<訪米の福田さんに異例の厚遇、相次ぐ首脳との会談>という見出し(讀賣)を見て「ん、そんな拉致被害者いたっけ?」と思って中身を改めたところ、あの福田さんでした!「福田さん」という表現が深夜残業中に妙にツボにハマってしまったのですが、自民党の総裁選立候補では「一つの森派」を止めるようですね。私自身子供の頃『メリケンはケネディとかレーガンとかカッコいい大統領なのに、日本は何で「あ~」とか「う~」みたいな言語不明瞭な鈴木・大平といったしょぼい爺ばっかりが首相をやっているのだろう・・・・」と思った記憶があります。子供の夢も育むような(最低限ガッカリさせないような)後継総裁の誕生を期待したいものですが・・・・
◆米国務副長官「台湾独立なら戦争」 陳総統冷遇批判に反論(産経)
◆中国/為替操作国認定見送り 強まる米議会の反発 制裁法案の行方焦点(FujiSankei Business i)
台湾の陳水扁総統が合衆国でのトランジットを見送った件に関して、予想通り『「民主的に選出された指導者」への不適切な処遇に対する説明や陳謝の要求が議員から示された』ようですが、この辺は「腐っても鯛」の合衆国ならではでしょうか。
背景としてイランや北朝鮮問題に関する中国への配慮を指摘している報道もありましたが、それが合衆国(ブッシュ大統領)の真意であれば、先の米中首脳会談における胡錦涛・国家主席への〝歓待〟ぶりは一体なんだったのかという気がいたします。その瞬間の映像は出張中にCNNで見たのですが、テロの警戒にあれだけピリピリしている国が、胡主席を非難する大紀元の記者を即座に取り押さえるでもなく2分以上も放置している(しかも最後は促されるように退場)というのは尋常ならざることだと思いましたし、〝The People's Republic of China〟(中華人民共和国)を〝The Republic of China〟(中華民国)等と言い間違うなど、外交上の儀礼として(しかも相手が相手だけに)絶対あってはならない〝失態〟です。(胡主席はポカんと突っ立っていましたが、彼は英語はさっぱりなのか?)
表向きはともかく、合衆国としては北京に対して「台湾カード」が自らの手の内にあることを示したかったのではなかろうかという気がいたしますが、その〝上手の手から水が漏れ〟て陳総統一行が合衆国をパッシングするどころか帰路リビアやインドネシアを電撃訪問したのは実に痛快!昨秋の外遊時のUAE電撃訪問(記事)に続く快挙だと思いました。
下院の国際関係委員会で吊るし上げられたゼーリック副長官は、「(台湾が)独立するなら(中国との)戦争となる」といったトンチンカンな回答をしたようですが、独立云々という要件がなくとも、中国が「反国家分裂法」による武力侵略の法理的根拠を与えているという事実の方が看過できない問題であり、その件に言及しないのはまったくバランスを欠いています。そもそも、昨年の国共トップ会談を受け「選挙で選ばれた陳総統と話し合え」と注文を付けた癖に、三月のKMTの馬英九主席の訪米時には自ら会談の機会を持つといった露骨な「陳水扁外し」とは自己矛盾もいいところであり、台湾の民主主義というソフトパワーを混乱に陥れる元凶と言わざるを得ません。
ゼーリック副長官が主導する「ステークホルダー論」の由来は「中国では敵ではないが、同盟国でも友人でもない。さりとて傍観者でもない。残ったのが『利害を共有する者』という概念だった」とされています。「早稲田大の現代文の選択肢は消去法で」というのと似たような判りにくさと申しますか、「米国のソフトパワーを中国で行使し、内的変化を促す」というクリントン政権時代の対中関与政策と大同小異にしか私には思えないのですが、ペリー国防長官(当時)やナイ国務次官補(当時)の思惑がどういう結果を生んだかは衆知の通りです。(台湾海峡危機もありましたしね・・・・)
中間選挙がある合衆国にとっての焦眉の急は為替・通商問題のはずですが、先の米中首脳会談は北朝鮮、イランの問題も含め胡主席から何一つ〝Yes〟も引き出せない予想通りの大惨敗。為替操作国認定も遂に見送りとは、スミソニアン協定のような秘策でも用意しているのでしょうか?単に中国に〝A Responsible Stakeholder〟としての振る舞いを期待するのであれば、肩透かしどころかブッシュ政権の命取りともなりかねないように思いますけどね。
