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【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

パソコンの画面で試算表の中身を見る【弥生会計13の場合】

2013-07-22 17:00:00 | 会計ソフト(弥生会計)
経理数値を検討する場合の基本は試算表です。試算表にはすべての勘定科目が集約されているからです。

試算表は毎月作成し保存しなければなりません。会計ソフトで作成している場合も紙に印刷して保存しますが、試算表を検討するのは紙よりもパソコンの画面のほうがはるかに便利です。パソコンの画面の試算表からであれば、クリックひとつで総勘定元帳や補助科目を表示させることができるからです。

以下、弥生会計13で試算表を表示させ、試算表から総勘定元帳へ移動したり、補助科目を表示させたりする方法を説明します。試算表の種類は「月次・期間」と「年間推移」がありますが、一般に試算表といえば月単位ですので、「月次・期間」で説明をさせていただきます。

■試算表を表示させる

画面上部の文字メニューで「集計」「残高試算表」「月次・期間」とクリックします。そうすれば、紙に印刷した試算表と同じものが画面に表示されます。次に、検討したい「期間」を選びます。複数の月や全期間(事業年度の全ての月)を選択することもできますが、まずは特定の月(単月)を選択してください。

タブが「貸借対照表」「損益計算書」場合によっては「製造原価報告書」に分かれていると思います。検討したいものをクリックしてください。

■勘定科目の個々の内訳を調べる

「損益計算書」をクリックすれば売上高から始まり売上原価、販売管理費と続きます。

販売管理費にたくさんの勘定科目があります。画面右のスクロールバーで画面の下に移動することができます。気になる勘定科目がいくつかあると思います。

「福利厚生費ってなんだろうか?」、「うちは従業員旅行になど行っていないのに・・・」。試算表に表示された福利厚生費という文字の上を左でダブルクリックしてください。「総勘定元帳」が表示されたと思います。その月に支出した個々の福利厚生費が表示されます。「従業員用のお茶やお菓子も福利厚生費なんだ!」、ということです。

(文字メニューの「ウインドウ」で試算表に戻れます。)「旅費交通費が多いのでは?」、さっきと同じ要領でクリックしてみます。「従業員の通勤手当は旅費交通費なのか!給料手当だと思っていた!」、勘定科目の内容というのは会社や経理担当者によって違ってきますので、ほかの人の感覚とは異なる場合も多いのです。

■勘定科目を細分化する

次に貸借対照表のタブをクリックしてください。

「現金・預金」という気になる勘定科目が表れました。「普通預金、銀行別に知りたいな!」、普通預金の上を右クリックすればメニューが表示され、その中の「補助科目を表示」を左クリックします。銀行別に表示されます。ただし、そのためには普通預金に関しての「補助科目」をあらかじめ設定し、入力も補助科目ごとに行う必要があります。

「売掛金」も気になると思います。さっきと同じ要領で補助科目を表示させてみましょう。「今は取引をしていない得意先が残っている!」「『その他』が多すぎるのでは?」「あの得意先は社名変更したぞ!」、補助科目は定期的に見直さなければなりません。当然、設定を変えることができます。

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★「前月繰越」「当月借方」「当月貸方」「当月残高」

弥生会計13の試算表の数値はこのように並んでいます。

「前月繰越」と「当月残高」は損益計算書勘定科目の場合にはその時点までの累計額を表します。

「当月借方」は資産関連勘定科目(現金、預金、売掛金など)と費用関連勘定科目(仕入、給料、福利厚生費など)は増加を、負債関連勘定科目(買掛金、借入金など)と収益関連勘定科目(売上、受取利息など)は減少を表します。

「当月貸方」は、負債関連勘定科目(買掛金、借入金など)と収益関連勘定科目(売上、受取利息など)は増加を、資産関連勘定科目(現金、預金、売掛金など)と費用関連勘定科目(仕入、給料、福利厚生費など)は減少を表します。

★その月の利益とその月までの累計利益

「その月の利益」は、損益計算書「当月貸方」の「当期純損益金額」です。「その月までの累計利益」は「当月残高」の「当期純損益金額」です。