お母さんの左肩にピコピコ姉さんが乗ってきた。
勿論、向こうの世界から遊びに来たのだけどね。
お母さんが、あっ♡あったかーぃ。嬉しい♡ってトロンとしちゃって
もちょっと肩と腕に生前の体重で良いからズシっと乗ってくれるかな?
そうそう、あ、もうちょっと腕にしがみついてくれる?と顔をすりつけてムフムフしてる。
ピコピコあったかい♡ ふーん♡とお母さんは気持ち良さそうにしてる。
でもお母さんは、未だ心配や不安があるのだろう。
ピコピコ足が冷えてない?肉球かしてごらん。とピコピコの肉球を眺め足を手で温める。
ピコピコは遠慮して足を退いたが、再び、お母さんはピコピコの肉球を触り、足寒くない?と声をかけた。
もう、そんな心配要らないのに、お母さんは未だピコピコの体を心配してしまう。
それでもピコピコはお母さんの肩にしばらく乗った後、お母さんが
有難う、疲れたでしょ?暖かいね、ピコピコは。とバイバイした。
翌日は寝る前に珊瑚が登場。
あれ、どした?食べれない?何かいる?お鼻が良くない?調子悪いの?ん?え?何いる?
お母さんは、とてつも無く心配し珊瑚をみてうろたえる。
もう、そんな心配要らない筈なのに、母性って何処までも続くのかな?
それとも、お母さんって心配性と不安症のオンパレードかしら。
深い海の愛で溺れそうになるって言ったら昔、お母さんが笑ってた。
珊瑚は、大丈夫だってと直ぐ消えて、あー…やっちゃった、お母さんちょっと落ち込んでた。
もう楽なのに心配が治らないんだよねー…遊びに来てもらったのに。とお母さんは呟いた。
お母さん、私が居ますでしょ?と私はお母さんを見つめると、ごめん、ごめんって笑った。
お母さん、私のことが心配で急に飛び起きたりするけど、笑って。
未だ未だ一緒にいるでしょ。なんて言うと、お母さんは、泣きだす。
もうっ、お母さんっ!私、お利口さんでしょ、パシャリさせてあげるから、たっぷりなでて。
ピコピコ姉さんよりも、もっと。珊瑚ちゃんよりも、もっと。なでて。
私はシメジ。
今日もお母さんが起きる前から、お母さんを凝視する。
これ他の子からの引継でもあるし、私が選んだ役目。
おっ、ビックリしたーっ!と私の凝視に驚き飛び起きるお母さん、おはよう。