中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

ようやく初釣り

2011-01-29 12:30:18 | 磯釣り
■今期の寒グレ状況■

 年内は仕事で身動きの取れないボクにとって、寒グレシーズンの開幕は年明け以降になることがほとんどになる。勿論、それまでのシーズン序盤の状況はインターネット等で確認してはいるものの、それらは指をくわえつつ見るしかないワケだ。
 ここ近年、特にシーズン序~中盤に関しては愛媛県の宇和島市沖に浮かぶ「日振島(ひぶりしま)」に目が行くことが多く、実際に好釣果が連続しているのだが、今シーズンも例外ではなく、好スタートを切っている。
 ようやく準備が整い、そんな日振島に鼻息も荒く兄と二人で初釣りに出掛けたのは1月の後半。しかし、「運がイイ方」とは決して言えないボクのことだから、甘い汁はそう簡単には吸えないだろう。案の定、出発1週間前くらいから釣果の勢いに陰りが見え始め、釣果のムラが大きくなってきたのだ。ソレもコレも寒波が押し寄せたのが原因だったが…。


■最新情報■

 今回も例年通り、宇和島市内の赤松という場所から出船している「渡船よしだ屋(http://www.yoshida-tosen.jp/)」さんを利用した。実は、このよしだ屋の船長=吉田英二さんのお父さんは宇和島市内で古くから釣具店を経営(吉田釣具=℡0895-22-6610)されており、ボクもちょくちょく利用しているのだが、今回の釣行でも事前にエサ購入と情報収集を兼ねて店を訪問した。そこで確認した最新情報は「寒波の到来以来、水温が14度代前半に急降下し、オマケに冷水塊のようなモノが形成されてアッチこっちに移動していてる。」といったものだった。特にその冷水塊が目の前に来るとお手上げで、一船中全員で数匹という惨憺たる結果になるそうだ。

                   
                            ●「渡船よしだ屋」の天吉丸●


■実釣スタート■

 午前6時過ぎ、予定通り赤松を出発し、天吉丸は日振島へと向かう。途中で他船との抽選を経て、当日の割り当てが決定し、ボクらの降り立つ磯は日振2番という磯に決定した。
                   
                                 ●日振2番●


                   
                  ●日の出と同時にスタート。どんなドラマが待っているのか…●

 「ウキ下は3ヒロ前後でスタートし、食い始めると少し浅くした方がイイ。」という船長のアドバイスの下、スタートした。
 風がやや強いことから2B負荷のウキを装着し、ウキ下分が海中にキッチリと入るようにするが、しばらく探り続けても水温低下の影響なのか、エサ取りを含めて海から返ってくる生命反応は鈍い。
 潮流はやや速めのスピードで流れてゆくが、この日の水温下ではグレの体力は乏しく、流れの中には入って来られないだろうから、本流脇を重点的に攻めるが、何をやってもダメで、ハリに刺したエサはほとんどそのままで返ってきていた。

 2時間ほど正攻法で攻めた後、ボクは「グレはほとんど無理かも…。」という判断に至り、1号オモリ負荷のウキを装着し、思い切って竿1本半(7m位)のウキ下から、より深い方へと探りを入れ始めた。そう、この仕掛は「マダイが出れば儲けモノ」の仕掛だ。
 それから小一時間立った頃だろうか、生き物が糸の先に付いているような感覚があって、試しにアワセを入れてみると、中型のイサギが掛かってきた。しかし、通常であれば相手がイサギの場合はビックリするくらいの大アタリがウキはおろか手元にまで来るハズなのだが、この日の不活性さは、このイサギにも及んでおり、そのアタリは「仕掛の流れより少し速く引っ張られた」程度であった。

                   
                              ●35cm級のイサギ●


■下げ潮に変わるも…■

 午前10時前に満潮を迎え、その後は下げ潮に転ずる。船長の話ではグレの食い始める時間は遅いということだったので、ほんの少しの期待を込めて仕掛を流していた。
 しかし相変わらず生命観は乏しいので仕掛は深場を探るモノのままだ。横で釣っている兄の仕掛は軽いモノのようであったので、勿論、そっちに何らかの気配があればボクも軽い仕掛に変更しようと思っていたのだが…。

