としおんのぺえじ

愛犬パズーとの戯れや日々の出来事などをつらつら綴ります

ブレイブ ワン

2007年10月18日 | 映画
ちょっと前になるんですが、ジョディ・フォスター主演の『ブレイブ ワン』という映画を見ました。突然、愛する夫と子供を殺された女性が、頼りにならない警察の力を借りず、自らの手で復讐する、という作品です。復讐の矛先は、犯人はもちろんなんですが、徐々にエスカレートして街の犯罪者たちへ向けられ……と、ちょっと「DEATH NOTE」入ってるちゃうん? っていうヘビーな内容なんですが、なかなか見応えがある作品でした。内容はもちろんなんですが、ジョディの鬼気迫る表情っていうか、めっちゃ凄みがあったんですよね。さすがオスカー女優だなぁ、と唸ってしまう僕がいたんです。

まぁ、映画自体は正直、もちろん駄作ではないんだけど、傑作でもないかな、という印象。劇中、ジョディ演じる主人公と対になるような正義感を持つ捜査官が出てきて、ふたりがラストに衝撃的(と宣伝では謳ってるけど、ぶっちゃけ、それほど……と思ってしまったのは内緒)な決断を下すんですが、そこから考えさせられることの方が、映画の出来不出来よりも大きかったんです。

そう、この映画の設定を聞けば、みんな連想するかもしれませんが、山口県光市の母子殺害事件今日のニュースでも報じられてましたが、これまで幾度となく報道されてきた裁判所に向かう本村さんの姿が、ジョディに重なって見えて仕方なくて……。

不謹慎かもしれないけど、もはやコントになっちゃってるこの事件の裁判の是非は、勉強不足の僕がここで書いたところで何にもならないので書きませんが、本村さんの心境を考えると、想像を絶するもんがあるんだろうなぁ、と、あらためて思ったりしました。ジョディはその復讐心を抑えられずに突っ走ってしまうけど、本村さんは、それをぐっと押さえ込み、耐え難い屈辱に耐え抜いて踏ん張ってるんだと思うと、言葉になんないよなぁ……。

この事件&裁判に関して、徹底的に詳細を見た訳ではないので間違ってるかもしれんし、前述した通り、是非をどうこう言うつもりは更々ないんですが、やっぱ、弁護団のドラえもんだの何だのっていうのは、酷すぎると思うんですが、どうなんでしょう? 死刑廃止論のためだけに弁護団がこの事件を利用してる、っていうことであってるんかな? 

死刑がOKなのかNGなのかってのは、僕自身、もっと考えなきゃ結論が出ないんですけど、少なくとも、あの弁護団の主張は異常だと思うし、本村さんを苦しめてるだけにしか見えないっす。っていうか、あの弁護団がもはやギャグとしか思えない阿呆なことを言う度に、やっぱ死刑って必要なんじゃん? っていう感じで、死刑廃止論者としては逆効果としか思えないんだけど、どうなんでしょう? あ、実は推進論者で、こうやれば廃止論者をやっつけれる! って思ってるのか?? う~ん、なんか頭が混乱してきたので、この辺にしておきますです

なにはともあれ、もし、自分がその立場になったらどうするか。これまでたくさん映画を見て思ってきたことなんですが、こと『ブレイブ ワン』に関しては、苦しさしかなかったっす。道を歩いてたら、何の面識もない奴らに女性が突然拉致されて殺される、なんて事件もあったし、格差社会だの何だの言ってるし、なんか嫌な世の中だよなぁ。やっぱ『ALWAYS 続・三丁目の夕日』の時代に生まれたかったと思ってやまない、今日、この頃なのでした。

ブレイブ ワン』10月27日(土)公開
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