【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

特別徴収の税額決定通知書(大阪市のサイト)

2017-05-06 10:00:00 | 地方税
間もなく特別徴収の税額決定通知書が送られてきます。大阪市のサイトでは、特別徴収に関するささいな疑問を大変わかりやすく解説されており、大阪市と関わりがない人でも役に立ちます。

なぜ特別徴収を行わなくてはならないのか?

訳もなく徴収しろといわれても納得できませんよね。地方税法第321条の4の規定により、所得税の源泉徴収義務がある給与支払者(事業主)は、従業員の個人住民税を特別徴収することが義務付けられています。法律ですので、事業主や従業員の意思で特別徴収するかどうかを選択することはできないのです。

アルバイトやパートの従業員も特別徴収が必要ですか?

従業員が前年中に給与の支払いを受けており、当年度の4月1日において給与の支払いを受けている場合は、特別徴収しなければなりません。アルバイト・パートなどの非正規雇用者であっても、この要件に該当する場合には特別徴収をしなければなりません。ただし、例外があります。他の事業主から支給される給与で特別徴収されている、毎月の給与支給額が少なく特別徴収しきれない場合などです。

税額決定通知書に記載されていない従業員がいるのはなぜか?

給与支払報告書が未提出の場合は税額決定通知書に記載されません。提出が遅かった場合も税額決定通知書に記載されないことがあります。給与支払報告書を期限内に提出している場合であっても、1月1日時点での住所が大阪市外の場合は大阪市から該当の市町村へ転送することになっていますので税額決定通知書には記載されません。大阪市に住所があっても、給与支払報告書に記載された住所と大阪市が把握している住所と一致せず実情を調査中である場合には税額決定通知書には記載されません。

特別徴収税額決定通知書の送付先を変更してほしい。

よくあると思います。給与支払報告書を提出後、特別徴収義務者が引っ越した場合です。

税額決定通知書(特別徴収義務者用)に個人番号欄が追加されているがその目的は?

特別徴収義務者(給与支払者)と市町村との間で、納税義務者(従業員等)の正確な個人番号(マイナンバー)を共有することで、事務の効率化につながることから、平成29年度「特別徴収税額の決定・変更通知書(特別徴収義務者用)」に個人番号欄が追加されました。

なぜ、個人番号通知書が別郵便で送られてくるのか?

個人番号通知書?

特別徴収税額決定通知書だけでも大変なのに、たまりませんよね。

【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。

まほろばからの地方税のありかた提言 (奈良県税制調査会の挑戦)
クリエーター情報なし
清文社

個人事業者の住民税(所得税との違い)

2017-04-25 11:30:00 | 地方税
個人事業者の住民税(市町村民税と都道府県民税)は、所得税(国税)の確定申告書を提出していれば、この結果を受けて住所地の市町村が税額を計算して通知をしてきます。「住民税(地方税)の確定申告」といった手続は不要だということです。平成29年分の住民税は、平成28年分の所得税の結果を受けて計算されます。住民税は、通知を受けた税額をその年の6月から翌年の1月までの間に4回に分けて納付します(一括しての納付もできます)。

住民税も所得に対して課税されますが、所得税とは所得の計算方法や税率が違うことから、住民税が所得税より多くなることも少なくなることもあります。所得控除は住民税のほうが少ないです。住民税の税率は所得税のような累進税率(所得が増えると税率も上がる)ではなく、所得に関係なく一律10%です。

住所地と事業所所在地の市町村が異なる場合には、事業所所在地でも住民税を納付しなければなりません。住所地の市町村では「所得割+均等割」を納付しなければなりません。事業所が所在地する市町村では「均等割」を納付しなければなりません。

★住民税の還付?
所得税の場合には予定納税した所得税、源泉徴収された所得税の合計額が年間税額より多くなる場合にはその差額が還付されます。しかし、個人事業者(事業所得)の住民税の場合には「事前の納付」がないので還付ということはありません。

★銀行口座振替での納付
ほとんどの市町村で住民税は銀行口座振替で納付することができます。また、ネットを利用して預金口座から納付することもできます。詳しくはお住いの市町村にお問い合わせください。
【参考】大阪市の場合(口座振替・自動払込

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

≪住民税の記帳≫
住民税は必要経費にはなりませんので、記帳する必要はありません。ただし、住民税の納付を事業用資金からしている場合には、この出金を記帳しなければ預金や現金の残高が合いませんので、相手勘定を「事業主貸」として記帳します。