 潮変わり以降もまた何も起こらないまま時間だけが経過し、唯一の喜び?と言えば、何時間か後に前回と同じような反応でイサギが付いてきたことだけだった。

                   
                             ●今度は45cm近いサイズ●


■その結末は…■

 その後は案の定、何も起こらなかった。そしてその結果ボクはボーズ、軽めの仕掛で粘っていたに至っては他魚も無い丸ボーズという惨憺たるモノだった。
 撤収の船に乗り込み、船長に水温を確認すると、14~14.1℃ということだった。この水温は本来なら2月後半に記録する低さだそうで、釣り客の8割以上がボーズという結果のようであった。しかし、釣りとは解らないモノだ。こんな中であっても釣る人は釣っているのである。この日の竿頭は50~36cmの口太グレが19匹!というものであったし、46cmを頭に4~5匹釣っている人も2~3人は居たようである。やはり日振島!魚影は濃いのだ。

                   
                  ●沖に見える御五神(おいつかみ)も釣れているのだろうか?●

 今回の釣行は「残念な釣果」であり、このままでは気が済まないのは事実である。「次回の釣行は…。」と早速考えているのだが、今週末は再び寒波、しかもこの冬一番クラスがやって来ているようだ。そのうえ所用があって釣行可能な日数が限られている。開始早々から「暗雲立ち込める」今期の寒グレ釣行なのだ。 
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携帯電話の話

2011-01-22 12:30:33 | その他
■機種交換にあたって■

 今持っている携帯電話は、4年以上使っているモデルだ。最近、一度は交換したはずの電池の消費サイクルが短くなり、「そろそろ機種交換を…」と考えていたのだが、諸事情があって今のところ交換には至っていない。そのやり取りの中で色々と考えさせられることがあった。


■ボクの携帯電話歴■

 ボクが携帯電話を始めて持ったのは今から13年くらい前のことだから、とりわけそんなに早く持ち始めたわけではない。それに新機種を追い求めて頻繁に買い求めてきたわけでもないので、経験値はフツーのオジサンレベルか、それ以下かも知れない。だから大したことが言えるわけでもないのだが、そんな履歴であっても、その間の価格変動は物凄いモノがあった。
 初期の段階での購入は普及の真っ最中であったからか、本体価格が1円というモデルも結構あって、当時はすんなりと購入できていた。勿論1円という価格は通話料で補うから可能だったワケで、実際にどこからどこまでが本体の価格であってどこからどこまでが通話料だったのかがハッキリせず、1円が本当の意味で「お得」だったのかは未だにハッキリしない。
 それから料金システムが何度も変わり、前回、前々回あたりの機種変更時には本体価格が2万円前後になっていた。それでも直前の機種を長く使っていれば割安な価格を提示されていたし、ポイントの還元もあったので、すんなりと購入が可能だった。

 そして、今回。
 年に10回はポケットから落としてしまうし、趣味の関係から考えても「防水・耐衝撃」性能を高めた機種があればと探し求めていたが、そんな機種がボクの契約しているドコモでようやく復活(以前に販売されていた機種は大き過ぎた)したということを聞いて、喜び勇んでショップに出掛けて行ったのだが、そこには未だ体験していない価格が待ち受けていたのだ。
 因みに「何故ドコモで、防水なの?」と問われれば、我々のように磯釣りをする者にとって僻地の海上にも通信エリアが広がっていることは大切なことであり、万一落水した場合に送信できる、できないという問題は命に関わる問題でもあるのだ。実際に鹿児島県の黒島で遭難があった際に当時販売されていたドコモ系列の防水(しかも水に浮く!)機種を持ち込んでいた釣り客が居たために救出が早まり、死者が最少で済んだ例があるのだ。
 しかし、今回の購入にあたって接客してくれた係の人に価格を聞いてびっくり。ただの機種変更なのにボクの選んだ機種は5万円前後もするというのだ。しかも、その機種だけがその価格ということではなく、他の新機種もほとんど同じ価格展開の中にあり、「だったら旧機種は?」と見回してみるが、そこには防水仕様のみしか存在しないのに価格は4万円前後もするのだ。更には最新のスマートフォンの方が割安になっていて、自分が判断するところの物の価値と実際の価格に大きなズレが生まれて、もう何が何だか解らなくなってしまったのだ。
 そうなると「コレは頭を冷やして考え直す必要があるな」との思いが駆け巡り、一旦引き返すハメになったのである。