ヘリテージ財団の対中強硬派のJohn J. Tkacik, Jr.が<Hedging Against China>という論文(HP)を書いていますが、(1)中国の脅威に即応した国家安全保障戦略に基づくアジア政策の樹立と、太平洋における軍事プレゼンスの優位性の維持、(2)イラン・北朝鮮の核拡散問題に関する中国への圧力、中国の改革(政治体制・人権問題)を促す国際的圧力、(3)日本・インドとの関係強化、(4)アジアの民主主義国家に対する合衆国の関与の再確約と台湾の民主主義へのサポート(5)欧州との戦略的対話の推進と中国との戦略的対話の格下げ、といった氏の提言と照らし合わせると、ゼーリック副長官に丸投げの合衆国の対中政策(アジア政策)の危うさが浮かび上がってくるようでもあります。
話題満開!→★厳選★珠玉のブログリンク集
◆米国務副長官「台湾独立なら戦争」 陳総統冷遇批判に反論(産経)
◆中国/為替操作国認定見送り 強まる米議会の反発 制裁法案の行方焦点(FujiSankei Business i)
台湾の陳水扁総統が合衆国でのトランジットを見送った件に関して、予想通り『「民主的に選出された指導者」への不適切な処遇に対する説明や陳謝の要求が議員から示された』ようですが、この辺は「腐っても鯛」の合衆国ならではでしょうか。
背景としてイランや北朝鮮問題に関する中国への配慮を指摘している報道もありましたが、それが合衆国(ブッシュ大統領)の真意であれば、先の米中首脳会談における胡錦涛・国家主席への〝歓待〟ぶりは一体なんだったのかという気がいたします。その瞬間の映像は出張中にCNNで見たのですが、テロの警戒にあれだけピリピリしている国が、胡主席を非難する大紀元の記者を即座に取り押さえるでもなく2分以上も放置している(しかも最後は促されるように退場)というのは尋常ならざることだと思いましたし、〝The People's Republic of China〟(中華人民共和国)を〝The Republic of China〟(中華民国)等と言い間違うなど、外交上の儀礼として(しかも相手が相手だけに)絶対あってはならない〝失態〟です。(胡主席はポカんと突っ立っていましたが、彼は英語はさっぱりなのか?)
表向きはともかく、合衆国としては北京に対して「台湾カード」が自らの手の内にあることを示したかったのではなかろうかという気がいたしますが、その〝上手の手から水が漏れ〟て陳総統一行が合衆国をパッシングするどころか帰路リビアやインドネシアを電撃訪問したのは実に痛快!昨秋の外遊時のUAE電撃訪問(記事)に続く快挙だと思いました。
下院の国際関係委員会で吊るし上げられたゼーリック副長官は、「(台湾が)独立するなら(中国との)戦争となる」といったトンチンカンな回答をしたようですが、独立云々という要件がなくとも、中国が「反国家分裂法」による武力侵略の法理的根拠を与えているという事実の方が看過できない問題であり、その件に言及しないのはまったくバランスを欠いています。そもそも、昨年の国共トップ会談を受け「選挙で選ばれた陳総統と話し合え」と注文を付けた癖に、三月のKMTの馬英九主席の訪米時には自ら会談の機会を持つといった露骨な「陳水扁外し」とは自己矛盾もいいところであり、台湾の民主主義というソフトパワーを混乱に陥れる元凶と言わざるを得ません。
ゼーリック副長官が主導する「ステークホルダー論」の由来は「中国では敵ではないが、同盟国でも友人でもない。さりとて傍観者でもない。残ったのが『利害を共有する者』という概念だった」とされています。「早稲田大の現代文の選択肢は消去法で」というのと似たような判りにくさと申しますか、「米国のソフトパワーを中国で行使し、内的変化を促す」というクリントン政権時代の対中関与政策と大同小異にしか私には思えないのですが、ペリー国防長官(当時)やナイ国務次官補(当時)の思惑がどういう結果を生んだかは衆知の通りです。(台湾海峡危機もありましたしね・・・・)
