Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

結末へのプロローグ

2022-10-07 23:03:46 | 

届いた封筒を開ける気力もなく。
そのまま会社から持ち帰った資料の下へ姿を消す。
忘れてはいけない、
そう思うものの、
次から次へと浮かぶ思いに
消し去られた姿が遠いものとなる。
どこかで取り戻そうとするものの、
忘れたことは、
けして思い出せない。

ちょうど1年前に実施した行為
やはり、そのままにしていた。
わずかではあるが「まとめよう」と手を掛けていたため、
まっさらではなかったことが、すこしではあるが幸いした。
おそらく何も手をつけていない状態だったら、
何も再現できなかっただろう。
この調子は、
繰り返しわたしのこころを痛めてきた。
もちろん「こんなことではいけない」と口にしながらも
そして、
こころ奥深くで決心しても、
なんら変わることなく
長きにわたり、わたしの後悔を募らせた。

1年前を再現させて、
記憶を辿ると
忘れていた「もうひとつ」があることを思い出した
1年前の同じ日に実施した物件だ。
ところがこちらは、
何も手つかずだった。
記憶だけを頼りに
暗闇の手探りのように記憶を展開するが
忘れたものは再現不可能。
手書きのメモさえ
埋もれてしまったのか
あるいは破棄してしまったのか、
見つからない。

「すぐできる」
そう思っての過去物件。
何度も繰り返してきた失敗だが
後悔に学ぶこともできず
埋もれたままに
机上にも、
記憶にも、
そして、
もしかしたら
わたしの身体からも
見えなくなった「過去」である。
あるひとつのことだけが脳裏を席巻し
こうなると
最低の日々を繰り広げる。
必ず抜け出すことができた症状だが、
常に紙一重だったことに違いはない。
今、
同じように抜け出せるかの保証はどこにもない。


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