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【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

現金勘定のマイナスを解消させる仕訳

2013-04-18 17:00:00 | 経理業務(帳簿の作成)
現金勘定(紙幣と硬貨)がマイナスということはあり得ませんので、マイナスになっている場合には原因を解明してしかるべき仕訳をしなければなりません。

●預金からの引き出しを処理していない
会計ソフトの導入初年度で、まずは経費の現金払いを入力した場合には現金勘定がマイナスになります。次は預金勘定を入力し、預金から引き出した分(紙幣と硬貨にした分)を現金勘定で受け入れます。

●経費の二重記帳
経費の二重記帳をしている場合も現金勘定がマイナスになります。例えば、「領収書だけでなくその領収書の請求書も入力している」「預金口座から支払った分も現金勘定で処理している」などの場合です。(必ずマイナスになるわけではありませんが、この金額が現金残高を超える場合にはマイナスになります)。

●社長の個人出費の混入(社長個人の財布で支払った出費)
会社の現金から支払っていないのですから、これが会社の経理に混入してしまうと帳簿上の出金が過大になり現金勘定がマイナスになってしまいます。(必ずマイナスになるわけではありませんが、この金額が現金残高を超える場合にはマイナスになります。)

●社長からの借入金
会社の資金が不足する際に、社長個人の資金から会社に入金した処理ができていない場合には現金勘定がマイナスになります。(必ずマイナスになるわけではありませんが、この金額が現金残高を超える場合にはマイナスになります。)

●現金での売上代金回収の記帳漏れ
売上代金を現金で回収した処理をしていない場合も現金勘定はマイナスになります。また、現金を通っていない現金回収を預金に預け入れる処理をしてはいるけれども、その相手勘定を現金にしている場合もマイナスになります。(いずれも、必ずマイナスになるわけではありませんが、この金額が現金残高を超える場合にはマイナスになります)

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★現金と預金を区別する理由
複式簿記では現金と預金を区別します。性質も違い管理の区分も違うからです。複式簿記では、性質と管理区分が同じものを勘定科目(補助科目)として分類するのです。