中間選挙がある合衆国にとっての焦眉の急は為替・通商問題のはずですが、先の米中首脳会談は北朝鮮、イランの問題も含め胡主席から何一つ〝Yes〟も引き出せない予想通りの大惨敗。為替操作国認定も遂に見送りとは、スミソニアン協定のような秘策でも用意しているのでしょうか?単に中国に〝A Responsible Stakeholder〟としての振る舞いを期待するのであれば、肩透かしどころかブッシュ政権の命取りともなりかねないように思いますけどね。
ヘリテージ財団の対中強硬派のJohn J. Tkacik, Jr.が<Hedging Against China>という論文(HP)を書いていますが、(1)中国の脅威に即応した国家安全保障戦略に基づくアジア政策の樹立と、太平洋における軍事プレゼンスの優位性の維持、(2)イラン・北朝鮮の核拡散問題に関する中国への圧力、中国の改革(政治体制・人権問題)を促す国際的圧力、(3)日本・インドとの関係強化、(4)アジアの民主主義国家に対する合衆国の関与の再確約と台湾の民主主義へのサポート(5)欧州との戦略的対話の推進と中国との戦略的対話の格下げ、といった氏の提言と照らし合わせると、ゼーリック副長官に丸投げの合衆国の対中政策(アジア政策)の危うさが浮かび上がってくるようでもあります。
話題満開!→★厳選★珠玉のブログリンク集
日本の国会議員や大臣に、(中国)朝貢外交をする輩が散見されるのですが、ゼーリック副長官はもう少しは増しな人と思っていました...。
ツボに嵌りました(笑)この辺りのtsubamerailstarさんのセンスは素晴らしいです(ビシ)
安倍、福田両氏共に厚遇しておけという両天秤なのでしょうかねぇ。
ゼーリック副長官については元々中国寄りな発言をよく見るなぁと思っていたのですが、この戦争という単語を使用した発言はちょっとビックリでした。
書いているのをどう思いますか?
ホワイトハウスの高官の話として、陳が
台湾は民主国、共産中国と対峙している
のだがら、アメリカは台湾を積極的に
援助する義務があると陳が独善的に
思いこんでいる、、、
といった内容です。
本土「過境」を拒否されて、苦し紛れ(?)
によった先を勝利といっているが、大丈夫
なのかなって少し心配です。
いくら台湾関係法があっても、アメリカと
の関係が変になったらどうするのと疑問
に思うのですが、、、
>陳が独善的に思いこんでいる
民主国云々とあるなら「米国高官の話」としてはダウトですね。アメリカはあくまで独裁国家と対峙し民主国家を支援するのだ、という建前に反するからです。中東政策を全面否定するような、そんな言葉をわざわざ持ち出すとは思えません。(反米主義者の米高官なら別ですが。)
大方、いつものように部分的な言葉を取り上げ拡大解釈しているだけでしょう。
http://blog.goo.ne.jp/yh470/e/3d5974382a6df1b63351fffd12ca06e6
のような文章を読むと、台湾独立不支持と言っただけで上のような記事を書くのではないかと思えます。
ともかく米国が台湾を保護する最大の理由は民主主義にあるわけですから、台湾がそのアピールを怠ったときこそが”アメリカとの関係が変になる”ときだと思いますね。
によった先を勝利といっているが、大丈夫
なのかなって少し心配です。
>
米国追随が善だと思っている日本人らしい発想ですね。
大丈夫かなのは米国のほうでしょうな。
ベネズエラ、ボリビア、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイに続いて、今年はペルー、コロンビアでも反米政権が登場する予定です。
台湾と韓国をたたいて、アジアにおける盟友から愛想を付かされ、米国の裏庭もどんどん反米派に占められ中国が浸透してきて、米国こそがもう駄目じゃないのかな?
>いくら台湾関係法があっても、アメリカと
の関係が変になったらどうするのと疑問
に思うのですが、、、
>
米国が爆撃しても屈しなかったカダフィを味方につけているから、大丈夫!
米国が本当に台湾を「独善的」だと思うなら、台湾は米国から武器も買わず、同じ黄色人種の中国との講和を選択したとしたら、困るのは米国じゃないの?
