手作り化粧水といえば、日本には昔からヘチマ水というものがあります。
ヘチマの蔓(つる)を切って、出てきた液体をポタポタとビンに溜める原始的な作り方の化粧水です。
昔、おばあちゃんが作っていたと、記憶にある方もいらっしゃるかと思います。
お借りした画像 「ヘチマ水の採り方」
日本で「化粧水」といえば、身近な植物で手作りしたりして昔からあたりまえのように使われてきました。
ところで海外ではどのように使われているのでしょうか?
日本では知られていない化粧水の世界があるのではないかと思い、ちょっと調べてみました。
すると意外なことに、ヨーロッパでは化粧水はほとんど使われていないようなのです。
日本より空気が乾燥している欧米こそ、化粧水が必要なのではないかと思っていたのですが、そうではないようです。
花の蒸留水を採る方法が古くからありましたが、これは化粧水というよりは、香りを楽しむためのものだったようです。
なぜ化粧水を使わないかについては、気候風土や習慣の違い、あるいは水質の違いなど諸説あり、はっきりしていません。
化粧水は必要ないという考えもあるようです。
それでも日本で化粧水が使われ続けているのは、ごくシンプルに肌に心地よいという面が大きいと思います。
なにより日本は山紫水明の国ですし、世界的にみても水の質がとても良いのです。
そんな日本では、いつ頃から化粧水が使われてきたかというと、江戸時代だそうです。
江戸の化粧水についてはこのページに詳しいので興味がある方はぜひご覧になってみてください。
→ ◆ポーラ文化研究所 うるおい文化史
「花の露」や「菊の露」といった商品名の化粧水があった中で、大ヒットしたのが「江戸の水」という商品だったそうです。
江戸時代も今と変わらず、トレンドあり、様々な商品ありでとても興味深いものがあります。
ちなみにヘチマ水も江戸時代から作られていたそうです。
日本の化粧水の原点が江戸時代にあったかと思うとなんだかうれしくなります。