私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

反転 強い次代が始まった、日経新聞

2006年01月01日 | 極東情勢(日本とその周辺)

皆様、明けましておめでとうございます! 思い思いのお正月をお過ごしかと存じますが、私は酒を飲みつつ「ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートも終わったことだし、さて朝刊に目を通すか・・・・」といった塩梅でのっけからだらけておる始末です。

「バブル崩壊後の十五年という時間の経過で再び確認できた日本の底力がある。新たに身に付けた力がある。そして失われた力がある。自己を相対化し、冷静に立ち位置を点検するところから次の十五年が見えてくる。長い苦闘から反転した日本には、世界でも通用する経験と実力が備わったはずだ。国にとっても企業や個人にとっても、二〇〇六年は強い次代の始まりとなる」
スポーツ報知なら<新生原巨人、始動>といったところでしょうが、日経ですから、<バブル後15年 回る歯車>というサブタイトルがついております。
東証はバブル期を思わせる賑わいで大納会を迎えましたが、昨年は色んな意味でターニングポイントとなった一年(・・・・と十年後あたりに述懐するような気がいたします)でしたね。
「あなたの嫌いな国はどこですか? 一位 中国 四三・七% 二位 韓国 二八・七% 今年二十歳になる大学生千人に聞いてみた」という一面の記事中の件も目を引きました(日本人が嫌いな国の一位って北朝鮮の圧勝かと思いましたが、何ででしょう?)が、幼稚園児ではないのですから「皆と仲良くやりましょう」といった奇麗事を振りかざす八方美人外交の反転攻勢も優位に展開したい年にしたいもの。
「遠交近攻」宜しく麻生外相は三日からインドを訪問するそうですが、海洋国家としての国家戦略と国防戦略の方向性を確固たるものにするのは、先の大戦の反省として活かすべき大切な教訓であるといえるでしょう。

昨年はブログというツールが大ヒットしましたが、「素人なりにマスコミの一次ソースを比較検証して考えてみる」という習慣が日常生活の一部となった方も多かったことでしょう。私自身、常時巡回させていただいているブログは50近くになるのではないかと思いますが、皆様の「視点」は大変参考にさせていただいております。(私自身は「旅行の記録を主眼とした電子落書き帳」程度の捉え方でしたが、所謂、「メディア・リテラシー」の鍛錬には非常に役立つツールだなと思いました)
以前テレ朝が野党有利の偏向放送をしたとして問題になったこともありましたが、マスコミがそのようなプレゼンスを保ちえた時代の終焉を痛感したのが昨年の総選挙でした。結果はともかく、中身そのものは自民党が支持を集めたというより、民主党がコテンパンに叩かれたという側面が強かったと思いますが、私がお邪魔させていただいているブログでは「民主党もいいかもね!」といった意見は皆無でした。
恣意的な一次ソースを垂れ流して国民を愚弄しようという大マスコミ(←と書くと何か「日刊ゲンダイ」みたいで懐かしい!)の横柄さは敗戦に至っても反省されないままですが、時代が読めないマスコミと政治家というのは、とどのつまり「ディジタル・ディバイド」という言葉に収斂されるのかもしれません。


大学生にまで蔓延する「嫌中・嫌韓感情」というのも、その辺りの空気を如実に反映していると言えるのではないでしょうか。

昨年9月に米国のゼーリック国務副長官が行った「中国はどこへ」という演説、および京都でのブッシュ大統領の演説は個人的に非常に興味深かったのですが、今年の合衆国の対中政策も「封じ込め」と「関与」が小刻みな幅で揺れる局面が散見されるでしょう。
朝鮮半島・台湾海峡の動向にも影響を及ぼす米中関係の潮流を「読む」という作業は不可欠ですが、昨年末の外交官自殺問題で痛感したのは、日本における〝intelligence〟の不在です。情報(諜報)体制の確立というのは「普通の国家」としての要件でありながら、戦後の日本ではないがしろにされてきた側面であり(〝infomation〟と〝intelligence〟の相違すら認識していないのではないかという気がいたしますね)この分野のテコ入れも早急に行わないと、法体制を整備し、自衛が出来る国家の体制をしつらえたとしても、「仏作って魂入れず」に陥る可能性が高いように思います。

昨年は、日本の総人口が減少に転じたという点でも象徴的な年であり、日経の社説も「人口減に克つ(1)成長力を高め魅力ある日本を創ろう(日経社説)という特集を組むようですが、「次に生を受ける際も是非日本人でありたい」と一人一人が思えるような「国家百年の計」を様々な側面から真剣に考えるべき一年であるとも言えそうですね。

