江副 康成 鳥栖市の未来を語るブログ

鳥栖市議会議員として鳥栖市の未来に対する思いを語るとともに、その活動の様子を議会および議会外についてお知らせします。

新鳥栖駅周辺まちづくりと総合計画について

2016-04-03 16:58:06 | 鳥栖市議会

本定例会で新鳥栖駅西土地区画整理事業に関係する条例及び特別会計が廃止される提案がなされ、新鳥栖駅周辺まちづくりの着手については一つの節目を迎えた感があります。そこで、これまでの歩みを総括し、今後の在るべき姿を議論してみたい。

新鳥栖駅開業に合わせて最小限区切って整備された新鳥栖駅西土地区画整理事業、そのハード事業は一先ず完了しました。しかしその区画をよく見ますと、みらい会議を中心に市民が発案した第6次総合計画に明記された「九州の拠点となるまちづくり」を目指す方向性からすると、交流拠点として中心市街地に相応しい賑わいの街へとは、残念ながらまだまだ至っていません。そしてそこでまちづくりのリーダーシップを求められていた鳥栖市がその期待にどの程度答えられたのか。また、事業者、市民、来訪者等々、民力を呼び込む仕掛け作りにおいてその一貫性、計画性、構想力に問題はなかったのでしょうか。

 

天桜会の江副です。今回は新鳥栖駅周辺まちづくりと総合計画についてと題して質問させていただきます。

本定例会で新鳥栖駅西土地区画整理事業に関係する条例及び特別会計が廃止される提案がなされ、新鳥栖駅周辺まちづくりの着手については一つの節目を迎えた感があります。そこで、これまでの歩みを総括し、今後の在るべき姿を議論してみたいというのが今回の私の質問の趣旨であります。

鳥栖市西部において、鳥栖市を一望できる朝日山の袂、及び筑紫トンネルから流れ出す真水の湧水が本当にきれいな浦田川を擁するこの地に、大阪、博多、熊本、鹿児島との新たな連絡拠点として新鳥栖駅が粛々と立ち上がったこと、そして国策である九州新幹線を予定通り立ち上げなければならないという使命感の中での新幹線及び駅前ハード整備であったことにおいて、ここに至るまでに尽力頂いた多くの先輩方、及び関係者に心より感謝するところであります。

一方、第6次総合計画にありますように九州の拠点となるまちづくりを目指すためのハード整備については、その次の段階になってから始めると言われながら議論さえ一向に進まない今の現状を思いますと関心が強い市民や関係者の皆様は空しさに包まれています。

第6次総合計画で想定されていた中心市街地としての賑わいの街へとは、駅前から周辺に広がっていく人々が行きかう賑わいの街へとは、残念ながら率直に言ってまだまだ至っていないと言わざるを得ません。

そして今回取りあえず新鳥栖駅開業に合わせて区画を区切って整備された新鳥栖駅西土地区画整理事業、そのハード事業は一先ず完了したものの、その区画をよくよく見ますと、人々が行きかう賑わいのまちづくり推進でリーダーシップを求められていた鳥栖市がその期待にどの程度答えられたのかという観点からみれば、あるいは事業者、市民、来訪者等々、民力を呼び込む仕掛け作りにおいてその一貫性、計画性、構想力をつぶさに見れば、残念ながら甚だお寒い状況ではないでしょうか。

それでは、これより通告に従いいくつかの角度から質問し検証してまいります。

まず、①新鳥栖駅開業後の新幹線及び在来線の運行利用状況についてであります。

 

新鳥栖駅開業後の新幹線及び在来線の運行利用状況について

九州新幹線が開業し鹿児島本線、長崎本線の運行形態も様変わり致しました。長崎本線には従来から引き続き特急かもめ、みどり、ハウステンボス号が走るほか、快速、普通電車も以前より便利になったような気がしています。

ところで開業前と現在を比較してそれぞれの運行本数を教えていただけないでしょうか。普通、快速の鳥栖駅止まりではなく佐賀から博多駅まで行く本数も併せてお答えください。

また新鳥栖駅の利用状況についてお尋ねいたします。新鳥栖駅の乗降者数を教えて下さい。

以降の質問は質問席より行います。

 

答弁

長崎本線について、現在の新鳥栖駅通過運行本数は上下線合わせまして169本となっており、博多から佐賀間の特急列車につきましては、新幹線開業前は上下線合わせまして72本から現在は95本と23本の増加となっております。

