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中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

久婦須川のヤマメ

2009-06-20 12:14:04 | 渓流&管理釣り場での釣り
 今年三度も通った高原川は岐阜県の最奥、最北にあり、富山県境にほど近い。ここへは往路は東海北陸道を経由し、復路は岐阜一宮辺りでよく起こる停滞を避けようと、一旦富山市内に出てから北陸道を経由して自宅のある兵庫県西宮市から訪問していた。しかしその高原川も稚魚放流や鮎の放流が始まり、しばらくは釣果も望み薄の感が出てきたので、次なるフィールドを探していたのだが、「どうせ富山を抜けるのなら、いっそのこと富山で探そう。」と考え、的を絞ったのが、今回の訪問先である井田川水系の久婦須川(くぶすがわ)だ。
 前回の高原川釣行の帰りに富山市内を通過した際、この川の入漁証を買っておいたから、あとは行動あるのみ。「行けば何とかなるだろう」の精神で早速のアプローチだ。

 この川について触れている数少ない本やホーム・ページでの事前の調べでは地形が河岸段丘になっているので降り口が判り辛く、入渓場所が少ないと聞いていたので苦労するかと思ったが、この釣りにも慣れ始めたのか?それとも野生の勘が働いたのか?意外に見付けるのが早く、辺りをウロついているうちに四ヶ所ほど見付けてしまった。その一つに車を止めて仮眠をするが、この時期は夜明けが早く、少ししか時間がない。初めての川でもあるし、ここの魚は天然、準天然が多く、引きが強い魚が多いだとか。想像ばかりが膨らみ、やや興奮気味だったこともあり、ウトウトしたと思ったら、もう目覚ましが鳴る。早速着替えを済ませた頃には外は小雨というか、こぬか雨というか、そのような雨が降り始めていた。

 降りてすぐのところはあまり変化が無く「どうかな~」といった感じだが、何となく気になる岩が水中に見えており、まずはソコに向けて仕掛を打つ。エサはブドウ虫だ。目印がようやく見える明るさの中、まさかと思っていたが、僅か2投目で当たりが出て23cmクラス↓
                      
をゲット。ヒレがピンッと伸びきった天然もしくは準天然らしく、噂通りで引きが強い。
 続いて2匹が連発し、↓
                      
                      
合計3連発と幸先の良いスタートが切れた。

 ゆっくりと釣り上がりながら、ここぞと思ったポイントに仕掛を打ってゆくが、前日の土曜日にさんざん叩かれた後なのか、しばらくはアタリが出ない。そこで人が見逃しそうなポイント=竿抜けの部分を探して攻める作戦に切り替える。
 その甲斐あってか、ポツリ、ポツリとアタリが復活し始めた。↓
                      
そうこうしているうちに誰もが攻めそうな大場所↓
                      
を発見。たとえみんなに叩かれていようと釣り残しがあるだろうと、腰を据えてじっくりとピンスポットの一つ一つを潰していくように攻めてみる。
 出るまでに結構時間がかかったが、ココで本日の最長寸である28cm↓
                      
をゲット。コイツは引くには引いたがサイズの割には大したことがないような…。それもそのはずで、よく見ればヒレの端が傷付いており、成魚放流の生き残りだということが判明した。

 その後も釣り上がりと共に徐々にだが釣果も増え、脱渓の目安にしていた堰堤↓
                      
が見え始める。この辺りは当日の天候条件では水量が多すぎ、川沿いを歩くことが出来ない。そこで藪の中を歩いたのだが、その途中でこんなモノ↓
                      
を発見した。多分ヘビイチゴの一種だろうとは思うが、魚とは違って植物には全く疎い私の知識では判断できず、口にしてアタる確率も低くはないだろうから、見るだけにして先を急いだ。

この辺りでも数匹ゲットし↓
                                            
ついに堰堤のすぐ近くへとやって来た。ココでアタり始めたのはイワナ↓
                      
で、これを2匹追加した。しかしながら水量が多すぎて↓
                      
堰堤直下へ近づくことは出来ず、ここで一旦退渓することになった。

 次なる入渓点はやや下流にある橋の袂(たもと)だった。↓
                      
 ここから徒歩で少し下ってから釣り始めたが、チビヤマメとウグイのオンパレードで閉口してしまう。早々と諦め、移動しようと思って道路まで上がったが、後ろを振り返り何気なく橋の下を覗き込むとナニヤラ気配を感じる淵があった。↓
                      

 この中心を抜ける本流とそれに引かれる流れ=IC(アイ・シー)パターンと言われる部分に沿わせて、横着にも橋の上から流していると、何匹かのチビヤマメとウグイを釣った後にコンッと特有の当たりが出て、25cm級のヤマメをゲット。↓
                      
しばらく粘ると続いて同級を再び手にすることができた。
 気をよくして更に粘ってみたが、続く反応はなく、次なる移動に相成った。

 次なる入渓場所を探していると見たくはなかったが、こんなモノ↓
                      
を発見してしまう。そしてここから先は「熊除けの鈴」を取り出して装着し、辺りの物音を敏感にキャッチして「もしも」の時に備える体勢をとっていた。
 そんな矢先、この日最後の入渓点だった桐谷地区にほど近い部分で釣りをしている際、真後ろに急に何かの気配を感じて振り返ろうとした寸前に「どうですか~?」との声が掛かったのだ。その瞬間は正直そのまま川にハマってしまいそうになるほどのビックリ仰天状態になった。そして「口から心臓が出る」とは正にこのことであると痛感させられた。もちろん声を掛けたのは人間で地元の釣り人だったが、本人とすれば釣りの邪魔にならないように静かに近づいたつもりだろうけど、コッチにしてみればイイ迷惑だ。
 気を落ち着かせたあとに、その「ご迷惑釣り師」と情報交換をすると、この日は低調気味だそうで、この時点で20~28cmのヤマメを12匹と20cm前後のイワナを2匹釣っているワタシの成績は結構イケてるということらしい。
 その後もしばらくの間、釣りを続けたが、結局最後の入渓点では何も釣果はなかった。しかしながら他人との答え合わせができた結果、自分の上達度が理解できたこともあり、気分を良くしつつこの川を後にした。

 さてさて、この久婦須川は魚体がキレイでよく引く魚が多く、平均サイズも大きい評判通りの川だった。しかも、最初の一匹はブドウ虫で釣れたが、その後使ったミミズや現地採取したクロカワムシであっても釣果の差がなく、素直に釣れてくれるのでエサ選びに神経を使うことがないのはウレシイ限りだ。したがってワタシのホームグラウンドに登録は間違いのないところだが、残念ながらこれから先、梅雨が明けると同時にこの地方の渓谷部では「オロロ」という吸血性アブの大量発生が待っているという。元来、蚊に刺されても10分以内でかゆみが無くなるという、アウトドア体質のワタシであっても、50~60匹のアブに一斉にタカられては堪ったもんじゃない。聞くところによると、この種のアブに襲われると、その、気の遠くなるような数に対してパニックになり「オロオロするしかない」ということで「オロロ」という名が付いたらしいから世にもオソロシイ話だ。(信越方面では「ウルル」というらしいが、これは「泣くしかないから」なのか?)だから残された釣行機会は2回以内になるだろうけど、次回の訪問以降でも更なるイイ釣りが待っているように願う今日この頃なのである。
コメント
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