どんどん長文になってますが、よければ最後までお付き合いくださいませm(__)m
第60回全国高等学校野球選手権大会
今大会から1県1校制(北海道、東京は2代表)代表の49校で開催される様になり、初戦が東西対決になる。
春の覇者浜松商は県予選で敗退。
有力校は選抜準優勝の強打・福井商、選抜ベスト4の試合巧者・箕島木暮・阿久沢が健在の桐生、春8強のPL学園、2年生左腕森(阪急)の四国王者高知商、地方大会無失点の大久保投手(広島)の仙台育英、、大型打線の中京(現中京大中京)など。
春8強の南陽工や3年連続8強入りを狙う豊見城も出場してきた。
春8強の南陽工は1回戦津田投手が完封して2回戦に進出したが、ソロ本塁打が決勝点となり0-1で甲子園を去った。
津田投手は後にプロ入りして広島の主に抑え投手として活躍し、剛速球を武器に「炎のストッパー」と呼ばれたが、その直球にこだわるスタイルはこの時打たれた本塁打がカーブであった為、特にその事を悔やんだ為だとか。
津田投手は残念ながら脳腫瘍の為、1993年32歳の若さでこの世を去ってしまった。
この大会はドラマチックな接戦が多かったが、早くも大会2日目にドラマは生まれた。
予選無失点大久保投手の仙台育英対高松商の試合。
この試合はセンバツで浪商を完封した高松商河地が大久保(広島)に1歩も譲らぬ好投ですばらしい投手戦となり、両校0対0のまま試合は延長戦へ。
延長も両者無得点で進んで迎えた延長17回表高松商無得点、再試合も予感させる中、その裏仙台育英の攻撃、先頭打者が内野安打で出塁し、続く打者がセーフティーバントを決め無死1・2塁、その後犠打と敬遠で1死満塁。1ストライクの後河地が投じた206球目は打者の頭に命中。かくて息詰まる投手戦は、サヨナラ押し出し死球によって終わった。
当時延長は18回までという規定であったが、規定が変わり延長は15回までとなった現在でも、この試合以降15回まで0-0という試合はない。
まさに息詰まる投手戦であった。
サヨナラ負けし号泣する河地投手の姿を今でも覚えている。
大会は桐生が2回戦で箕島・仙台育英が3回戦で姿を消すも高知商・PL・中京らは順当に勝ち進み4強入り。
センバツ準Vの福井商は岡山東商に破れ2回戦で甲子園を去ったが、岡山東商はこの後も横手投げ藪井投手の好投で4強入りを果たすも準決勝で高知商に敗退した。
準決勝でもドラマが生まれる。
中京対PLの一戦は、中京打線がPL左腕西田(広島)を打ち込んで得点を重ね、9回表を終わって4-0と中京のリード。
しかし最終回2点差に詰め寄ったPLはさらに一死1、2塁のチャンス。
ここで中京ベンチはエース武藤をあきらめ1塁の黒木をリリーフに送る。
PL鶴岡監督は9番打者に送らせ二死ながら2・3塁の一打同点の策をとった。
黒木は緊張の為ストライクがとれずストレートの四球で二死満塁。
二番打者渡辺にもストライクが入らない。0-3になったところで一塁の守備についていた武藤が再び登板する。
武藤はなんとかツーストライクを取り、9回裏二死満塁カウントはツー・スリーという場面となった。
ここで渡辺の打球は二塁への内野ゴロ、打球を取った二塁手はショートにトスしたが1塁ランナーはスタートを切っておりセーフ、そのまま1塁に返したが、1塁もセーフ。
この間に二塁走者も本塁へ返り、ついに同点4-4で延長戦となった。
そして迎えた延長12回裏。二死1、2塁から3塁ゴロの送球を硬くなった1塁手黒木が落球。満塁の場面、力尽きたか武藤投手のノースリーからのボールも大きくはずれサヨナラ押し出し四球。
PLは奇跡的な決勝進出を遂げたのである
続く決勝は3回に2点を挙げた高知商が2-0でリードのまま最終回PLの攻撃。
