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『終末のフール』

2009-08-15 18:14:51 | 読書
2009 No.25 8/8~8/11

作者:伊坂幸太郎(集英社文庫)

評価・・・★★★★☆ 4.5

私が読んだ伊坂さんの作品の中で最も読みやすい作品でした。

8年後に小惑星が衝突すると発表されてから5年が経過したころの設定。信じられないような混乱状態に陥ってから、ようやく小康状態を取り戻しつつあるが、これもきっと一時的なものなんだろうな、とみんながぼんやり感じている。でも、なぜか暗い雰囲気はなくて、明るさのようなものが感じられました。
連作短編集の形式で、共通する登場人物が出ていたのもおもしろかったです。
あくまで衝突まで3年となった世界を描いているだけなので、終末のその時までは描かれていません。この人たちがどうなるのか気になりますが、そこまで書いちゃうとSF小説になっちゃいますもんねぇ…
今の日本だったら、もし本当にあと8年経てば地球が滅亡してしまうという事実を突きつけられたら、この小説にあるように恐ろしい状態になってしまいそう
そう考えると、これはちょっと怖い作品ですね…


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