ミャンマーのサイクロン、四川省の大震災といった痛ましい大災害が続いておりますが、犠牲者に衷心から哀悼の意を表したいと思います。地震の件は13日の日経朝刊で知ったのですが、台湾では「地震関連情報を24時間体制で刻々と伝えている」(産経)状況でしたね。
◆四川大地震、日本隊が救助開始 阪神・中越の経験駆使(毎日)
◆震源地は少数民族居留地 中国の多民族国家を浮き彫りに(産経)
◆複雑な台湾の支援 中国・四川大地震(産経)
「おそれの中におそるべかりけるは、たゞ地震なりけるとぞ覺え侍りし」と改めて痛感させられます。鴨長明の昔からある種の運命論的な諦観を抱いてきた一方で、幾多の辛苦を乗り越え、地震に対するノウハウを蓄積してきた筆頭が日本です。やはり平生の防災意識(建造物の耐震性強化やインフラ面、関連法令の整備等も含む)と、迅速な情報収集や判断に基づく有事の際の初動が鍵を握るのでしょう。
地震発生時の初動対応というのは、物的被害の拡大防止もさることながら、一人でも多くの人命を救うことに尽きるわけですが、その点中国は国民の生命や財産を護るという国家の体をなしているのかと改めて疑問に思います。
地震発生から72時間のデッドラインを目前にしてようやく、日本の国際緊急援助隊の受け入れが決まった(自身の三泊四日の台湾放浪と同じ時間だと思うとホント唖然としますし、「敗戦処理投手」みたいなもんだよなぁ・・・・)ようですが、「各チームをどういう組み合わせで派遣するかは、被災国の要請を基に、外務省が関係省庁と協議して決定。仮に日本政府側に派遣する用意があっても、相手国から求められない限り実現しない」(毎日)というその背景(中国では当然報じられていないのでしょうが)を、99年9月21日に発生した台湾集集大震災の際の状況と比べてみると何ともやるせない気がいたします。国際消防救急隊の資料(活動報告)によると、
02:47 台湾南投県で地震発生 ※台湾現地時間01:47
↓
12:10 外務省が先遣隊(外務省国際緊急チーム)の派遣を決定
↓
13:10 外務省が国際消防救急隊(IRT)、国際緊急援助隊(JDR)へ要請
↓
14:00 先遣隊羽田発
↓
17:00 JDR第一陣羽田発
↓
19:50 JDR第二陣成田発
↓
21:50 JDR第一陣中正国際空港着
↓
24:00 JDR第一陣台北県新荘市で活動開始 ※台湾現地時間23:00
発生当日の午後には状況把握のための先遣隊が羽田(ということは中華航空)を発ち、国際緊急援助隊(JDR)の第一陣は震災発生からわずか21時間後に、空港に近い台北県新荘市で救助活動を開始しています。正式な国交がない台湾であっても、要請があれば人道的観点からこのような迅速な動きが取れるのです。
阪神大震災の当時の日本も、受け入れ態勢が整っていないことを理由に当初は外国の人的支援を謝辞していました。食料や寝場所を自前で調達できる自立した軍隊型組織でないと難しいという面もあるのでしょうが、逆に台湾の震災ではその辺の心配が無用であったとも思えません。中共が「自力更生」の建前論やメンツに拘っていたのは間違いありませんが、人命第一で真っ先に日本に救いを求めた台湾の事例と比べると、何を最優先させるべきかという状況判断の差が浮き彫りになります。日本のマスコミは「対日感情が好転」等といった浮き足立ったおバカな記事を配信するのではなく、人命軽視の中共の対応を批判すべきではないでしょうか?
民族問題で火種を抱える中共はその点でもしり込みしたのでしょうから、今回の震災に伴う「人災」面から犠牲となった少数民族も数多いということですね。こうなると、遅きに失した日本の救援隊受け入れも、「パンダ外交」のエピローグ的な象徴的意味合いに過ぎないのではと思えます。利用できるものは何でも利用して、日本を突破口に国際世論の同情を喚起し、対中批判が高まっている現状を打破したい位にしか思っていないのではないでしょうか。あまつさえ<業火リレー>は継続中のようですが、厳しい状況の中でも一縷の望みに掛け、不眠不休で奮闘している各国の救援隊にはどう映りますかね・・・・
鴨長明は、「すなはち人みなあぢきなきことを述べて、聊かこころのにごりもうすらぐかとみし程に、月日かさなり、年越しかば、後は、言の葉にかけていひ出づる人だになし」と、喉元過ぎれば熱さを忘れる人々の姿に慨嘆していますが、中共の連中は「年越し」どころか、五輪開会式の頃には震災の記憶も風化しているかもしれません・・・・
中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄 国境なき記者団
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被災者はチベット人が多いはず。3月抗争でも立ち上がったところ。
チベット人は本当についていない。
しかしこの報いは、近い将来きっと漢族に現れるはず、だと信じています。
とにかく亡くなったチベット人、チャン人のみなさんには哀悼をささげたい。
台湾の救助隊も受け入れたとの報道もありました。
個人的に、中国共産党はあまり好きではありませんが、民族に関係なく一人でも多くの人命を救って欲しいと願って止みません。
追記
pote氏のブログで知りましたが、台湾行き、お疲れ様でした。
後日、写真等掲載&記事楽しみにしております。
中国軍が捜索を止めた場所で日本隊が生存者を見つけた日にゃぁ軍の面目丸潰れなんていうケツの穴の小さい事言ってるようですねぇ。被災者は気の毒過ぎ。
>チベット人は本当についていない。
地震発生の日って旧暦でお釈迦様の誕生日だったのではと。
まさに神も仏も、といいますか、惨い話ですね。
>高雄人的横様
「村八分」の例外のようなものですものね。しかしご指摘のような状況のようで寒心に耐えません。台湾ではまず空港に近い新荘で活動を開始し、台中空港に別の国の救援隊がやってくることを見越して、ひと段落ついた日本隊には震源地の南投縣に向かうよう要請したのだとか。
この辺がしっちゃかめっちゃか何だから、「宝の持ち腐れ」だと思いますよ。それは現場の隊員らが唇をかみ締めていることでしょう。
>ボッケニャンドリ様
九州は一日遅れですが、産経でその記事拝見しました。
人命より優先されるメンツって何よ?と思いますよね。全く下らない。大体中華圏のその類ってこちらに言わせると「で?」という下らないものが多い気も。
少なくとも、譲れないプライド≒中華圏のメンツと思いますわ。