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夏目漱石の小説「こころ」題名について

2016-06-13 12:32:01 | 夏目漱石
昔、中学校の国語の教科書に、夏目漱石の「こころ」が載っていました

    
教科書で「こころ」を読んだ人は多いようです
私はその感想文を発表した記憶があります
発表というか、授業でそれを読み上げたような記憶です
何について書いたか、一つだけ覚えています
「なぜ作者は題名を『こころ』と平仮名にしたのか
『こころ』と平仮名にすることによって・・・」
後はよく覚えていません
とにかくこの「こころ」というひらがなの題名が
何か心に響くような気がして書いたように記憶します

ところが、最近ネットで調べてみたところ、
最初は「こころ」・「こゝろ」ではなく
「心」であり、又それは幾つかの短編の総称として
使用する予定だったのだそうです
ところが思いの外長編となり、「こころ」として発売されたそうですが
漱石の意図した所は、仮名の「こころ」ではなく
漢字の「心」だったのだそうです。以前読んだ記憶では、
「出版社側でひらがなにした」という話のようでしたが
今ネットで調べてみると「わからない」というように書いてあります
以下は漱石の言です

「自己の心を捕らえと欲する人々に、人間の心を捕らえ得たるこの作物を奨(すす)む」

私には、さっぱりわけわからないのですが
とにかくこの小説の魅力の一つに、この題名
「こころ」が関係しているような気がするのです
心惹かれる題名、とでも言いましょうか?

私は何となく夏目漱石が好きなのですが
その理由の一つにこの「こころ」という小説があるような気がします
「吾輩は猫である」は、あまり本を買わない昔
単行本を読んだ覚えがあります
誰が買ったのか、親が買ってくれたのかどうかも覚えていません
挿絵の入った面白い小説でした

そして、この「こころ」という小説は
「吾輩は猫である」とは全く趣の違った小説でしたが
教科書で読んだ時から心にひっかかり
おそらく多くの人がそうであるように、
「もしかしたら、自分も先生と同じような行動を取ったかもしれない」
という罪悪感を内に秘めながら
しかし、どうにかしてそれを正当化出来ないものかと
そんなモヤモヤした気持ちを抱えながら
断片でしか紹介されなかった教科書の記述を
その後も引きずり続けて、尚解決も出来ずに?
引っ張り続けていく、そんな「困った小説」
なのではないでしょうか?
それを何故漱石は、
「自己の心を捕らえと欲する人々に、人間の心を捕らえ得たるこの作物を奨(すす)む」
などと述べたのか、正反対なんじゃないですか?と
改めて問いたい気がします

家事や雑用でいささか忙しい気味の私は
落ち着いて小説を読む事が何年も出来ず
とうとう、ネットでの「朗読」を利用する事にしました
「こころ」も聴きました
「門」を聴いて、次に三部作だという「三四郎」を聴き
「それから」も聴きました

で、何が何だかわからないままに、疑問も生じ
漱石にも関心を持ちました
そして、ネットで色々検索してみました
漱石の実生活が小説に反映していることもわかりました
生い立ちも、その他も・・
それらを少し書いてみたいと思います(続く)
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