生産技術科の一日

設計・製図・加工・制御・・・メカニカルエンジニア達の記録。現在名・・・メカニカルエンジニア科

三次元測定機 3

2006年01月20日 | 2005


三次元測定機の各軸には、スケール(測長器)がついていて、各軸を動かしたときの移動量をタッチプローブ(検出器)がスケールから読み取っています。この移動量をスケール信号としてコンピュータ(データ処理装置)に送り、演算処理しているわけです。
そのため、測定を行う前には各軸の基準となる面や点の設定を行う必要があります。これがワーク(測定物)座標系設定と呼ばれる作業で、セットしたワークの任意の場所に設定することができます。
ワーク原点の位置は任意ですが、普通はワーク上面のカドやあいている穴の中心に設定します。
設定の基本手順は
1.プローブ径の指定(ワークに接触させる先端球の直径)
2.基準面の指定(どの面を測定するか、上面ならXY面、右側面ならYZ面、前面ならZX面となります)
3.基準面の測定(セットされた状態での基準面の傾きを測り補正します)
4.原点の設定(基準点を測定し、ワーク原点に設定します)
5.基準軸の設定(基準軸となる方向を測定し、そこを第一軸:X軸に設定します)
これで、座標系が設定され、以後目的の測定作業に入っていきます。
面倒ですが、とても大切な作業です。
 ワーク座標系設定