『ユダヤ思想及び運動』
第４篇 秘密結社 フリーメイソン
第一章 總説
第六節 フリ—メーソンは
英國の機関かユダヤの機関か
英国は波浪とフリーメーソンを以て世界を支配せんとす
･････････阿片戦争直後香港へ進出
･････････フリーメ—ソンは確にユダヤ的
･････････ブナイ•ブリス
此の表題と同じ名前の書物が欧羅巴で発刊をれてゐる位論議の的になる事柄である。
前節主要メ—ソンの名簿丈見ても英國が如何にフリーメーソンに重きを置いたかが伺はれる。
又評論家は曰く「英國は波浪とフリ—メーソンとを以て世界を支配せんとす」
事實英國の進出する所必ずフリ—メーソンを伴って行く。
西暦1842年8月20日南京に於て阿片戦争の後と始末として江蜜條約に調印し、
之で香港島を清国から割譲させた直後から入り込んだ。
卽ちた條約が翌年6月26日香港で批淮交換されると、
すぐ其の翌年即ち1844年に香港にメ—ソン結社が創立され、
更に江蜜条約の追加条約で廣東、福州、厦門、蜜波及び上海の五港が開かれた。
すると先づ1849年に上海フリーメーソン結社が成立した。
天津は遅れて1881年に開かれ、其れから直隸、山東、河南及滿洲等に広がったらしい。
当時英國人會員の多數居住する都会には、
フリ—メーソンの定紋たるコムパスと定規を組合せたのが附いた建物があったが、
定住者の少ない所などは間に合せに基督教會を使用したのがあった。
始めは支那管区と稱してゐたが、
1877年頃劃然二区に別けて、香港中心のを「香港及北支那管区」と稱し、
上海から北のものを「上海及北支那管区」と稱し、各別の管区となり、
その各々の總統領と云ふべ3ものが別々に ロンドンから指揮命令を受けることになった。
芝罘(しふう)、威海衛、牛荘にもあり、大連、天津にも進出した。
靑島には今から五年前に出來た計りであるが、日本軍の宿営域内になってゐる關係か、
日支英の三國語で制札を立て、此の建物は英國總領事館のものであるから、
何人も內部に進入することを許さずと.書いて、
英國政府が國際公法上の不可侵權を行使して、フリーメーソン秘密結社を擁護して居る。
その外ロシアの第一革命を英國が援助して親英派のメーソンたるミリュコフなど尽力させたことなど、
種々の現象を見ると如何にもフリーメ —ソンは英國の世界統治の機関らしく見える。
然るにフランスの敎育家アルバン•セリーと云ふ人がフリーメーソンに永年忠実に働いた後、
段々嫌気がさいて終に之を脱退し
「予は如何にしてフリーメーソンに加盟し、
如何にして之より脱退せせりや」 と云ふ一書を公にして内部暴露をやった。
ユダヤ人でなくて十五階級迄辛抱して昇給し、書記を勤めてゐたのであるから、
かなり正確な材料を持て居る。
その発表によると下級のメーソンにはユダヤ人は少ないが、
段々上の階級に進むに従ってユダヤ人が多くなり、ユダヤ色が段々と濃厚になる乙とを書いててゐる。
そしてフリ—メ—ソンとはユダヤの世界統一事業の為の一機關であることが判る様論じてゐる。
(アルバン•セリーの脱退は即ちフリーメーソンの恐れる内部崩壊の一例である)
又米國で發行した猶太百科全書（十二冊もの）の「フラターニテイ」の所には、
「其の他名数のフリーメ—ソン組合及び、名義上は非猶太の友愛結社で、
全部又は大部分ユダヤ人から成立ってゐるものがある。
それ等の團体では多数のユダヤ人が高級者になってゐる。
例へばマックス•セラニック氏の如きは1903年に紐育州のナイト•オブ•バイシアスの最高役員であった。
（猶太大百科全書第五巻449、500頁）
又同全書503頁には
「モーセ（猶太教の教祖）はグランド•マスター（フリー メーソンの総統領)であった。」
と告白し、
更にその先に、「フリーメーソンの術語、象微及び儀禮はユダヤの思想と言葉で充たされて居る」と說いてある。
皇紀2598（昭和13年）年ニュルンベルグのメーソン集會所で見た所も亦正にその通りであった。
併しユダヤ人丈で他民族を決て入會させないフリーメーソン結社もある。
この特別なものをプナイ•ブリスと名つけ上海にも支部があってアブラハムと云ふ老宗教家が之を統轄してゐた。
此くユダヤ人専門のがあること、
ドイツあたりには先年迄他民族丈のフリー メーソンがあったことは、
フリ—メーソンとユダヤの關係を誤魔化すーつの方法と見えた。
それでフリーメーソンは英國のものだと云ふ感じも多分に起るのである。
然るに英國そのものが多分に猶太の道具になって仕舞ったのであるから、
フリー メーソンが英國のものと云ふことは取りも直さずユダヤのものと云ふのと同じことになるのである。
皇紀2600（昭和１５年）年6月20日にはロンドンに於て英猶密約が成立して、
ユダヤは英國皇帝を封 じて、ユダヤ國王とすることになってゐる
（後章に詳述)〔附錄第三 英、猶帝国主義の秘密政治機関とみられるフリーメーソン參照〕
〔註〕1940年（昭和15年）は皇紀２６００年に当たる。
従來説き來た所に於て、
フリーメーソンが各國の帝王政治顛覆を目的としてゐるのに、
各国の君主 や皇族が之に加盟なさるのは一体如何なる矛盾であるかとの質問が当然起る。
併し君主や皇族を担いでゐるのは天壌無窮の積りではなく、
その國にフリーメーソンを牢固不拔に植え附け、
大學教授や、毎年卒業する多數の知識階級者が不知不識の間にフリーメーソン流の思想で固まる迄の間は
勿体なくも高貴のお方迄御加盟になるものだ。
国際親善の機関であり四海同胞の組織だ、
之が思想攪乱を企てるなどゝは外部からの当て推量だと云ふ様に思ひ込なせる爲の所謂ヴエールに過ぎない。
時至ればヴェールはかなぐり捨てるのである。
ドイツ皇室もフリーメーソンに眩惑され、
ポツダムの古跡を訪れると佛國メーソンであったヴォルテールなどが出入しフランス語で「サン•スーシ」（喜樂、心配なし の意）と名ける御用邸などが出來た位であったが、
時が來れば內部か革命を起さして皇位は顛覆さ れて終った。
後章に述べるフリーメーソン蒋介石の皇紀2591年初頭の秘密演説には、
第二世界大戦中に英國は皇室を失ふやの豫告をして居ることも他山の石として考へなければならぬ。
以上說述したる所によりフリーメーソン運動とユダヤ運動との共通點等を明にし、
實際の現れとしては之が区別出來ない場合が多い。
西洋ではユデオ＝マツソニック連動と云ふ言葉すら出來てゐる位である。
故に之から説くユダヤ運動の部に於ては
此のフリーメーソン運動が事を纏綿して居ることを豫め承知せられたい。