※写真・・・・昨年の旧正月を祝う台湾・花蓮の特設ステージ

旧正月という概念がイマイチ?でしたし、「ぼ、盆踊りじゃん!」と何だか訳もわからず感激いたしました。

これを読まずには一年が始まらない!★厳選★珠玉のブログリンク集



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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
【謹賀新年】本年も宜しくお願い申しあげます! (tsubamerailstar)
2006-01-01 23:27:04
>eats様



>「何でも書き書きエッセイ」は「千点写行」に統合させることにしました。



eats様日常生活の何気ない一コマはいつも楽しみにしておりましたので、統合された新スタートにも大変期待しております。

筋金入りの新台湾派の先達としての旅行レポも是非宜しくお願い申しあげます!

(やべ、リンク先変更しないと!)



>ろろ様



業界的には一番しんどい時期かと拝察いたしますが、民の活力としての教育産業の果たすべき役割が益々重要な一年となろうかと思います。今年のご活躍を心からお祈り申しあげます。

台湾は基本的に親日だと思いますが、「大日本帝国万歳!」というのはちょっと違うのではないか・・・・しかしながら戦後の日本に対する親近感は大変強いものがあり、総選挙を受けて外交部の報道官が「台日双方は相互に好感を抱いており、関係の良好さは進展している」といったコメントをしていたのが印象的でした。



>台湾は、これからも小さくても強い輝きを放つ島国であってほしいと思います。イギリスや日本がそうであるように・・・。



仰るとおり日台共に、「輝ける海洋立国」を目指して精進していかねばなりませんね!

太魯閣峡谷は「台湾のグランドキャニオン」とでも言うべき雄大な光景が印象的でした。ろろ様が高所恐怖症でなければオススメです!



>鮎川龍人様



旅行写真記録という原点に忠実に、またネタを収集に参りたいと思っております。

今年も鮎川様の鋭い「サプライズ」ネタが楽しみです!



>マスコミが伝えない韓国様



ブロガーの間では人気ナンバー1の韓国で、ネタに尽きないかの国の「底力」を実感した一年でしたが、本来であれば、韓国・日本・台湾は極東の民主主義国として手を携えなければならないのかもしれません。かつては同じ国だったわけですしね。

台湾みたいにフツーの国になってくれることを願いたいと思います。

櫻井よしこさんの記事のご紹介有難うございました。本年もよろしくお願いします!



>相対的価値Blog(日本人的視点)様



こちらこそ有難うございました!日経の「自己を相対化し、冷静に立ち位置を点検するところから次の十五年が見えてくる」という件は全くその通りであり、貴ブログの真骨頂であると存じます。今年も宜しくお願いいたします!

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あけましておめでとうございます (ボッケニャンドリ)
2006-01-02 08:48:29
 写真、確かに盆踊りにも見えますね。で、ここでも真冬の正月だというのに「春」とありますね。だけど日本より南にある台湾辺りだと年が明けると春が来るぞぉ、という感じなんですかね。
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北朝鮮は (TSC)
2006-01-02 18:15:43
国家でなくて「地域」だから、

嫌いな「国」には該当してないということでは?

(国連では地域扱いでしたよね?)
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遅まきながら・・・ (やくも)
2006-01-06 00:12:52
明けましておめでとうございます。

どうか今年もごひいきによろしくお願いいたします。



どうも私だけ時間軸が狂っているようです(汗)

いつも拝読させて頂いていますが、本当に勉強になります。



現在のブログって新聞などのメディアの1次ソースをどのような観点で解析するかというツールとして大なり小なりの影響を持ちつつあるのかなと愚考しています。



新年から朝日新聞やTBSが飛ばしているようですが、このようなブログを利用しての情報解析が今後も続いていって、彼らが追い込まれますように・・・(苦笑)
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ご挨拶が遅れました!本年も宜しくお願いいたします (tsubamerailstar)
2006-01-09 11:54:12
>ボッケニャンドリ様



花蓮の海辺の夜市の帰りに海岸沿いを歩いていたら花火を打ち上げている若者がいました。何か真新しかったですねぇ!



>やくも様



私も三連休であることに昨日気づきました。とはいえ、仕事始めで「あぁ、ダルぅ・・・」という感じで疲れ果てております。(爆)

ご指摘の通り、一次ソースを鵜呑みにするという時代はもはや終わりですよねぇ。今や共謀通信が「メリケンの新聞によると~」何て報道しても、原文当たることも出来ますし。その意味ではディジタル・ディバイドが広がりつつあるのかもしれません。

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