また、博多から佐賀間へ乗換なしで利用できる普通、快速列車は上下線合わせまして現在8本となっております。

新鳥栖駅の利用状況につきましては、一日平均の乗降者数が、平成23年度が1,800人、平成24年度が2,165人、平成25年度は2,470人、平成26年度が2,676人となっており、利用者が伸びております。

 

江副

先の総合計画後期基本計画策定特別委員会でも議論しましたが、まちづくりの基本目標1、取組4「まちづくりの拠点としてふさわしい整備をおこないます」「取組の達成目標」新鳥栖駅利用者数当初目標平成27年度9,590人/日という数値に対して、2,676人/日では大変な目算違いではないかと言わざるを得ません。

この2,676人/日とは新幹線、在来線合わせた数です。新幹線だけ、在来線だけではない数字だという事をよくよく考えてもらわなければなりません。

そして今回後期基本計画では平成32年度の目標値として目標年度を先送りの上、6,180人/日と前回目標の約3分の1カット、そしてなぜ引き下げたのか明確な根拠があるわけでもないようでした。何となく、出来もしないから、申し訳ないから、ちょっと下げとこかと。

本来こうした事態に至ったならば、どうして目標に達することができなかったのか原因分析をし、今後の対策を立てなければなりません。

私は先程、長崎本線から連続して博多駅に行く電車の数をお聞きしました。実は沿線自治体から博多駅まで快速を増便してほしいという陳情活動をされていることをお聞きしました。特急もいいが博多駅までの快速電車が増えると長崎本線佐賀エリアが利用者が増え活性化するという期待感があります。特急の急増に比べて普通快速合わせて日に8本というのでは利用もまだまだ伸びにくいだろうと、また鉄道を通勤通学に使いやすくしてほしいという地域住民の声がJRに届いているのかなと答弁をお聞きしていて思いました。

また、新幹線の利用者数については情報を持ち合させていないという事でしたので、敢えて聞きませんでした。当初目標平成27年度9,590/日という数字はJR九州が掲げた数字ではなく鳥栖市が掲げた数字です。JR九州の営業努力だけでこの数字が飛躍的に伸びるはずもなく、この数字の責任は鳥栖市にあると私は思います。この利用者数を出すようなまちづくりをしていない、まだまだ力が入っていないだけです。

 

次に、新鳥栖駅周辺まちづくりとも関係が深い九州新幹線西九州ルートの昨今の動きについてお聞きします。

 

②九州新幹線西九州ルートの昨今の動きについて

昨年12月4日予想通り国土交通省からフリーゲージトレインに関する今後の見通しについて発表があり、それを受けてその後本件に関する様々な動きが出てまいりました。

フリーゲージトレインが3年以上遅れるという見込みが示されると、沿線自治体のまちづくりへの影響を最小限にとどめるべきとの各方面からの要望を入れて、リレー方式を採用したい旨、JR九州からコメントがあったところです。これが事業主体である国の立場というべきでしょうか。

一方、佐賀県としては、国とのテーブルには着くが、基本はフリーゲージトレインである、財源問題、及びフリーゲージトレインの問題と対策その先々の見込みを聞かなければ判断できないという議会答弁をされています。

新鳥栖駅から武雄温泉駅まで全てフル規格で運行するというスキームまでにはまだまだ遠い感じはしますが、本件に関して国県の動向を注視してまいりたいとの答弁をこれまで再三いただいてきました。今事態は動き出したかに見えるこの状況についてご答弁ください。

 

答弁

九州新幹線西九州ルートにつきましては、新聞等で色々と報道されているところでございますが、本市といたしましては、今後の九州新幹線西九州ルートの整備進捗、開業時期等について、国等の動向を注視し、県や沿線自治体と連携し情報収集に努めたいと考えております。

以上、ご答弁とさせていただきます。

 

江副

昨年6月議会で角度は違うものの本件について質問させていただきました。その際は何かやってくれるのかなと期待してみたくなる答弁でしたが、今回は随分さらりとしたものだと思います。どういう状況認識かと問うたところ、新聞等で色々と報道されているところでございますというご回答でした。答えになっていないというしかありませんが、本当はわかっているけど答えずらい、おまえが話せというだと善意に解釈します。