【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。

税理士無しでもできた! 個人事業者の【超簡単】経理
クリエーター情報なし
ぱる出版

住民税特別徴収の対象となる従業員

2017-04-22 17:00:00 | 地方税
年末調整、確定申告と終わり、次は住民税が市町村から通知されるシーズンになろうとしています。

従業員を雇用する事業主は、従業員の給与から住民税(個人の市町村民税と都道府県民税)を特別徴収(給与から差し引き)しなければなりません。特別徴収の対象となる従業員は、次のいずれにも該当する者です。

●前年中に給与の支払いを受けた者
これには前年は他から給与をもらっていた者を含みます。

●その年の4月1日現在に在職する者

「彼(彼女)は今年になって採用したから住民税は徴収しなくてもよい」は間違いということです。

住民税(地方税)の通知が来るのは、前年に所得税(国税)の確定手続である年末調整を行い、その結果を「給与支払報告書」として従業員の住所地の市町村へ連絡した従業員です。

中途採用した従業員については通知がありませんが、年度途中でも特別徴収する事業者を変更すること、普通徴収(自分で住民税を納税する)から特別徴収に変更することができます。「全従業員が特別徴収!」とすることが望まれます。そうでないと、従業員間に不公平感が生まれるからです。

従来は、国税である所得税の源泉徴収は行っているけれども、地方税である住民税については全く徴収していない、あるいは従業員によって扱いが異なっていることがありました。また、市町村側も、特別徴収であれ普通徴収であれ、徴収さえできればよいという姿勢でした。しかし、現在は総務省の指導の下、各市町村とも特別徴収を徹底するという方向に進んでいます。詳しくは下記をご覧ください。

【全国地方税務協議会サイト】一般向けトップページ >広報 >「個人住民税は特別徴収で納めましょう

【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。

29年版 初心者にもよくわかる給与計算マニュアル
クリエーター情報なし
日本法令

一般社団法人地方税電子化協議会

2017-04-07 12:30:00 | 地方税
eLTAXへの接続障害について(これまでの経緯と再発防止対策)

eLTAXとは、地方税ポータルシステムのことで、地方税の電子申告システムです。このeLTAXが、今年1月27日(金)から2月1日(水)午前にかけて繋がりにくい状況となりました。原因は、予想を超えたアクセスが集中したことにより、予め設定されている負荷上限を超えたためと考えられます。

困りますよね!こんなことじゃ。

「1月27日(金)から」といえば、「給与支払報告書」の送信が集中する時期です。平成29年の住民税(地方税)を計算するための資料として提出するのが給与支払報告書です。市町村にすれば給与支払報告書は「飯の種」なのですから、それを受け取るシステムがダウンするなんて、本当に呆れます。

地方税ポータルシステム(eLTAX)に一時的につながりにくい状況が発生したことに係る地方税の対応について

これを受けて総務省は、期限までに送信できなかった利用者に不利益が生じることがないよう、各地方公共団体に対して、適切な対応を行うよう要請する通知を発出しました。当たり前です!

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

我々は普段、ネット上のシステムは正常に機能するのが当たり前のように利用し、誰がシステムを構築・運営しているのかを考えることなどありません。

eLTAXは、「一般社団法人地方税電子化協議会」が構築・運営しています。

「外郭団体」のようです。

役員は各自治体から選出されています。気になるのは「財政状態」です。決算も公開されています。平成28年3月末現在、ソフトウェア約30億円、長期前払費用約43億円が資産として計上されています。いずれも、システム関連の支出です(詳細は財産目録)。総資産からして相当多額です。一方、負債として長期未払金が約78億円計上されています。システム代金を分割払いしているのだと思います。決算書だけではよくわかりません・・・

事業計画書を読んでみると、具体的な方針や活動、今後の目標がわかります。平成29年度の事業計画書には今回のトラブルが必ず取り上げられることでしょう。期待しておきます。

【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。

地方税取扱いの手引 (平成28年10月改訂)
クリエーター情報なし
清文社

【eLTAX】Windows10の動作検証の結果が公表される

2016-07-05 18:40:00 | 地方税
eLTAX(地方税ポータルシステム)のWindows10の動作検証の結果が公表されました。

Windows10の動作検証の結果について

ほぼ正常に動作するようです。

文字化けが起きるようですが、それは「Office2007」をインストールしているという環境下でのことです。「2007」がインストールされているパソコンは今やごくわずかだと思います。

Windows10の標準ブラウザ「MicrosoftEdge」には未対応です。これはe-Tax(国税電子申告・納税システム)と同じです。

実用上は問題なく使えるようですが、「標準ブラウザ」が対応していないのが気になります。「InternetExplorer11」をいつまで使わなければならないのでしょうか?