Heart Beat

草なぎ剛くんのこと、読書記録など・・・気ままに更新♪(コメント&TBは承認制となっています)

2013年下期に読んだ本

2013-12-22 11:05:39 | 読書
No.20『オレたち花のバブル組』

10/14~10/17

作者:池井戸 潤(文春文庫)

評価・・・★★★★★ 5.0

おもしろかった!
そして、本当のところは知らないけど、金融庁&国税庁のイメージがすごく悪くなってしまった。
金融庁と国税庁の人って、このシリーズをどんな思いで見てるんでしょう…


No.21『二流小説家』

10/19~11/10

作者:デイヴィッド・ゴードン(早川ミステリ文庫)

評価・・・★★★ 3.0 

グロかったです。
間に主人公の小説論が挟まれているので、やたら長たらしく感じて読むのがしんどかったし。
確か、日本で映画化された作品だと思うけど、映画ではあの死体発見シーンとかどう映像化したんだろ…


No.22『ようこそ、わが家へ』

11/12~12/5

作者:池井戸 潤(小学館文庫)

評価・・・★★★★ 4.0 

満員電車の中で、マナー違反の振る舞いをした男を注意したばっかりに、逆恨みを買ってしまい嫌がらせ行為を受け続けることになる主人公。
現実にも起こりそうなことで、怖かったです。

また、銀行出身の主人公を悩ませる出向先での怪しい取引の謎も描かれるなど、半沢直樹シリーズの作家らしい要素もあって、一つの作品で2種類のジャンルのおもしろさを味わえておもしろかったです。



No.23『カーテン』

12/10~12/20

作者:アガサ・クリスティー(早川クリスティー文庫)

評価・・・★★★★★ 5.0 

クリスティーが産み出した天才名探偵ポアロの最後の作品です。
ポアロ作品としては最後でも、実際に執筆されたの作者の晩年ではなく、脂の乗った1940年代に書かれているので、作品のクオリティーはかなり高いです。
クリスティーが自分の死後に娘に残すために銀行の貸金庫でずっと保管されていて、実際には亡くなる約1年前に発行されました。
私の好きなヘイスティングズが出てますが、メソメソしていてヘイスティングズに興味がない人はイラッときちゃうかも。
でも、ポアロとヘイスティングズの友情にジーンときちゃうことは保証できます。

ポアロ好きにはとても悲しい最後の作品ですが、ポアロらしいラストに泣き笑いさせられる作品。
やっぱりポアロは最高の名探偵です。



『オレたちバブル入行組』

2013-10-16 18:16:16 | 読書
2013 No.19 10/1~10/3

作者:池井戸 潤(文春文庫)

評価…★★★★★ 5.0

夏クールで1番の話題になったドラマ『半沢直樹』の原作本を遅ればせながら読みました。
ドラマは残念なことに未見。
こんなに評価の高いドラマになるとは思わなかったので、見逃してしまってかなり悔しい。

ドラマでは原作の1作目と2作目をベースにしていたそうですが、原作もすごくおもしろかった。

銀行業界のことはあまりよく知らなかったのもあって、銀行業界のことや、銀行員の思考パターンなどの描写がとてもおもしろく感じました。

上司の不正の犠牲にされるところだった半沢が、執念で真相を暴き立て大逆転を成功させる流れは本当に痛快そのもので、こんなスリリングな展開にワクワクして本の頁をめくったのは久しぶりだったかも。

今はシリーズ2作目に挑戦中です。

 

『ようこそ地球さん』

2013-10-15 19:46:38 | 読書
2013 No.18  8/18~9/4

作者:星 新一(新潮文庫)

評価…★★★★★ 5.0

星さんのショートショート集。
バラエティー豊かな作品集でおもしろかった。

テレビ業界の風刺とも取れる『証人』とか、一見のどかな田舎生活を描いているようで、実は恐ろしい村の秘密を描いた『たのしみ』もあれば、『すばらしい天体』や『待機』などといった他の星を訪れるSF作品もあっておもしろかった。

『処刑』という作品は、ハリウッド映画にでもできそうな作品。
他の作品よりも少し長めで、罪を犯した人間が送られる流刑地となった星で、水を与えてくれる玉だけを支えに死との恐怖と戦うというお話。
ただその玉は、ある時点になると爆発を起こし死は避けられないという代物。でも玉で水を補給しないと死んでしまうし、使い続けたらいつか爆発で死んでしまうし、かといってその星で他に水を補給する手段はないという、どうしようもない状況に追い込まれる主人公だけど、これってある意味ストレートな死刑よりよっぽど残酷なのかもしれない。


山崎豊子さん逝く

2013-10-01 12:50:21 | 読書
山崎豊子さんがお亡くなりになりました。

山崎さんの作品に初めて触れたのは、NHKドラマ『大地の子』です。
中国残留孤児の青年とその実父を中心に家族愛や差別、製鉄所をめぐる日中の攻防などを描いた作品で、そのスケールの大きさに夢中になりました。上川隆也さんや、仲代達也さんをはじめとする俳優陣の演技も素晴らしかった。
その後、小説として『大地の子』『白い巨塔』『運命の人』などを読みました。ドラマでは『白い巨塔』『華麗なる一族』『不毛地帯』などを見て、いずれもとても感動しました。

女性とは思えない硬派でスケールの大きい作品で社会をするどく描いて来られました。
新しい作品が読めなくなるのは非常に残念ですが、山崎さんが遺された作品を大切に読み継いでいきたいと思います。

心より御冥福をお祈りいたします。

2013年に読んだ本(5)

2013-08-19 00:39:50 | 読書
No.16 『県庁おもてなし課』

7/12~8/4

作者:有川 浩(角川文庫)

評価…★★★★☆ 4.5


錦戸くん主演で映画化された作品。映画は未見ですが、実際に高知県庁にあるという高知の観光の窓口的な『おもてなし課』を舞台にして描かれた作品。

役所を、しかも若手職員を中心人物に取り上げた作品って珍しいような気がする。
作者の有川さんが高知県出身で、高知県のPRになるように書かれた作品ということですが、効果バッチリなんでは?

私はこれまで3回ほど高知県を旅行したことがありますが、四万十川とかまだまだ行ったことのないエリアも多いので、久々にまた高知に遊びに行きたくなりました。
アイスクリンも久々に食べたい!



No.17 『愛の重さ』

8/1~8/5

作者:アガサ・クリスティー(早川書房クリスティー文庫)

評価…★★★★★ 5.0


クリスティーの普通小説です。ミステリではありません。

姉妹の、愛するが故の苦しみを描いた作品です。
良かれと思ってしたことが、かえって新たな苦しみを産み出して、妹を追い詰めてしまう…という悲しいお話。最後は救れる部分があります。

姉の少女時代から描かれているのですが、その少女時代のエピソードが一番おもしろいかな。
赤ん坊の妹に憎しみしか感じていなかったのに、ある事件により妹への愛情が爆発的に生じるところがとてもうまく書かれていると思います。