「本市といたしましては、国等の動向を注視し、県や沿線自治体と連携し情報収集に努めたいと考えております」とご答弁されました。しかし、これまで何度もお話ししていますように県と沿線自治体が必ずしも一致していない、私から見ると大勢としては対立しているかのような状況にも感じます。佐賀県、佐賀県議会は全線フル規格がいいに決まっていると我々に理解を示されつつも、最後は公式的にはフリーゲージトレインにこだわっておられます。そもそも西九州ルートが整備新幹線からスーパー特急方式に格下げされていた中において、何としても博多駅より山陽新幹線に乗り入れできる新幹線でなければならないという切実な声がありました。そうした中、博多駅より山陽新幹線に乗り入れ東京、大阪が身近に感じられるそうした新幹線効果が期待できるフリーゲージトレインという期待先行しかし未完成の運行システムに賭けることになりました。佐賀県としては色々な調整と苦労の末、フリーゲージトレインという妥協案に収めたという自負心もおありの事とは思います。しかし、肝心要の車両が完成しないという憂き目となりました。こうした事態を打開するために、国、JR九州から未来志向で打開策を提案されているのが今の状況であり、それに対してフリーゲージトレイン案で取りまとめそれを議決した、佐賀県、佐賀県議会が反対している構図になっています。

 

それでは、もう一つ別の角度からお聞きします。フリーゲージトレインへの不安についてです。

 

③フリーゲージトレインへの不安について

これまでもフリーゲージトレインについて車両踏切の安全性問題、騒音問題、あるいは時短効果が期待できないという不安、実質上博多駅止まりになるだろうという不安について沿線自治体で議論されているお話は先の議会でご紹介しました。

ところで、フリーゲージトレインになっても、今着工整備している区間の駅利用者が博多駅まで左程早く行くことすらできないという事に関連して、新鳥栖駅、武雄温泉駅は軌間変換に5分程度時間が掛るため、駅に停車するのも惜しむ速達型のフリーゲージトレインが多発するリスクがあるのではないかと鋭い指摘がありました。

武雄から長崎まで、フル規格新幹線を前提に整備され、それと共に地元負担もある中で、特に新幹線駅を持つ自治体は少しでも早く目的地に行きたいと望むのは自然なものと思います。ここにフリーゲージトレインに潜む鳥栖市のリスクがあります。

これは昨年惜しまれて亡くなられた原康彦県議が佐賀県議会産業経済委員会で質問された話であります。党派は違ってもこと西九州ルートについては我々と意気投合していただいていました。西九州ルートにフリーゲージトレインは駄目よね、将来の子どもたちのためにも何とかして全線フル規格で整備できんやろうかね、といつも優しくお話しを返していただいたのを想い出します。

フリーゲージトレインは鉄道の街として栄えた鳥栖市を素通りしてしまうリスクを抱えているという問題意識、それは鳥栖駅だけでなく、新鳥栖駅も例外ではないという厳しいご指摘でした。

鳥栖市の合理的な選択肢としてはリレー方式か全線フル規格しかない、これに私は本当に相応の負担分さえ県が出せないのならばスーパー特急方式へ振り戻すことも躊躇うべきではないとしてスーパー特急方式も加えて話したりもしています。只今現在国において議論になっていますのはフリーゲージトレインの旗を降ろすとまで言わない中での、全線フル規格も透かして見えるリレー方式の是非です。

あまり差し迫った危機意識は鳥栖市にはないようにお見受けしますが、武雄温泉以西の方々はまちの盛衰をかけて必死になられています。危機意識の種類は違っても、私は本件は鳥栖市の街づくりに大きなリスクの可能性があるようにも思います。「情けは人の為ならず」沿線自治体としてリスクの共有をすべきではないかと思いますがいかがでしょうか。

 

 

答弁

先ほども申し上げました通り、本市といたしましては、国等の動向を注視し、県や沿線自治体と連携し情報収集に努めたいと考えております。

いずれにしましても、西九州ルートの開業は、佐賀県全体への交流人口の増加につながり、鹿児島ルートと西九州ルートの結節点となる新鳥栖駅の観光・交流拠点としての価値がさらに高まるものでありますので、一日でも早く開業できるように、今後も、県、沿線自治体と連携しながら、西九州ルート整備に協力してまいりたいと考えております。

以上、ご答弁とさせていただきます。

 

江副

ご答弁に在りますように西九州ルートの結節点として観光交流拠点としての価値を高めたいのであれば西九州ルート沿線の方々から支持される都市にならなければなりません。沿線自治体の方々の不安については配慮ある態度で臨んでいただきたいと思います。線路は続くよどこまでも、鳥栖市が西九州ルートの結節点として交流拠点を目指すなら少なくとも沿線自治体の皆さんから鳥栖市はいいよねと好かれる街になってほしいなと思います。

