純資産に関する仕訳は設立時に次の仕訳をするだけです。
≪借方≫預金≪貸方≫資本金
後は会計ソフトが自動的に純資産の部を作成してくれます。純資産の部は次のような勘定科目で構成されます(もっとも単純なケースです)。
○資本金
○繰越利益剰余金
この2つの合計が純資産の部の合計です。そして、貸借対照表で「資産=負債+純資産」という関係が成り立っています。
繰越利益剰余金は次の2つに分かれます。
○期首繰越利益剰余金
○当期利益
期首繰越利益剰余金は前期から繰り越されてきた繰越利益剰余金です。
繰越利益剰余金という勘定科目の仕訳は不要です。試算表を貸借対照表と損益計算書に分割する際に貸借対照表の貸借を一致させるために自動的に作成されます。
仕訳を積上げた結果(勘定科目によっては増加も減少もある)は次のようになります。簿記の教科書の残高試算表のことです。
借方(左側)→資産と費用に関する勘定科目の残高合計
貸方(右側)→収益と負債と純資産に関する勘定科目の残高合計
借方(左側)と貸方(右側)は同額です。仕訳は借方(左側)と貸方(右側)同額でするからです。
そこで、次の関係が成り立ちます。
資産+費用=収益+負債+純資産(資本金と繰越利益剰余金)
↓
資産-負債-純資産(資本金と繰越利益剰余金)=収益-費用=当期利益
★収益-費用=当期利益⇒これは損益計算書です。
資産-負債-純資産(資本金と繰越利益剰余金)=当期利益
↓
★資産=負債+純資産(資本金と繰越利益剰余金)+当期利益⇒これは貸借対照表です。
「繰越利益剰余金+当期利益」が翌事業年度の繰越利益剰余金になります。この計算は会計ソフトで繰越処理をすれば自動的にしてくれます。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
純資産のことを不可解に思う人は多いです。特に、純資産と資本金の関係です。
純資産は事業年度末(試算表の場合は月末)の資産と負債の差額です。これは、貸借対照表の「資産=負債+純資産」とう構造から理解できます。問題は資本金です。資本金は出資された過去の数値です。純資産の部では、この過去に出資された資金の増減が判明するように資本金という勘定科目を表示しているのです。
「純資産>資本金」ならば資本金が増えている。「純資産<資本金」ならば資本金が減っているということです。資産と負債、そして設立以来の出来事を振り返れば納得できます。
業績が好調で(利益が出ている)あれば、資産は増え続けます。預金は増え、余裕資金で購入した自社ビルも資産として計上されます。業績が悪ければ、預金は減り続け、借入れをし、その借入れした資金もなくなります。純資産は、活動を続けた結果としての会社の懐(ふところ)なのです。
【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。
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○資本金
○繰越利益剰余金
この2つの合計が純資産の部の合計です。そして、貸借対照表で「資産=負債+純資産」という関係が成り立っています。
繰越利益剰余金は次の2つに分かれます。
○期首繰越利益剰余金
○当期利益
期首繰越利益剰余金は前期から繰り越されてきた繰越利益剰余金です。
繰越利益剰余金という勘定科目の仕訳は不要です。試算表を貸借対照表と損益計算書に分割する際に貸借対照表の貸借を一致させるために自動的に作成されます。
仕訳を積上げた結果(勘定科目によっては増加も減少もある)は次のようになります。簿記の教科書の残高試算表のことです。
借方(左側)→資産と費用に関する勘定科目の残高合計
貸方(右側)→収益と負債と純資産に関する勘定科目の残高合計
借方(左側)と貸方(右側)は同額です。仕訳は借方(左側)と貸方(右側)同額でするからです。
そこで、次の関係が成り立ちます。
資産+費用=収益+負債+純資産(資本金と繰越利益剰余金)
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資産-負債-純資産(資本金と繰越利益剰余金)=収益-費用=当期利益
★収益-費用=当期利益⇒これは損益計算書です。
資産-負債-純資産(資本金と繰越利益剰余金)=当期利益
↓
★資産=負債+純資産(資本金と繰越利益剰余金)+当期利益⇒これは貸借対照表です。
「繰越利益剰余金+当期利益」が翌事業年度の繰越利益剰余金になります。この計算は会計ソフトで繰越処理をすれば自動的にしてくれます。
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純資産のことを不可解に思う人は多いです。特に、純資産と資本金の関係です。
純資産は事業年度末(試算表の場合は月末)の資産と負債の差額です。これは、貸借対照表の「資産=負債+純資産」とう構造から理解できます。問題は資本金です。資本金は出資された過去の数値です。純資産の部では、この過去に出資された資金の増減が判明するように資本金という勘定科目を表示しているのです。
「純資産>資本金」ならば資本金が増えている。「純資産<資本金」ならば資本金が減っているということです。資産と負債、そして設立以来の出来事を振り返れば納得できます。
業績が好調で(利益が出ている)あれば、資産は増え続けます。預金は増え、余裕資金で購入した自社ビルも資産として計上されます。業績が悪ければ、預金は減り続け、借入れをし、その借入れした資金もなくなります。純資産は、活動を続けた結果としての会社の懐(ふところ)なのです。
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