中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

復活! 舞鶴沖

2014-04-26 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■仕切り直しの舞鶴沖■

 メダイを深追いし、兵庫県北に目を向けていた隙に、舞鶴沖では平均サイズが80cmという大型ヒラマサの、春の回遊が始まっており、見事に復活していた。勿論、不運続きのボクが行かなくなったことが最大の要因かも知れないが…。(ただし、メダイは復活しないままに終わったようだ。)

 こうなると現金なモノで、空きが多かったハズの予約状況が気付けば一変していた。そして、いつもの空き船探しが始まったのだが、”ブンブン丸”さんに運良く空きがあり、滑り込みで乗船できることになった。

●ブンブン丸●

 思えば、この船には2年近く乗っていなかったが、舞鶴では「最有力船の一つ」とボクが考える、腕が立つ船頭なので、今回も安心感をもっての釣行であり、「乗っていなかった」のは、人気船となったために予約が取れなかっただけのことだ。

■白石グリへ■

 「いざ、白石グリへ!」と航行していたブンブン丸だが、舞鶴湾口手前で海上自衛隊の今は練習艦となっている、護衛艦”せとゆき”と併走する。

●右舷側を航行する”せとゆき”●

 艦上では、これから練習航海に望むであろう若い自衛官が、上官からの指示を受けている様子が見られたが、これからの国の護りを担う彼らの頼もしい姿をこの目で確認したことでボクの日本人魂にスイッチが入り、背筋がシャンと伸びるような思いがした。

●艦名は不明だが、左舷側にも護衛艦の姿が●

 そして、護衛艦に護られたブンブン丸は無事に経ヶ岬沖にある天然魚礁=白石グリに到着した。


■逆潮の中■

 午前11時、この時間が1日の解禁時間になるため、漁場近くで構えていた釣り船群が一斉にスタートし、思い思いの場所取りを目指す。我がブンブン丸は浅場のてっぺん近くを目指し、無事に確保できたが、思った以上に速い逆潮(東からの潮流)がきており、更に言えば、南東方向から吹く風が時折角度を変えて船位を狂わせていたために流す筋が安定しない。
 それを感じた船長はすぐに位置取りを修正した。

●当日のタックル●

 本来、白石グリでは対馬暖流の影響を受けて西からやって来る潮が“本潮”とされており、その方が魚の食いが立つ。しかし、上述のように当日は逆潮のため、初っ端から苦戦が予想された。
 船の位置取りが安定したのと並行して、こちらの仕掛け投入にも熱が入る。数投流した時点で、エサが残ることがほとんどだったので、サルカン一つのみのままで、流す距離を伸ばしてゆく。すると、160m付近で流速が速まることが確認できたので、そこでリールのメカニカルブレーキ(回転抑制用のつまみ)を絞って、わざとスプールの回転を遅め仕掛けに張りを持たせてみた。そして、180m。ここでスプールの急速逆転が始まった。
 リールのクラッチを入れてモーターをオン。そして糸フケをとった後に大アワセを入れると、竿が大きく絞り込まれていった。

●大きく曲がる竿●

 ハリスの強度を信じ、竿の反発力とリールの巻き上げ力を使って締め上げてゆく感覚でやり取りを開始する。このあたりの強引さはヒラマサ釣りでは必須だ。と言うのも、モタモタしていて自由に走らせた際のヒラマサは、最大パワーを発揮して周囲の根周りに向かうため、根ズレ等を引き起こして簡単にハリスや道糸が飛んでしまうからだ。

 ここで語っておく。
 ヒラマサとの駆け引きでは、常に相手の頭をこちらに向けておくこと意識せねばならない。それを忘れ(知らず)、弱気になってドラッグを緩めてしまうと、走りが止まらなくなることがよくあるのだ。だから、強気で勝負し、相手が最大パワーを発揮した「一のし」の際に「ギリギリ出る程度のキツ目ドラッグ設定」で強引にやり取りした方が、ボクの経験上では取り込める率が上がっている。また、完全フカセ釣りでは、掛かった相手との距離が遠いことも多く、必然的に出ているフロロカーボンラインの全長が長くなるために、急な走りに対するショック吸収性が高いから、せめて船の直下の水深分を切るまでは「やや強引かな?」と思うくらいで丁度イイと思う。ゆっくりやり取りをするのは、相手との距離が詰まった足下からだ。
 しかし、そんなやり取りの大前提として、ハリスは8号前後を使わなくてはならない。「マダイも欲しいから6号」というのが一番危険だと思うから、「中~大型のヒラマサが釣れている」と聞けば、それなりの準備をしておいて欲しい。

 何だかんだと語りつつも、実釣では夏のピーク時よりも控えめな春ヒラマサのパワーは8号ハリスの強度に対抗するほどではなかったために、意外にすんなりと距離を詰めることができ、船下の攻防も大したこともないまま、無事に取り込みに成功した。