■高機能は要らない■

 自宅に帰った後、以前から大手広告代理店で携帯電話の仕事に携わっている友人の「携帯電話本体って本当はナンボすると思う?」という言葉を思い出していた。恐らくその当時で10万円だったか、8万円だったかの話だったと思うが、以前に比べて通話料が下がっている中で、これだけ高機能化した携帯電話が5万円で手に入るのなら、それでも本来はお買い得なのかも知れない。しかしチョット待って欲しい。現状の何でもありの高機能に対して「誰が『おサイフ』にしたいとか、『カメラ』にしたいとか、『音楽プレイヤー』にしたいとか、『テレビが見たい』」と言ったのか?、「少なくともオレは言ってないぞ」と、つい言ってしまいたくなるのだ。
 例えば、内蔵されているカメラ。いくら多機能で高画質になったところで、正規のデジカメに勝てはしない。試しに格子状のモノや、横一直線のモノを撮影してみると解るが、携帯電話のカメラでは直線が直線に写らないのだ。コレは少しでもカメラの世界を覗いてみればすぐに理解できることだ。デジタル器機内でいうのなら補正性能の高いレンズ構成が組める、1番大きくて高価な一眼レフ用大口径レンズ(しかも大きな35mmサイズのCCDやCMOS等を使ったモデル)の歪みが一番少なく、そこから小型化してレンズやCCDやCOMSが小さくなればなるほど歪みが増大するのだ。
 当然、いくら頑張ってもスペースに余裕のない携帯電話では、ちゃんとした絵が撮れないのは当たり前の話なのだ。だから少しでもイイ絵が撮れるようにとデジカメを別に持ち歩いている、ボクのようなタイプにはカメラは全く必要がない機能になる。まぁ少し譲ってメモ程度に使うとしても本体価格に大きく反映されるようなカメラ機能は全く必要ないのだ。
 また、着メロの普及に合わせて音楽プレイヤー機能もスピーカーから出る音を加工して、いわゆるイイ音に近付けようと努力しているようだが、これも物理的に不可能なのはオーディオの世界を覗けば解ることだ。
 だから、携帯電話製造メーカーに対しては「中途半端な機能は要らないから、タフで長持ちであり、通信という本来の機能に絞り込んだ、割安な機種」の発売をお願いしたい。


■携帯電話スパイラル■

 ここまで書くと若い人達に「アンタはデジカメからオーディオまで全部買い揃えられるかも知れないけど、オレたちにゃ~無理だよ。」と言われてしまうのかも知れない。
 もちろん、「青少年期に、まず最初に手に入れたいツール」としての携帯電話があって、その入り口で何万円も消費し、その後は通話料を払い続けなくてはならないのであれば、収入の少ない時期に他のモノを購入する余力が少なくなるのは当然の話だということはボクにも理解できる。しかしソレは本末転倒のようにも思えるのだ。
 余力がないのは若者に限った話ではなく社会全体を見渡せば、何もかもがしぼんでゆくかのように見えるのが日本の現況だ。その中にあって、携帯電話業界は好況な方なのかも知れない。だからこそ「誰もが絶対に必要な携帯電話を更に魅力あるモノに!」とばかりに各メーカーは何でもかんでもその中に詰め込むのだろう。その様子は、デジタル器機の渦、もしくはアリ地獄の中心に携帯電話があって、そこへ向かって様々な機能や器機が吸い込まれてゆくがの如くである。しかし、逆にそれが携帯電話の高額化を招き、他のモノに金が回らなくなるという悪循環を招いて「携帯電話スパイラル」を生み出しているような気がしてならないのだ。

 産業の盛衰は当たり前のことであるし、「コレも時代の流れだから仕方がない」というのなら、ソレはソレで受け止めなくてはならない。そして、もし高度に複合化された携帯電話がデフレ経済に悩む日本にとって改善の起爆剤になってゆくのなら、逆に歓迎しなくてはならないとも思えるのだが、現実はそうでもないようだ。
 実際に調べてみると携帯電話の売れ筋は更に複合化、多機能化したスマートフォンに移行しているというが、その上位3位まで(1位=GALAXY S、2位=iPhone 4・32Gバイト、3位=iPhone 4・16Gバイト)は日本メーカーが開発した機種ではないのだ。これは日本のメーカー勢が出遅れた結果なのかも知れないが、いずれにせよ現段階では海外メーカーにお金が流れて行き、「モノ作り」が基本の日本経済に好結果を与える部分が少ないようにボクの目には写ってしまう。


