江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

◆ 地唄 黒髪

2007年07月22日 | 江利チエミ(続編)
地唄「黒髪」

地唄 端唄...この定義自体が曖昧でもありますが、様々な解説を引用します。

>作詞 初世桜田治助。作曲 潮出市十郎。
この曲は歌舞伎「大商蛭小島」(おおあきないひるがこじま)の劇中で、自分の髪を梳きながら、悲しみと切ない嫉妬の思いに狂おしくなっていく場面に用いられた長唄のメリヤスから、後に地唄に作曲されたものです。
※ここでいう「メリヤス」とは生地の名前にあらず...
>長唄の特色としては、概して派手でにぎやかな曲が多く、囃子と加えることで一層にぎやかさを増す。一方、メリヤス物と呼ばれるしんみりした叙情的な小曲もある。声楽優位の三味線音楽の中で、長唄の場合は三味線の器楽性も重要視され、合いの手が多く、合い方のある曲も多く、三味線の腕の見せどころとなっており、器楽性の強い音楽である。


>ストーリー
伊藤祐親(いとうすけちか)の息女辰姫が源頼朝(みなもとのよりとも)への恋を北条政子に譲り、二人を二階に上げた後、自分の髪を梳きながら悲しみと切ない嫉妬の想いに狂おしくなっていきます。

>長唄の曲は、大変美しく情緒ある曲として愛好されましたが、地唄では曲調が大分異なって、上方の風味が色濃く出ています。
独り寝の女性の悲しく切ない思いが、長唄の踊りとは違って、いかにも地唄舞らしくうちに抑えた技巧で、女心の陰影が繊細に表現されています。

>地唄は、地歌と書くことも多く、三味線を用いた音楽であり、その中でも長唄と共に「歌いもの」を代表する日本の伝統音楽の一つ。また三曲の一つ。多くの三味線音楽の中でも、最も古くまで遡ることができるもので、多くの三味線音楽の祖であり、義太夫節など各派浄瑠璃や長唄も、もともと地唄から派生したとみなすことができる。多くが人形浄瑠璃や歌舞伎といった舞台芸能と結びついて発展してきた近世邦楽の中で、舞台芸能とは比較的独立している。

>三味線を用いた音楽としては、初期に上方(京阪地方)で成立していた地唄は、元禄頃までは江戸でも演奏されていた。その後、江戸では歌舞伎舞踊の伴奏音楽としての長唄へと変化、また河東節などの浄瑠璃音楽の普及によって、本来の地唄そのものはしだいに演奏されなくなっていった。そのために、上方において「地元(上方)の三味線音楽」という意味で地唄と呼ばれるようになったと言われている。

>幕末までには、京阪を中心に東は名古屋、西は中国、九州に至る範囲で行われた。明治以降には生田流系箏曲とともに東京にも再進出、急速に広まった。現在は沖縄を除く全国で愛好されている。ただし東京では「地唄舞」の伴奏音楽としてのイメージがあり、地唄舞が持つ「はんなり」とした雰囲気を持つ曲という印象を持たれがちであるが、地唄舞は地唄に舞を付けたものであって、最初から舞のために作曲されたものはない。また地唄舞として演奏される曲目は地唄として伝承されている曲の一部であり、地唄の楽曲全体をみれば、音楽的には三味線音楽の中でも技巧的であり、器楽的な特徴を持つ曲も少なくない。

一方、三曲界内部においては、明治維新以来の西洋音楽の導入に伴って、その器楽的部分に影響を受け、江戸時代を通じて器楽的に発達していた「手事物」に注目されることも多い。しかしながら「歌いもの」の一つとして発達した地唄は伝統的な声楽としての側面も持っている。

>端唄(俗曲)と地唄
端唄と一口に言っても、上方端唄・江戸端唄と二種類ある。しかし、端唄と単にいうときは江戸端唄をさす。上方端唄と江戸端唄とは系統が違う。上方端唄を大ざっぱに定義づければ、京阪地方において検校・勾当といった盲人音楽家によって作曲され、あるいは彼らのレパートリーの中に採り入れられて伝承されてきた三味線歌曲としての地唄の一種だと言える。一口に言えば、地唄の中の長篇の歌に対して「黒髪」や「雪」といった短篇の歌が上方端唄である。
ところが江戸端唄は、京阪地方で流行した上方小唄というべきものが江戸に流入し、その影響の下に江戸末期におこった江戸風の短篇の三味線歌曲である。俗な言い方をすれば江戸末期におこった江戸の流行唄である。

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ぶっちゃけ...江戸端唄・小唄を自身のレパートリーに取り込んだ江利チエミが晩年その集大成ともいえる民謡/俗曲のアルバムで挑戦した「長唄の短編バージョン=地唄=上方端唄」が、この「黒髪」ということになるのでしょうか?!

そういえば、ピーター本名は池端慎之助、彼の父は人間国宝で「地唄舞」の家元...でしたね。




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