私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

尖閣付近の国境警備を上空視察:民主党枝野議員ら

2008年07月02日 | 極東情勢(日本とその周辺)

<首相、北方領土を“封印” 好機を放棄  サミット全体会議>という産経一面記事には朝から倒れそうになりました。国民が嫌がることばかりしかしない割に、「他国が嫌がることはしない」という福田首相の一貫した〝外面の良さ〟(売国行為とも言う)は、〝Who can stop him?〟と天を仰ぐしかありません。現状の枠組みで解散総選挙に打って出たら民主党への政権交代は必至なのでしょう。その結果急速に毒が回るかもしれませんが、自民党政権も緩やかに回る毒であり、結局死に至る点では同じか・・・・

◆MOFA protests visit to Diaoyutais by Japanese politicians(Taipei Times)
◆尖閣諸島を視察 衆院決算行政監視委の数人(朝日)
◆外交部、日本の国会議員による尖閣諸島視察に抗議(中国情報局)

<The Ministry of Foreign Affairs (MOFA) yesterday protested a planned visit to the Diaoyutai (釣魚台) islands by a five-member delegation from the Japanese House of Representatives. “MOFA strongly protests the Japanese House of Representatives’ visit to the Diaoyutai islands on a Japanese coast guard aircraft, and would like to call on Japan to not create further disputes,” a statement released by the ministry said. “The government has always held the position that the Diao-yutais are our territory, and expects that the government of Japan understands our determination to defend our sovereignty [over the Diaoyutais], and not create disputes that damage the friendship between the two countries,” the statement said.>
(外交部(MOFA)は、昨日、日本の衆議院議員5名が釣魚台諸島を視察したことに抗議した。「外交部は、日本の衆議院議員らが海上保安庁の航空機で釣魚台諸島を視察したことに厳重に抗議するとともに、日本が更なる論争の種を撒かないよう望む」と声明には記されている。「魚釣台諸島が中華民國の領土であるという政府の立場は一貫している。日本政府は[魚釣台諸島に対する] 主権擁護に対する中華民國政府の決意を理解するとともに、両国の友好関係を損なうような論争を引き起こさぬことを希望する」)

「委員会の公式視察で、海上保安庁の国境警備の状況を上空から視察した。抗議されるいわれはない」(枝野議員)というのは額面どおりでしょうが、このタイミングでの空中視察というのは、やはり先頃の騒動を受けてのものでしょうね。海保や空自がこの手の視察を行うのは珍しいことではないのでしょうが、それがこのように報じられているあたりが何とも意味深長です。やはり政界やマスコミの台湾に向ける視線の変化(記事)を感じますね。

<Taiwan expressed its wish to hold talks with Japan on the sovereignty issue and Taiwanese fishermen’s right to be in the area. However, yesterday’s events may add uncertainty to future developments. Asked for comment, Chinese Nationalist Party (KMT) Legislator Lin Yu-fang (林郁方), head of the legislature’s Diplomacy and National Defense Committee, said it was unnecessary for Taiwanese legislators to visit the islands now just because Japanese congressmen intended to make an inspection trip there.>
(台湾側は、尖閣諸島の主権と台湾の漁師の漁業権に関し日本側と協議したい意向を表明していたが、昨日の一件で協議が進展する見通しは不透明となった感がある。中国国民党の林郁方立法委員(外交国防委員長)は、日本の国会議員は視察飛行を行っただけであり、現時点で台湾の立法委員が魚釣台諸島を訪問するには及ばないという考えを示した)

「台湾とも深いパイプを持っている」(国会通信)枝野議員が国境警備への懸念を表明しているくらいですし、漁業権に関して台湾側と積極的に話し合いましょうといった雰囲気ではないものと思われます。まぁ、やれ戦争だ、軍艦だと恫喝し、領海侵入した挙句に話し合いを要求するというのは、常識的には有り得ない展開ですからねぇ。日華関係の疎遠化に関しては、先述したように台湾側も覚悟してもらうより他ないと思います。
もっとも、ただ上空からの視察(やるなら竹島や北方領土も・・・・)を繰り返すだけでは、中台をいたずらに刺激するだけで終わってしまいます。上陸して日本国旗をぶち立てろとまでは申しませんが、国境警備、安全保障政策への積極的な提言等につなげていく姿勢が求められます。具体的には、下千島への空自戦闘機配備といったあたりも検討されて然るべきではないでしょうか。

集団的自衛権行使に関する政策提言(時事)も、領土や主権といった最重要の要件をないがしろにする人間にとっては「馬の耳に念仏」。老後の年金どころか、30年後は日本の領土は一坪たりとも残っていないのではないかと危惧しますね。


中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄 国境なき記者団



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (高峰康修(猫研究員))
2008-07-03 00:19:26
野党も、先日のようなわけのわからない理由ではなくて「北方領土凍結」を理由に問責決議案を出せば国民的支持を集められたでしょうに。問責どころか、衆議院に不信任決議案を出しても自民党から造反がある程度出るかもしれません。
集団的自衛権は、安倍が参院選で大惨敗した時点で「投了」を覚悟していましたが、やはり残念至極です。
返信する
確かに・・・・ (tsubamerailstar)
2008-07-14 19:44:53
>高峰康修(猫研究員)様

やはり色んな意味で日本は迂回路に迷い込んだなという感が強いですねぇ。ホント閉塞感の一言です。
返信する