 

新鳥栖駅周辺まちづくりにとって西九州ルートがどうなるかは大変重要な問題だとの認識の基、今回も質問しています。

ここで、この議論の行く末にとして、今後新鳥栖駅がどのような機能を持つ駅になるのかと予想しますと、3つの方向性が考えられます。

一つは現状維持です。九州新幹線鹿児島ルート上の新幹線と在来特急が利用できる駅です。二つ目は九州新幹線鹿児島ルート上の新幹線と在来特急がなくなりフリーゲージトレインが利用できる駅です。そして最後に九州新幹線鹿児島ルート上の新幹線と西九州ルートの新幹線が共に利用でき、在来特急も残る可能性がある駅です。言うまでもなく私は最後の三番目の整備手法の可能性を期待しております。当然、批判もあります。佐賀県は素通りして地元負担もあるならば何のメリットもなかやっかい。新幹線もフリーゲージトレインもいらん、今のままが一番よかやろう。利便性を既に得た鳥栖市民としてはもっともなことでもありますが、この状態がいつまでも続くはずもありません。

私は佐賀県は素通りして地元負担もあるならば何のメリットもなかやっかいというご批判にも十分こたえられる最も有利な整備方法として、新鳥栖駅から佐賀国際空港経由、そして今回無人駅となります肥前白石駅経由で武雄温泉駅に全線フル規格で入るルートをご推奨します。

原県議は佐賀有明空港の経営問題についてもその時質問されていました。手厚い補助政策の合理性についてでした。何とか独り立ちして佐賀市だけでなく佐賀県全域に経済波及効果をもたらす空港になってもらわなければならないことは佐賀県営空港ならば佐賀県民からすれば当たり前のことです。

新幹線を新鳥栖経由で佐賀空港に直接乗り入れすることができれば、海外の富裕層が佐賀空港から九州最大の都市福岡市に行く流れができます。私の経験からして海外に着き見知らぬ土地で即地下鉄というのはあまり気持ちのいいものではないのではないかと思います。見晴らしがいい地上を走る新幹線が特に海外のハイクラスからは当然のように支持されると思います。佐賀市、佐賀空港近くの土地勘はここでお話ししてもわかりにくいこととは思いますが、空港先の堤防に立つとよくわかります。有明海海面より低い所にある佐賀国際空港ここに人がますます集まるような政策を打てるのかと、東日本大震災の津波の状況が目に浮かんできます。有明海に東日本大震災のような津波が来るとは思いませんが、私は国道444号線旧来の町村を連ねるところ佐賀市街の南側に新幹線駅を擁する佐賀国際空港を新たに作るべきだと思います。そうすれば佐賀県に対する経済効果は高まります。お金のなかと言いよるとに、それならごうほんお金がかかるやろうという反論もされます。しかし、安もの買いの銭失いではいけません。Too little too lateという格言もあります。国際空港と折角名乗るのであれば世界から熱い注目を浴びるような気概がほしい。B/Cは大事な指標で、何事も1以上でなくてはいけないと思いますが、考え抜かれた周到な構想はCコストもかかるけど、B得られるもの利益をも大きい。いい投資をすれば次の民間投資を誘発する力も強くなる。地域が元気になる私はそう思います。実際この話はまったく根も葉もない話ではありません。

新鳥栖駅も同様です。新鳥栖駅周辺まちづくりが進まないのは、民間投資を誘発するような魅力的な整備をしていないからです。

何れの方向に進むにせよ、総合計画にも謳われた新鳥栖駅利用者数を達成するためにはまずは魅力と必要性のある駅前周辺整備が必要なことは言うまでもありません。そして答弁にもありましたように西九州ルートを新鳥栖駅の観光・交流拠点としての価値がさらに高まるものとするためには西九州ルート沿線の方々、実際に直接間接に鉄路を利用される方々に鳥栖市が支持されなければならないのではないかという事です。そのことも念のため申し上げて次に移ります。

 

 

④新鳥栖駅及び駅周辺の賑わい創出について

④駅前ホテル用地問題について及び⑤観光案内所と飲食店についてを併せて質問いたします。

 駅前の一等地にホテル建設が予定され、環境と調和した建物を建築家隈研吾さん、今新国立競技場でご活躍の著名な建築家の設計で計画されているとの新聞発表に多くの人が期待して待っていました。しかし未だ建築には動き出していないようで大変残念です。ここに予定通り多くの人々が出入りする施設が出来ているとさぞかし新鳥栖駅前もにぎやかになっていただろうと思うと恨みの声すら聞こえてきます。