先頭打者が初球を中前へヒット。
誰もが前日の中京戦の奇跡の場面を思い起こし、甲子園は異様な雰囲気に包まれた。
動揺した2年生エース森は続く谷松にストレートの四球を与え無死1・2塁。
3番が送り、4番木戸(阪神)はセンターに犠飛、PLは1点を返したが、二死2塁とまたも土壇場に追い込まれた。
しかし、続く5番西田(広島)は2-1と追い込まれながら一塁線を突破、PLはまたしても神がかり的な同点劇を起こした。
連日の土壇場での同点劇に球場は騒然となる。
気落ちした森から五番柳田が左中間を破るサヨナラ適時打、PLは脅威の粘りで初優勝を飾った。
準決勝・決勝と土壇場で奇跡的な逆転勝ちをおさめたPL学園は、この年以降「奇跡のPL」と言われるようになったのである。
この後PL学園は名将中村監督に率いられ常勝軍団となるが、この年が初優勝。
この年PLを率いていたのは鶴岡泰(現 山本泰)監督(お父さんは南海等を率いたプロ野球の名将鶴岡一人氏)PL退任後は大阪桐蔭の監督や法政大の監督を歴任された後、近鉄バファローズのスカウトとしても活躍された。
この大会の四国代表の4校は四国四商と呼ばれる伝統校、香川県の高松商業高校、愛媛県の松山商業高校、徳島県の徳島商業高校、高知県の高知商業高校。
この大会で延長17回0-1で破れた高松商は中等学校時代からの古豪校であり、第1回センバツの優勝校であり春2度夏2度の優勝回数を誇っているが、近年は甲子園から遠ざかっている。
私は、ユニフォームが好きで前年頃から高松商を応援している。
昨年まで2年連続地区大会決勝で敗れ甲子園にはあと一歩であるが(今年は県4強で敗退)、久々に高商の勇姿を甲子園でみたいものだ。
第60回全国高校野球選手権 PL学園 逆転で初優勝のシーン(フィルム映像)
第60回全国高等学校野球選手権大会
今大会から1県1校制(北海道、東京は2代表)代表の49校で開催される様になり、初戦が東西対決になる。
春の覇者浜松商は県予選で敗退。
有力校は選抜準優勝の強打・福井商、選抜ベスト4の試合巧者・箕島木暮・阿久沢が健在の桐生、春8強のPL学園、2年生左腕森(阪急)の四国王者高知商、地方大会無失点の大久保投手(広島)の仙台育英、、大型打線の中京(現中京大中京)など。
春8強の南陽工や3年連続8強入りを狙う豊見城も出場してきた。
春8強の南陽工は1回戦津田投手が完封して2回戦に進出したが、ソロ本塁打が決勝点となり0-1で甲子園を去った。
津田投手は後にプロ入りして広島の主に抑え投手として活躍し、剛速球を武器に「炎のストッパー」と呼ばれたが、その直球にこだわるスタイルはこの時打たれた本塁打がカーブであった為、特にその事を悔やんだ為だとか。
津田投手は残念ながら脳腫瘍の為、1993年32歳の若さでこの世を去ってしまった。
この大会はドラマチックな接戦が多かったが、早くも大会2日目にドラマは生まれた。
予選無失点大久保投手の仙台育英対高松商の試合。
この試合はセンバツで浪商を完封した高松商河地が大久保(広島)に1歩も譲らぬ好投ですばらしい投手戦となり、両校0対0のまま試合は延長戦へ。
延長も両者無得点で進んで迎えた延長17回表高松商無得点、再試合も予感させる中、その裏仙台育英の攻撃、先頭打者が内野安打で出塁し、続く打者がセーフティーバントを決め無死1・2塁、その後犠打と敬遠で1死満塁。1ストライクの後河地が投じた206球目は打者の頭に命中。かくて息詰まる投手戦は、サヨナラ押し出し死球によって終わった。
当時延長は18回までという規定であったが、規定が変わり延長は15回までとなった現在でも、この試合以降15回まで0-0という試合はない。