米国の防衛が第二列島線にまで後退したら、米国は超大国ではなくなります。
台湾人にはそこまでして米国に義理立てする義務はありませんから。
それが嫌なら、米国は台湾をサポートしないといけない。でなければ、台湾はそのうち中国と結託して、反米に回るかも知れないよ。
米国こそ、現在の国際情勢で自分が不利になりつつある現実を認識していないだけでは?
>
ゼーリックは反日的でもある悪いやつ。、人相も悪い。
それから、「台湾独立は戦争で、米国人はそのために血を流さない」という発言も、米国の高官としてはダウトですね。
イラク戦争という無謀で無意味な戦争には積極的に戦争をするくせに、台湾の民主主義には血を流さないというのですから、米国はすでに終わっています。
こんなことだから、米国の裏庭の南米で急速に反米が広がるのだろうな。
台湾も石油採掘権を突破口にして、ベネズエラあたりと仲良くすべきかも知れないな。
米国ははっきりいって錯乱している。こんな米国と付き合う必要はない。
>によった先を勝利といっているが、
米国以外に独自の外交ルートを発展させることのどこが悪い?
日本だって、反米のキューバやイランとは独自のパイプがあるんだしね。
君のように「米国こそがすべて」みたいな米国崇拝オタクは、世界を見ていないだけ。
アブダビ、リビア、レバノンの戦略的価値は高い。君が中東のすごさをまったくわかっていないだけ。
大体、君は中東に行ったこともないんだろう?
世界がわかっていない米国盲信論者こそが、日本や台湾を駄目にする。
ゼーリック副長官は通商関係で日本にトラウマというか苦手なんでしょうね。昨年9月の「中国はどこへ」の講演では南京だかの史観のおかしさも指摘して日中の歴史対話の仲介も提唱していましたが、中国は当然反発し、合衆国内でもその件への介入は止めた方がいいという意見が多かったようです。
麻生外相との対談も基本的にはこの路線で、環境問題とか日中の留学生交流といった感じになるんでしょうね。靖国神社は当然出てくるとは思いますが。(汗)
>この辺りのtsubamerailstarさんのセンスは素晴らしいです
いやはや、単なる連休ボケでしょう。でも、「福田さん」はないと思う。(爆)
福田さんの訪米はベーカー元駐日大使が云々と書いてありましたが、裏で糸引いているのは先日訪日して氏と会ったキッシンジャー元国務長官の臭いが。(汗)
>通りがかり様
陳総統はワシントンポストとのインタビューでは「日本も看過できないはずだ」と述べていましたので、「台湾海峡の平和維持」への期待はしているのではないでしょうか。
合衆国側の戦略は「三つの上海コミュケに基づく一つの中国」「台湾関係法」「平和的解決」ですが、戦術は「あいまい関与」。まぁ、この部分がミソでTRAという国内法で台湾をキープしつつ武器の商売もやっている訳ですが、10年前の海峡海峡危機の際も結局空母二隻派遣したのが一つのサンプルかもしれません。あくまでも米国は(その時の)自身の国益に沿って動くという原則と、台湾という位置が米国にとってどういう意味合いを持つかというのがポイントだろうと思います。米国のトランジットを袖にしたからと言って根本的な米台関係は米国自身変えようがないでしょうね。
むしろ、台湾が自ら中国に吸収合併されます何て言い出したらエラいことになる訳で、その意味では米国の方こそ「台湾がそんなことを言い出すはずがない」とタカを括っているように見えます。
>むじな様
>カダフィを味方につけているから、大丈夫!
カダフィ大佐って結構言いますね。メリケンとやりあってから20年目ですかぁ・・・・
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060512AT2M1201N12052006.html
ゼーリック氏は1月に来日していきなり牛肉で謝罪する羽目になりましたが、溜飲が下がった日本人は多かったでしょう。(笑)
「正論」だかに、昨秋の京都のブッシュ大統領の「刺激的な演説」を事前に聞かされていなかったゼーリック氏は目を向いたみたいなことが書いてありましたが、今回の米中首脳会談のグランドデザインと為替操作国認定見送りは氏の意向が強いように思います。ブッシュ大統領は中国にリソースを割く余裕がないのか何なのか判りませんが、人権とかまぁそっち系のアピールだけはしっかりやっているようですね。
ホント私も人材不足だと思いますが、ライス長官とかもこの地域への関与は避けていますよね。ババ引きたくないということなのかもしれません。(汗)