 「ホンモノには到底及ばない、言わば中途半端な高機能化に走った結果、自分で自分の首を絞めることにならなければよいのだが…。」と、「5万円!」という価格に尻込みをしたついでに、オジサンは日本の将来について思いを巡らせてしまうのであった。
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やぶはら高原スキー場

2011-01-15 12:30:54 | アウトドア・スポーツ
■約20年ぶりのスキー場■

 前週に引き続き、連休最終日の1月10日にスキー場へと向かった。今回は長野県南部の木曽地方にある「やぶはら高原スキー場」へ友人家族を伴っての訪問だ。
 このスキー場は、ボクが若かりし20代中盤の頃によく通い、当時はホームゲレンデに近かった存在であったが、月日は流れて約20年もの間「ご無沙汰」していた。
 このスキー場はトップ部の標高が1689m、ボトム部の標高が1100mの中規模ゲレンデであり、コース長もほどほどで滑り応えがあるにもかかわらずスキー・ブームだった当時でも空いた感があり、穴場的存在だったが、今はどうなっているのだろうか…。

                    
                       ●ご覧の通り、コース・バリエーションは結構ある●

                    
                            ●大人のリフト券は¥4200也●


 穴場になるのは理由があった。関西や名古屋方面からアプローチするにも、当時は最寄りであった中津川インターを降りてから国道19号を1時間半近く走らなくてはならなかったのだ。その方面から向かう場合、当然ここより近距離にも中規模スキー場が何カ所もあるし、塩尻インターで降りれば比較的近い距離にある関東方面側からのアプローチであっても同様に、中規模スキー場は何カ所もある。したがって大都市圏からの「日帰り」スキー場では最遠に近い存在であったからだと思われる。
 しかし、現在では伊那市と木祖村とを結ぶ「権兵衛トンネル」が開通し、伊那インターから30分程度で到着できるようになり、便利さは増している。そのうえ、当時は無かったデダッチャブル式のクアッドが2本も架けられてゲレンデ内の高速化も図られているので、魅力は更に上がっているのだ。


■各ゲレンデ&コースの様子■

 このスキー場のゲレンデ構成は、最下部の超緩斜から上級者向けの非圧雪&コブ斜面まで一通り揃っているから、自分のレベルに合わせてセレクトできるし、斜面の角度も上部に向かうほど徐々に急になるので、段階的にステップアップが可能だ。したがってファミリーでの訪問時にも安心で最適なスキー場の一つだと思う。更には日本海沿岸で吹雪いている状況であっても内陸部にある分だけ晴天率が高い方であるし、気温が低目に推移するのでコンディションの良い日が多いのも嬉しい限りだ。

                    
                         ●ショートターン向きの整地されたバーン●

                    
                       ●高速の大回りターンが面白い、幅広なバーン●

                    
                            ●上級者向けの急なコブ斜面●

 また、晴れた日であれば山頂からの眺望が素晴らしい。すぐ近くにある御岳(おんたけ)は勿論のこと、遠く穂高連峰までが見渡せるのだ。

                    
                                 ●雄大な御岳●

                    
                             ●中央部は穂高方面の山々●
                    
                     ●御岳信仰のある当地ならではの、御嶽大社の鳥居●


■魅力あるスキー場の一つだが…■

 以前に比べてアプローチが楽になり、施設も小綺麗になったうえに輸送力までもが上がっているにもかかわらず、訪れる客は減り続けているようだ。その結果、ご多分に漏れず、このスキー場でも経営が厳しい様子がありありと現れている。それは廃業している食堂が垣間見えることと、数年前には上部にあったハズのパノラマコース横に沿うリフトの座席が撤去され、この先動くことは無さそうな気配であったことだ。特にリフト廃止の影響は大きい。このおかげで最上部に向かうのは大きく迂回し、そう早くはないペア・リフトを3本乗り継がなくてはならないのだ。コレは不便であり、スキー場全体の流れが寸断されて繋がり感が希薄になっているのだ。
 しかし、暗いニュースばかりではない。日帰り圏内のスキー場は、ことのほかマナーに関するトラブルが多いと聞くが、このスキー場内ではその一端も垣間見られず、混雑度を含めて多くの部分で快適であった。これは、この日に限ったことかも知れないが、高く評価出来る点だった。更にはゲレンデ内の人口密度が低いので、少々スピードを上げても危険が少ないのがボク的には有り難いことだった。特に午後3時以降は何故か帰る客が多く、ゲレンデはガラガラ状態になり、最終的には我々グループの貸し切り状態になるほどであった。
 また、この日は気温が終日氷点下だったために雪質は最高に近いコンディションだったが、低温傾向が続く今シーズンは、このコンディションが長い間維持されるであろう。

