
☆日本一のライバル
江利:はじめまして・・・江利でございます。どうぞよろしく・・・
高田:はじめまして・・・どうぞよろしく。
美空:フ、フ、フ 美空です。なんだかかしこまっちゃっておかしいわ。どうぞよろしく。

※ここでチエミさんが美空ひばりさんの浅草ロケの現場に遭遇したこと...その映画も観たこと...その演技もどこどこが素晴らしい...とダ-----っと喋ります。

高田:ほんとに君達今夜が初対面なの?
美空:(チエミちゃんと眼でうなずきあいながら)・・・ね、そうよね。
江利:東京では録音スタジオですれ違ったり、大阪ではすぐ隣の劇場で同じ週に実演に出たことがあるけど、ちゃんとお会いするのは今日がはじめてよ。
美空:だからファンの人たちは江利さんと私と仲が悪いと思ってんのよ、ねえ!
江利:ほんとね。いろいろとデマがね。

※喜美枝ママが案じた気持ちもわかります。チエミさんは本当にハキハキしています。
2人はすぐにうちとけて、チエミさんが「扇雀さん」ファンであるとか、ひばりさんがファーリー・グレンジャーが好き...など、アイドルらしい会話で盛り上がります。
最後は「平凡」の商業主義的な「たくらみ」が見え隠れする会話で締めくくられています。

高田:どっちが年上なの?
江利:私は1月17日で満17歳になったの。(<----原文そのままですがコレ誤植ですね。正解は1月11日。)ひばりちゃんのお誕生日は4月19日、ね、たしかそうよ。いづみちゃんが3月20日で満17歳。(<---いづみさんは正解ですが、ひばりさんも4/29です。チエミさんがミスしてるとは思えない...というかちゃんと台本もありそうですしまして自分のを間違えるわけもなく...誤植ですね。)
江利:こんどいづみちゃんも連れてきましょうね。
美空:そうね、17娘が三人そろって唄ったり踊ったりいいわネ。その時は「平凡」で写真撮りましょうよ。きっと面白いわ。

そして翌月の5月に「平凡アワー」で三人娘が初顔合わせをします。
そして、ジャンケン娘のクランクインとなるのですが、それは簡単には行きませんでした。最後の最後まで三人での映画出演を拒んだ江利チエミさんがいたからです。
   
※希望対談のなかで...チエミさんの演技への当時のスタンスが表れている部分があるのでその部分を紹介します。
チエミさんがこの頃映画にでていない...という話題になって...
ひばりさんはチエミさんの放送劇も凄く上手だと評価しましが、チエミさんは声がハスキーゆえに「台詞が聞き取りにくい」ということや...
>大映で「猛獣使いの少女」をやったときに「ああ 映画のお仕事って嫌だな」と思っちゃったワ。カチンとなると、はじめなくっちゃならないでしょ。それが苦手なのよ... と答えています。

演技開眼前夜...17の春のチエミさんがそこに居ました。

余談...
この「希望対談」の直後、4月14日の午後、その日の朝に夜行で京都の撮影所から横浜に戻ったひばりさんは休む間もなく和服に茶羽織姿で喜美枝ママと連れ立って「江利チエミ・渋谷松竹劇場公演」に予告なく花束をもって訪問します。チエミさんはこのとき予期せぬことに「絶句した」とか...
なにより会場に居たファンは「平凡」で初顔合わせをしたとはいえ「二人のあいだの冷戦」がなおも続いていると思われていたので「どよめきが起こった」のだとか...

この時点が本当の「お手打ち」だったのではないでしょうか?!



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どう見ても (函館のシト)
2005-06-17 19:27:19
私もその記事、平凡特別編集本で持ってますけど…

ひばり・浩吉・チエミの三人が同年代に見える(笑)。
返信する
でた!シトさん節!! (う--でぶ)
2005-06-18 08:51:32
出ましたな!...辛口表現(笑)!



確かに...いまのシトさんやうちの息子と同じくらいです。思いっきり老成してますよね。

ジャンケン娘...あたりを今の感覚で見ると「思いっきり違和感」はあります。



最近ってどうも「若く見えるように」的な部分が強いですよね...私くらいの年代から価値観がかわっていったかも知れませんね。

頑張って吸収して「大人になりたい」より、「幼稚なままでいたい」という気持ちが強い...というのか...



(いい意味で...ですよ!)このころのチエミさん達は、思いっきり「突っ張ってる」感じもします。





返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。