Heart Beat

草なぎ剛くんのこと、読書記録など・・・気ままに更新♪(コメント&TBは承認制となっています)

『静人日記 悼む人Ⅱ』

2012-10-30 21:40:48 | 読書
No.16  10/22~10/30

作者:天童荒太(文春文庫)

評価・・・★★★★★ 5.0


『悼む人』の続編。
帯の言葉を借りるなら“続編にして序章”。何に対して序章なんだろ。『悼む人』より前の作品という感じもしなかったけど…静人の“悼み”についていけない場合は、先にこちらを読むといい、という意味での序章なのかな。
これから『悼む人』を読むなら、こちらの『静人日記』もセットで読むことをオススメします。

タイトルどおり、静人による悼みの日々を綴った日記という形式で描かれています。
静人の心情が細やかに描かれているので、『悼む人』よりも格段に静人の悼みを行う理由・考えがわかります。それでもそこまで徹底してやらないと気が済まないところは、「やっぱりそこまでやらなくても(汗)…」と思っちゃいますが。


この『静人日記』の後半で、静人にまさかの(と言ったら失礼ですが)モテキが到来します。このエピソード、よかったな。別れ(新たな旅立ち)のシーンが心にしみいりました。…出会った2人とのエピソード(特に遥香さん!)がまたどこかで読めたらいいのにな。

『悪の教典』

2012-10-23 01:06:15 | 読書
No.15  10/19~10/21

作者:貴志祐介(文春文庫)

評価・・・★★★★★★  5.0


★5をつけるのがためらわれるほど、陰惨な事件が起こる作品です。
11月10日(土)には伊藤英明さん主演で映画が公開されます。その原作ですが、怖かった!

作者の初期の頃の作品『黒い家』も相当怖かったけど、こちらは殺人者の心理を丁寧に描いているところが怖かった。なんせ、そいつは全く罪悪感もなく、まるで蚊をパチンとやるくらいの感覚で、次々に人を死に追いやっていくのだから・・・

『黒い家』は金めあてに保険金殺人を次々に行う殺人者が登場しましたが、こちらはそういう欲望とは別の理由から次々に人に手をかける…
ただ自分の思うように自由に生きるための手段の一つとして、その選択が最良である場合はなんの躊躇もなく殺人を選択できてしまうという人物が殺人者。この作品のメインの事件の前にも、数十人を手にかけたとサラリとほのめかされて(そしてその中のいくつかの殺人は回想として詳しく描かれます)、それだけで十分コワイ。
そいつにとって、人の感情というものは、自分が社会から浮かずに生活していくためと、周囲の人々を思うようにコントロールするためのツールでしかない。まれに、死んでしまった人に対して“同情した”とか感じたように書かれてたけど、きっと「こういうときは同情するものだ」と学習した結果、そう感じたフリをしているだけなんでしょ!?口先だけでしょ!?と、とても信じられなかった。
あと、何気なく出てきたブレイクダンスのエピソードが、後になって恐ろしい形で登場してきて、鳥肌ものでした。彼が身につけたスキルはなんでもかんでも●●に結びついているのかと…

共感性が欠如したがゆえの生まれついての殺人者…
こういう人物は現実にいてほしくない!!!!!!!!



解説は、映画化作品で監督を務める三池崇史監督によるものですが、タイトルからして「ちょっと…」って眉をひそめるようなもので、内容も(わざと狙って書いているのでしょうが)かなり不快に感じてしまいました・・・
映画は見る気がしないですね。小説だけでも十分怖いから、映画を見たらマジで気分悪くなりそうです

『ちぐはぐな部品』

2012-10-22 23:05:57 | 読書
No.14  10/13~10/19

作者:星新一(角川文庫)

評価・・・★★★★ 4.0


星さんのショートショート集。
タイトルは『ちぐはぐな部品』なのに、表題作がない!
…でも、あとがきを見て納得です。


シャーロック・ホームズや、桃太郎、落語のパロディ作品があってちょっと意外でした。
『シャーロック・ホームズの内幕』では、元ネタの作品を忘れてしまったけど、おもしろかった! ホームズだけでなく、どのミステリにもあてはまりそうな内容で、これからはミステリを読むたびに、このショートショート作品を思い出してしまいそう。