まさに息詰まる投手戦であった。
サヨナラ負けし号泣する河地投手の姿を今でも覚えている。
大会は桐生が2回戦で箕島・仙台育英が3回戦で姿を消すも高知商・PL・中京らは順当に勝ち進み4強入り。
センバツ準Vの福井商は岡山東商に破れ2回戦で甲子園を去ったが、岡山東商はこの後も横手投げ藪井投手の好投で4強入りを果たすも準決勝で高知商に敗退した。
準決勝でもドラマが生まれる。
中京対PLの一戦は、中京打線がPL左腕西田(広島)を打ち込んで得点を重ね、9回表を終わって4-0と中京のリード。
しかし最終回2点差に詰め寄ったPLはさらに一死1、2塁のチャンス。
ここで中京ベンチはエース武藤をあきらめ1塁の黒木をリリーフに送る。
PL鶴岡監督は9番打者に送らせ二死ながら2・3塁の一打同点の策をとった。
黒木は緊張の為ストライクがとれずストレートの四球で二死満塁。
二番打者渡辺にもストライクが入らない。0-3になったところで一塁の守備についていた武藤が再び登板する。
武藤はなんとかツーストライクを取り、9回裏二死満塁カウントはツー・スリーという場面となった。
ここで渡辺の打球は二塁への内野ゴロ、打球を取った二塁手はショートにトスしたが1塁ランナーはスタートを切っておりセーフ、そのまま1塁に返したが、1塁もセーフ。
この間に二塁走者も本塁へ返り、ついに同点4-4で延長戦となった。
そして迎えた延長12回裏。二死1、2塁から3塁ゴロの送球を硬くなった1塁手黒木が落球。満塁の場面、力尽きたか武藤投手のノースリーからのボールも大きくはずれサヨナラ押し出し四球。
PLは奇跡的な決勝進出を遂げたのである
続く決勝は3回に2点を挙げた高知商が2-0でリードのまま最終回PLの攻撃。
先頭打者が初球を中前へヒット。
誰もが前日の中京戦の奇跡の場面を思い起こし、甲子園は異様な雰囲気に包まれた。
動揺した2年生エース森は続く谷松にストレートの四球を与え無死1・2塁。
3番が送り、4番木戸(阪神)はセンターに犠飛、PLは1点を返したが、二死2塁とまたも土壇場に追い込まれた。
しかし、続く5番西田(広島)は2-1と追い込まれながら一塁線を突破、PLはまたしても神がかり的な同点劇を起こした。
連日の土壇場での同点劇に球場は騒然となる。
気落ちした森から五番柳田が左中間を破るサヨナラ適時打、PLは脅威の粘りで初優勝を飾った。
準決勝・決勝と土壇場で奇跡的な逆転勝ちをおさめたPL学園は、この年以降「奇跡のPL」と言われるようになったのである。
この後PL学園は名将中村監督に率いられ常勝軍団となるが、この年が初優勝。
この年PLを率いていたのは鶴岡泰(現 山本泰)監督(お父さんは南海等を率いたプロ野球の名将鶴岡一人氏)PL退任後は大阪桐蔭の監督や法政大の監督を歴任された後、近鉄バファローズのスカウトとしても活躍された。
この大会の四国代表の4校は四国四商と呼ばれる伝統校、香川県の高松商業高校、愛媛県の松山商業高校、徳島県の徳島商業高校、高知県の高知商業高校。
この大会で延長17回0-1で破れた高松商は中等学校時代からの古豪校であり、第1回センバツの優勝校であり春2度夏2度の優勝回数を誇っているが、近年は甲子園から遠ざかっている。
私は、ユニフォームが好きで前年頃から高松商を応援している。
昨年まで2年連続地区大会決勝で敗れ甲子園にはあと一歩であるが(今年は県4強で敗退)、久々に高商の勇姿を甲子園でみたいものだ。
第60回全国高校野球選手権 PL学園 逆転で初優勝のシーン(フィルム映像)
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