 3連休中でも混雑せず、楽しく快適なスキー場が、関西からは4時間強、名古屋からは2時間強、東京からは3時間弱の距離にあるのだ。高速の休日割引制度を利用すれば財布の負担も少なくて済むだろうから、休日、近場のスキー場で起こっているという混雑に嫌気がさしている人達には、一足伸ばせばこんなスキー場があることをお知らせしておきたい。当然スノーボードも全面滑走OKなのだ。

「早く行って、もう少し盛り上げてあげないと、無くなっちゃうかも知れないヨ!。」
 
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長野で過ごす正月

2011-01-08 12:30:35 | アウトドア・スポーツ
■毎年恒例の旅行■

 昨年は事情があって行けなかった毎年恒例の、長野県への正月旅行。今年は予定通りに1月1日自宅のある兵庫県西宮市を出発し、コテージで4日間を過ごした。

 いつものコテージで、おせちのお重を開けて正月を祝う。

                 
                      ●到着後は暖炉に火を入れて「暖をとる」●

                 
                       ●豪華!「本からすみ入り」のおせち●

 今回は「どうしてもスキーはやらない」と言う息子と、ゆっくりと正月を過ごしたいと言う妻の希望により、長野まで出てきたものの、ボクがスキー場に行ける日は、たった1日しかない。それも単独行動だ。


■志賀高原■

 1月1日~2日は長野市内でゆっくり遊んだが、3日は待望のスキーDAY。自宅で行き先を練っていた段階では「たまには他方面のスキー場に行こうかな?」とも思っていたが、たった1日しか無いともなれば、やはり雪質が最高レベルである志賀高原へ行かない手はない。ただし、「そのままいつものところで…」と一ノ瀬などの中央部に向かうのはワンパターン過ぎるので、約20年ぶりに横手山~熊ノ湯方面に向かうことにした。

 横手山一体は、人気の中央部とはスキーを履いたままで移動できるように連結されていないので、ひっそりとした雰囲気が特徴だ。昔はそれを見越して他のスキー場が混雑した際にはコチラに回り込んだりしたものだが、当日(1月3日)は、昨今のスキー人口の減少の煽りで、朝9時に到着してもリフト前の駐車場にまだ空きが充分にあるという状況だった。


                 
                      ●リフトも待ち時間無しのガラガラ状態●


■横手山■

 「アホと煙は高いところへ上りたがる」と言うが、当然ながらアホなボクは一気に横手山の山頂を目指すことにした。


                 
                         ●リフト進行方向の正面が山頂●

 山頂には展望台があり、そこからの眺望は素晴らしい。本当に来て良かったと思う瞬間だった。

  
                     ●横手山、山頂=標高約2300mからの展望●

 景色を楽しめたのは良かったが、リフトの遅さには時代の流れを感じざるを得なかった。何しろゲレンデに入り、リフト券を買って山頂に着いた頃には約40分も経過していたのだ。それもそのハズで、このゲレンデにはトリプル・リフトが1本あるものの、今日レベルでは「高速」と呼べる早さではないような気がするし、他は旧式のペアリフトばかりなのだ。だから近頃のデダッチャブル式クアッド・リフトやゴンドラに乗り慣れた身にとっては少々ツラいものがあるが、それでも雪質の良い志賀高原の中でも一番標高の高い部分であるが故に、雪質への期待は更に期待出来るので、文句はつけられないハズだったのだが…。