『いじわるな星』『歓迎ぜめ』などの宇宙船がたどりついた惑星でのお話や、『魔神』など文字通り魔神が登場する話など、他の星さんのショートショート集で読んだような設定だ…と思いつつも、前に読んだ作品とは違う展開・結末だったので、「やられた!」という感じです。

ショートショート作品集は、一つ一つの作品が短いから、ちょっとした時間でも物語の世界にひたれてうれしいですね。



平成24年 これまでに読んだ本

2012-10-14 18:52:12 | 読書
今年に入ってから読んできた本について、メモを元にまとめてみます。


                  


No.1  1/25~2/1
東野圭吾『歪笑小説』 
評価・・・★★★★★ 5.0

おもしろかった!
人気の東野圭吾さんですが、私はあまり読んだことがありません。
そのわずかに読んだ作品は暗めの作品でしたが、こんな笑える小説も書けるんですね。


No.2  2/7~2/17
パトリシア・コーンウェル『変死体』
評価・・・★★ 2.0

自分で購入したのに、読破する行為はまるで拷問に思えたほどおもしろくない作品だった。
こんなにページ数いらないでしょ!?
もう本当に次作は読まないようにしようと思う


No.3  2/20~2/26
宮部みゆき『名もなき毒』
評価・・・★★★★☆ 4.5

おもしろかったんですけど、読後かなり経ってるのでどんなあらすじだったか覚えてない…
モンスター社員のエピソードの印象が強いな。


No.4  4/24
湊かなえ『少女』
評価・・・★★★★☆ 4.5

これも読後かなり経ってるからか、あらすじ覚えてない・・・


No.5  6/15~7/7
海堂尊『アリアドネの弾丸』
評価・・・★★★★ 4.0

ドラマ見てたけど、ドラマはやっぱり設定いじってたんですね。
こちらのほうがシンプルでおもしろかった。


No.6  7/8~7/13
誉田哲也『武士道エイティーン』
評価・・・★★★★☆ 4.5

間にサブキャラのストーリーが挟み込まれていたところが今までと違うところ。それが少し多すぎたかも。


No.7  7/16~7/?
伊坂幸太郎『砂漠』
評価・・・★★★★☆ 4.5

構えて読み始めたけど、思ったよりは爽やかめの作品で読みやすかった。


No.8  8/7~9/22
海堂尊『ケルベロスの肖像』
評価・・・★★★★ 4.0

ついにシリーズ完結ということで、思わずハードカバーで買っちゃいました。
でも、ストーリーはイマイチ盛り上がりに欠けたかな…
文庫化するときに加筆しておもしろくしてくれないかな。
そしたら文庫も迷わず買います!


No.9  8/22
川村裕子『王朝文学入門』
評価・・・★★★ 3.0

入門…とあるぐらいだから仕方がないのですが、基本的すぎて物足りなかった。


No.10  8/31~9/29
森見登美彦『きつねのはなし』
評価・・・★★★☆ 3.5

不思議現象の正体がわからないのが逆にリアルで、ぞわぞわっと鳥肌がくるような気味悪さだった。


No.11  9/25~9/28
『和歌山県謎解き散歩』
評価・・・★★★ 3.0

なんか物足りなかった。
ネタの数を減らして、もっと一つ一つの謎を掘り下げてほしかった。


No.12  9/29~10/5
星新一『悪魔のいる天国』
評価・・・★★★★★ 5.0

笑える話、ゾゾッとくる話、シンミリくる話…とバラエティ豊かでおもしろかった!


No.13  10/5~10/12
森見登美彦『四畳半神話大系』
評価・・・★★★★☆ 4.5

4章から成る作品。
それぞれが少しずつ違うパラレルワールドのようになっていておもしろかった。
まるっきり同じ文章の記述が多かったけど、独特のリズム感ある文章だったので退屈さは感じなかった。





悪戦苦闘中

2012-02-11 19:26:08 | 読書
今、検屍官シリーズの最新作読破に取り組んでいるところですが、つらすぎる・・・つまらなくて。
話が長すぎ。上下巻のうち、上の4/5までなんとかたどり着きましたが、話がほとんど進んでない・・・
意地でも最後まで読むつもりですけど。
シリーズの最初の頃は時間を忘れて読みふけっていたのになぁ。