●80cmジャストのヒラマサ●

 その後は、しばらく粘るも風向きの変化と潮流の角度の変化で船位がズレてしまい、続く魚は無くいままに、次なるポイントへの小移動が始まった。

■2本目■

 ブンブン丸はそれまでのポイントからほど近いエリアで探索を開始した。どうやら、移動と言うよりは、掛ける位置の修正といった方が正しいのかも知れない。いままで乗った船の中には「一度食ったら動かず、潮が良くなるまで待ちましょう。」というタイプの船長も居るが、そういった船に乗船した場合、ボクはどうしてもフラストレーションが溜まってしまう。対してブンブン丸の船長は、釣り人の様子をリサーチしながら常にこういった修正を行うタイプであり、ボクの釣りも常に修正するスタイルだから、リズムが掴み易く、釣りに集中できるので助かる。
 移動後当初はやや上潮が速くなったことで、2枚潮気味になって糸フケが出過ぎたためか、恥ずかしながらアタリを捉えることなく65cmのマダイをゲットする。

●釣れていた65cmのマダイ●

 2枚潮に対抗しつつ、仕掛けに張りを加えたりしながら何とかアタリを取る努力を続けたが、たまに釣れてくるのはハマチやイサギのみで、本命のヒラマサは出なかった。
 そうこうしているうちに潮流のスピードは更に増してきた。それと同時に2枚潮は解消されたように感じたが、東からの逆潮のままであり、食いが上向くような気配はなかった。

 エサ盗りの仕業で時折無くなるサシエをチェックしつつ、発泡ウキの番手を交換しながら細かにタナ調整を繰り返す。すると隣の釣り人がアタリを捉えた。様子を見ていると、どうやらヒラマサのようだ。
 「イイな~」なんて思った矢先、ボクのリールも急速逆転し、同時にアラームが鳴り響いた。

●久しぶりに曲がる竿●

 今度の魚は、1本目以上にそんなに抵抗なく引き寄せることができたために、「メジロか?」との思いがよぎったが、船縁までやって来た時点で急にスイッチが入ったかのように、下へ下へと潜り込んでいったことからヒラマサとの確信を持ち、ここからは慎重に且つ確実に取り込みへと導いた。

●全く同寸の80cmジャスト●


 しかし、2本目のヒラマサを獲った後は上潮の流速が増し、2枚潮のような状況に戻ってしまった。そのため再びアタリが取り辛い状況になる中、懸命の努力を行う。普通の仕掛けでは上潮に飛ばされてしまうため、オモリを重くし、早めに底潮に入れた後にリールのスプールの回転を押さえて「仕掛けの張り」を加える作戦を試みたが、イサギやハマチがポロポロと仕掛けに「付いてくる」ことはあっても、釣った魚を出せないままに納竿時間を迎えた。


 当日は逆潮という条件の中であっても船中では5本のヒラマサが掛かり、ボクの釣果を含めて3本ゲットされた(同船者にバラしが2本)。これが「西からくる本命潮が適度な速さ」、「ライバル船が少ない」という好条件の日であれば、20本前後の釣果も出ていることから、今年のヒラマサが豊漁サイクルに入っていることは確実のようだ。
 まさに「チャンスは今」なのだが、上段で記したように今回のブンブン丸を始めとする有力船の予約表は既に一杯になっている。釣る前からの競争を勝ち抜かなければならないのが難点なのだが…。
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苦難のメダイ釣り

2014-04-19 12:30:00 | 船釣り・釣行記
■目先を変えて■

 前々回でお知らせしたように、メダイの釣果が絶不調な舞鶴沖を一旦諦め、目先を変えて兵庫県北部の釣り船に向かうことになった。乗船したのは、温泉地で有名な城之崎(きのさき)からほど近い、津居山地区の豊裕丸(ほうゆうまる)さんだった。

●豊裕丸●


 事前の船長との打ち合わせでは、昨秋はメダイの釣果が好調で大釣りもあったが、冬が明けて以降は今回が初出漁のため、データがなく、僚船からも「良い知らせがない」とのことだった。それでも「やってみなければ判らない」ということなので、一か八かを承知の上での出船となった。

■久方ぶりのご対面■

 船長は、昨秋好調だった水深100mラインにある人工漁礁群に船を走らせた。現場に到着し、魚探をかける様子を覗き込んでいると、垂直に切り立つ人工漁礁の周りにほどよい感度が出ていて期待が持てそうだった。

●今回は天秤ズボ釣りのみ●

 期待を込めての第1投。初めは魚探に写る魚影の最上部に合わせて、83mのタナでカゴからエサを降り出して様子を伺うが、5分待って回収した時点ではサシエサは盗られていなかった。そこで次回のタナは5m落とした88mとし、また5分待ってみることにした。
 そして再び回収してサシエサを確認すると、先バリのエサだけが盗られており、丁度良い状態だったので、3回目以降はそのタナをしばらく攻め続けることにした。
 そして3投目、すぐに答えが出た。

●久しぶりに曲がる竿●

 フワフワと竿先を震わせる前アタリの後に、竿全体を絞り込んでいったため、メダイだと確信したが、竿全体がひん曲がるような引きではない。
 それでも久方ぶりであるため、慎重に巻き上げて無事にゲットする。小型ではあるが、2ヶ月半振りのご対面にホッと胸を撫で下ろした瞬間であった。
 魚を処理し、次の投入を開始しようとした頃、今度は隣の兄も竿を曲げている。

