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「拡大解釈 戦争への道」 武村正義(元官房長官・蔵相)

2016-05-31 14:47:37 | 平和について
「戦える国に変質」言わねばならないこと 東京新聞 2016年5月29日 朝刊

 戦後七十年余り、平和な日本が続いた。国民の多くは平和日本に納得し、これに疑念を持っている人はほとんどいない。よそから与えられた平和でなく、日本人があの戦争を深く反省して再出発し、その国民の意思を反映した七十年だった。

 だが、ここに来て、安全保障関連法が施行され、他国を武力で守る集団的自衛権の行使に一歩踏みだした。この方向は平和な七十年を支持してきた日本の多くの意思に沿っていない。七十年持続した考え方を無理に変えようとしていることに、違和感を覚える。

 憲法九条は戦争を否定し、敵が攻めてきたとき自衛のため戦うことをかろうじて許してきた。よその国にどんどん出て行き、よその国が攻められたからと応戦するなど、どう見ても、憲法がそこまで認めているとは考えられない。

 安倍晋三首相は戦後の日本のあり方に疑念を持ち、変えることにこだわってきた。確かに米軍が日本を占領し、憲法や戦後のシステムは始まったが、多くの国民は納得して受け入れ、支持してきた。

 安倍首相は母方の祖父、岸信介さん(元首相)を尊敬していると聞く。私は自民党の国会議員時代、安倍首相の父、晋太郎さん(元外相)の派閥にいたが、晋太郎さんから聞いたのは、もっぱら自分の父、安倍寛(かん)さんの話だった。寛さんはあの戦争に批判的な政治家で、東条内閣の閣僚だった岸さんとは対照的な考えを持っていた。安倍首相は父方の祖父をどう思っているのか。

 日本は明治憲法下で、一度、憲法解釈をめぐり大きく道を間違えた。時の軍部が「統帥権の独立」を拡大解釈し、首相どころか、天皇陛下の意思すら聞かず、独断で戦争の道を走った。今度は、歴代内閣が認めず、憲法学者のほとんどが「違憲」と言っている安保法を多数で強行して通した。戦前の失敗の轍(てつ)を踏むことにならないか危惧する。
         
<たけむら・まさよし> 1934年生まれ。滋賀県知事、新党さきがけ代表、官房長官、蔵相を歴任。近刊に著作集「ムーミン・ハウスの窓から」
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よく聞かれることですが、安倍首相と祖父である岸元首相の関係、
ですが、この武村さんの実際の経験から来る話
これは、初めて聞きました

安倍首相の同じ祖父である二人の、意見の大幅な相違です
そして、安倍首相は母方の祖父、つまり岸元首相の方に
考えはより近く、岸元首相を尊敬しているようです

父方の祖父、元衆議院議員安倍寛という人は、
        
戦争反対を唱え、「東條英機らの軍閥主義を鋭く批判」したそうです
又、元首相の三木武夫氏とは親友だったそうです

両方の祖父が議員であり、そして主義主張は正反対
中々に興味深い話です
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