                 
                    ●山頂付近のゲレンデ・コンディションは最高!●

 しかし、裏側にある笠岳を含めて、滑り応えのある斜面は極僅かで、ほとんどが緩斜面という構成だった。以前はそんな印象がなかったのだが、コレは単にボクの思い違いであったようだ。そこで、当初昼食時に訪問を予定していたパン屋さんにも立ち寄らずに、次なるゲレンデを目指して移動を開始することにした。

                 
                   ●日本最高点にあると言われているパン屋さん●
                 
                ●ボクにとって楽しかったのは、非圧雪のゲレンデのみだった●


■いつもの焼額山へ■

 移動途中に左手に見える熊ノ湯に立ち寄ろうかとも思ったが、ゲレンデ・マップを見ると、クアッド・リフトは一本のみの構成だったので、先程と同じ結果になることを恐れていつもの志賀高原中央部へと向かう。

                 
                ●付近の道路はご覧の通り、圧雪路と氷結路が混在している●

                 
                        ●午前11時頃でも気温は-10℃●

 途中で、発哺(ほっぽ)や高天ヶ原(たかまがはら)、そして一ノ瀬と駐車場の空きを確認しながら進んでいったが、結局一番駐車スペースの大きい焼額(やけびたい)の駐車場に入り、早速第2ゴンドラに乗り込んだ。そして一気に焼額山の山頂へと向かい、標高2000m地点に降り立った。

                 
                            ●焼額山の山頂●


■ゲレンデをはしごする■

 ここからは、焼額山~一ノ瀬ダイヤモンド~一ノ瀬~寺子屋~東館山~ブナ平~高天ヶ原と、「はしご」しながら滑りまくる。

                 
                       ●ゲレンデの混雑箇所はほとんど無い●

 そして再び焼額山に戻り、終業時間まで第1、第2を合わせて合計4回連続でゴンドラに乗り込んだ。

                 
                      ●ご覧の通り、ゴンドラ乗り場もガラ空き●

 今回は一人だったので、いつもの「女房&子連れ」では、ほとんど入らないようなハードなコースも堪能できたのだが、印象に残ったのは、東館山と焼額山にある、長野オリンピックで使用されたコースだった。特に焼額山のオリンピック・コースはボクにとっては初めてのコース・インであった。
 ワザワザ立て札で初心者に迂回を促しているから「どんなにハードなのだろう?」と思っていたが、みんなが立て札を見て避けるのか、実際に突入してみれば斜面の角度こそ急であるが、ゲレンデ内にはボクだけの貸し切り状態であり、コブも浅くて非常に滑り易いコンディションであった。

                 
                ●「上級者以外は迂回を」とあれば、逆に突入してみたくなる●

                 
                     ●コース上には浅いコブがある程度だった●


■訪れる人は更に減って…■

 今回はたった1日のスキーだったが、1昨年以前に比べて、スキーヤー&ボーダーの数が更に減っている印象を受けた。
 ここ志賀高原は標高が高い故に、他のスキー場では積雪量に不安のある年末年始であっても確実に積雪量が確保できているので、その意味では「堅い」スキー場なのだが、そんな志賀高原でも訪れる人が減っているのが事実なら、事態は深刻だ。その影響なのか、実際に最初に訪れた横手山には数年前まで前山ゲレンデがあったハズなのだが、今回の訪問時には無くなっていたのだ。
 コレは「経営難の表れではないのだろうか?」とつい心配してしまう。勿論、バブル時代に代表されるスキー場の乱開発には眉をひそめていたが、低迷する景気背景と共にスキー&スノーボード人口が減る一方で伝統あるスキー場の閉鎖も相次いでいることには、ボク自身も焦りに似た気分を味わっている。何もコレは単にボクがスキーを続けたいということだけではなくて、スキー&スノーボード人口の減少は、フツーに暮らす人々にとってソレを通じて感じる自然との一体感と、その背景にある環境と人間との関係を感じる機会をドンドン減らすことを意味していると思うからだ。
 日頃から自然に触れている人であれば、環境について考える際には、目や耳から入る情報だけでなく、体全体で実体験することが重要なのは理解できているハズだ。そんな人達が減る一方であれば、環境問題は「机上の論理」にもなりかねない。実際に近頃の環境問題はマスコミ等の情報に振り回されているような気がしてならないのだ。そこのところが心配なのだが…。
 と、ついつい深読みしてしまった長野訪問に続くスキーであった。
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