●50cm台前半サイズ●

 そして同寸をゲット。

●続いて兄も●

 小型なら群れの中の匹数が多いだけに、連発が期待できるため、明日以降の食卓に並ぶ「刺身、手巻き寿司、鍋物、西京漬け」を想像し、「このサイズなら最低3枚が必要」と勝手な皮算用をしながら、以降の投入にも気合いを込めていった。
 続く魚はオキメバル。「だったら、もう少し上を攻めてみよう」と、タナを3m上げて85mでマキエサを降り出した。しかし、ハリに掛かるのはまたもやオキメバルだったため、更にタナを上げてゆくが、オキメバルばかりが3匹続いた後は、エサが残るようになってしまった。
 しかし、この時点では楽観しており、今度は「大物が近寄ったのか?」との勝手な解釈で、ここからは逆にタナを下げていったのだが…。

 ここまでの経過時間は30~40分程。以降はタナを下げようが何をしようが、全くエサが盗られなくなってしまった。
 船長の「風向きが変わったからポイントからズレたのか?」との判断で、何度かアンカーを打ち替えてみるが、潮行きが完全に止まり、何をしようが無反応だった。
 不思議なことに、魚探では魚影が写っているのにも関わらず、魚はエサに全く興味を示さない。それでも状況の好転を願って同じ場所で3時間強粘ったみたが、状態は一向に変わらず、とうとうシビレを切らして、別のポイントへ移動することになった。

■移動後も…■

 次に入ったのは、水深78mラインにある、これまた人工漁礁だった。魚探に写る感度はこの上ない程に素晴らしく、期待が持てたが、現実には最初のポイントと同じ状態だった。
 普通であれば、これだけの感度が魚探に出ていれば、サシエサはひとたまりもなく盗られるものだが、ど真ん中に入れてもほとんど残るか、先だけかじられているような状態で戻ってくる。
 「どうせ、タナをいじっても変わらないだろう」との判断から、群れのど真ん中で待ち続けることにした。
 その作戦が当たったのかは定かではないが、「少し潮が動いたかな?」と思った瞬間にアタリが出て、30cmほどのチダイが掛かり、シビレを切らせて底を狙うとガシラ

●30cm近いサイズのガシラ●

 が掛かり、また群れの中に戻して少し潮が動けばチカメキントキ

●30cmのチカメキントキ●

や、大アジ

●35cmのアジ●

が掛かって来るだけで、何の興奮もなく、当然アドレナリンが出ることもなく、納竿の時間がやってきてしまった。

■津居山の印象■

 今回の津居山沖での釣りは、潮が動かず、恐らくそれと同時に水温低下が起こって思わしい状況ではなかった。魚探を覗いた印象では、100mラインに点在する人工漁礁群は、メダイが好みそうなモノが多そうに思えたので、期待が持てるように思えた。何よりも沖に出ている船数が少なく、競争率も低いようだから、タイミングさえ合えば大釣りができそうな雰囲気はあった。そのため、各釣り船の釣果欄を参考にしつつではあるが、もう一度攻めてみたいと思えるような地区だった。

 今回をもって今シーズンのメダイ釣りは終了する。この釣りを始めて以来、75cmの中型と50cmの小型が各1匹という最悪のシーズンだったために、このブログもロクな更新ができずに辛い日々が続いた。来シーズンの、メダイの釣果回復を願いつつも、次回以降は春の潮に変わって好調になりつつある若狭湾周辺を攻め、ゴールデンウィーク以降は渓流釣りも再開するつもりだ。思えば年明け以降は日頃の行いが悪いためか、何かにつけて不運の連続だった。果たして幸運が降り注ぐ日がやってくるのだろうか…。
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案の定…

2014-04-12 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 案の定というべき事態が発生し、先週は強まる北西風の影響で出船は中止となった。同じ兵庫県北部の、釣り船の予約を取り直して、明日に再挑戦となった。果たして結果は…。
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「今週こそは」と思いつつ…

2014-04-05 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 あまりに辛い釣行が続いていたため、気分転換するつもりもあって、釣行先をいつもの舞鶴沖から兵庫県北部にある香美町周辺へと変更しようと考えた。
 調べてみると、この一帯はヒラマサやメダイの釣果は船数が少ない分だけ割が良いのか、盛期に釣行タイミングをウマく合わせることができれば、相当な釣果があるようである。
 思案する中、運良く空いている釣り船を見つけ、明日(4月6日)に釣行することになったのだが、戻り寒波の影響で出船は微妙な状況になっている。果たしてどうなるのだろうか…。
 皮肉なことにボクが一旦釣行を諦めた舞鶴沖では一時のどん底から這い出して、一部の船では80cm前後のヒラマサの釣果が出始めているようであり、どうやら暗雲が垂れ込めるのは、ボクの頭上ばかりのようである。
 お祓いでもしようかな…。
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