京都のいぬぅ

I wanna be a master of life.

才能 ~一握りのものがもつ煌めき~ (1)

2006年03月15日 23時10分35秒 | 科学
人はそれぞれ、個性をもっており、特定の分野での能力は違うものです。
それが、一番わかりやすく分析しやすいのは運動でしょう。

同じ体格で同じように極限まで鍛えぬいた体でも、個人により筋力に差が現れることもあれば、
関節のやわらかさの違いがもたらす可動域の差により、人によってはできる運動とできない運動が出てくるものです。
その違いが個性であり、それが特定のスポーツで有利となって働くのであれば、
それは才能であり、その人を一流へと導く可能性があります。

よく知られたところでは、持久力に適した赤筋(遅筋線維)と、瞬発力に優れた白筋(速筋線維)でしょう。
赤筋の割合が多ければ、ステイヤーに、
白筋の割合が多ければ、スプリンターに適しています。


まれに、一般の人とは余分に特殊な筋肉を持つ人がいると言ったら信じるでしょうか?

普通の人の腓骨筋(足首を外向きに反り返らせる筋肉)は、
左右のふくらはぎの外側部にあり、長腓骨筋と短腓骨筋の二つから成り立っています。

ところが、まれに
小指の骨の根元で終わる短腓骨筋から分岐して、小指の先端部分に向かって伸びる小指腓骨筋(出現頻度は5.1~16.7%)をもっている人がいます。
この筋肉は小指を持ち上げる動きを助け、足首の回転を円滑にします。
神業ともいえる妙技で人々を魅了するサッカーのロナウジーニョの得意技のひとつ、
エラシコ」(ボールの足の外側で出してすぐに内側で逆方向に流すといったフェイント動作)は、
小指腓骨筋が可能にしているかもしれないと専門家は述べています。

まるぶろ 2  ←エラシコが見れます
http://maru22.blog29.fc2.com/blog-entry-37.html


(他に、短指伸筋という手の甲にある骨から中指などの骨に直結している長さ3cmほどの筋肉もあり、
出現頻度は1.6~3.2%といわれ、
手の指を素早く動かすことを可能にし、
柔道の組み手などで高いパフォーマンスを発揮し、またピアノやギターの名手になれると考えられます。)

霊長類の上肢筋及び末梢神経の走行に関する比較解剖学的検討
http://72.14.235.104/search?q=cache:tVVQygfRMroJ:www.pri.kyoto-u.ac.jp/nenpou/2001/kyoudou-riyou/seika/keikaku/keikaku6.htm+%E7%9F%AD%E6%8C%87%E4%BC%B8%E7%AD%8B&hl=ja&ct=clnk&cd=3

ピアノを弾く人のための解剖学パート
http://www7.plala.or.jp/machikun/essayx.htm



運動機能の差は、筋肉の種類や数だけでなく、
筋肉と骨の付着位置にも影響されるというリポートがあります。
例えば、上腕三頭筋が骨に付く位置のほんのわずかな違いがテコの原理によって、
数十kgもの力の差を生むということが報告されています。






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