 また、先ほどより新鳥栖駅利用者が想定より少ないとお話ししていますが、新幹線在来線それぞれの改札を結ぶ通路、今コンビニと観光案内所がある所は駅利用者でにぎわう現状では最高の目抜き通りとなっています。ここをもっと賑わいを演出できるスペースにできないかと、酒の肴にされる日々が続いています。駅構内や周辺につきましても飲食店などの店舗が少なく感じられ、座ってよし、テイクアウトよし、そういう食事ができるお店がほしいと多くの方が望んでおられる状況は認識されているでしょうか。

ご答弁ください。

 

答弁 

新鳥栖駅前の民間ホテル予定地につきまして、問い合わせましたところ、何も決まっていない状況で、現在検討中であるとの報告を受けたところでございます。

本市といたしましても、新鳥栖駅及び駅周辺の発展に寄与すると期待しておりますので、引き続き情報交換等を進めてまいりたいと考えているところでございます。

新鳥栖駅につきましては、九州観光・交流の拠点として多くの方に新鳥栖駅を利用していただくために、JR九州のご協力により、駅舎内の限られたスペースを本市がお借りして、観光案内所と公衆トイレを設置しているところです。

本市といたしましては、現在の駅舎の利用形態を踏まえつつ、JR九州と協力して駅利用者の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。

以上、ご答弁とさせていただきます。

 

江副

駅前一等地を取得された事業者が鳥栖市の第6次総合計画の平成27年度9,590/日という目標数値を見て進出を決められたかどうかはわかりませんが、段々とにぎやかになっていくであろうと、またサガハイマットはじめ色々なものが集まってくることを期待しておられたことはお聞きしています。

それに本当に応えているのでしょうか。その期待のレベルに向かって努力しているのでしょうか。

絵に描いた餅でしたでは鳥栖市の信用問題です。是非善処されるようご要望させていただきます。

また、新幹線在来線それぞれの改札を結ぶ通路、ささやかな目抜き通りの件ですが、観光案内所と公衆トイレがJR九州から鳥栖市が借り受けているスペースとなります。トイレは今のまま必要な施設で動かすこともできませんが、観光案内所のスペースはその利用についてはJR九州さんと相談の上、鳥栖市が今後そこをどう使うか唯一考えることができるスペースです。数人で座って食事をするところがほしいとよく言われます。その期待に十分応えるようなスペースはないかもしれませんが、賑わいの演出のためにひと工夫できないかと思い取り上げさせていただきました。

次に移ります。

 

⑥新鳥栖停車場線34号線との開通と南北連携の道路網について

新鳥栖停車場線が間もなく国道34号線との接続が完了し、新鳥栖駅南側の交通が今後盛んになることが予想されます。交通の流れが変わり、これまで時として通過時間が読めなくなる国道34号一本松交差点の渋滞緩和にもなるだろうと期待するところですし、鳥栖西中学校の通学路の安全性にもいい影響があるものと思います。

そうした時、原古賀踏切は現在でも時間によれば渋滞がひどい状態が続く時があり、南北連携のあり方次第では、今後更なる混雑も予想され住民にとっては大変厳しいものがあります。現在鳥栖駅周辺では東西連係の道路のあり方が検討されていますが、新幹線開業前から検討されていたここでは南北連携の道路のあり方がいよいよ待ったなしになったと感じています。

南北連携のための道路整備をどのように捉えているかご答弁を求めます。

 

 答弁

江副議員のご質問にお答えいたします。

 県道佐賀川久保鳥栖線から新鳥栖駅西側の駅前広場へのアクセス道路として整備いたしました新鳥栖駅西1号線は、九州国際重粒子線がん治療センター(サガハイマット)をはじめとした、新たなまちづくりの拠点となるエリアを形成しており、交流人口の拡大等にも重要な役割を担っているものと考えております。

また、国道34号から鳥栖西交番東側までの県道新鳥栖停車場線におきましては、

佐賀県により平成20年度から整備に着手されており、間もなく供用開始され、利便性の向上が図られることから、新鳥栖駅の利用者も増加するものと期待しているところでございます。

 議員ご指摘の、新鳥栖駅の南北連携強化のための道路整備につきましては、平成20年度から開始いたしました新鳥栖駅西土地区画整理事業が今年度で完了し、一定の区切りを迎える現段階において、それを変更するような取り組みや計画等は、現在持ち合わせておりません。

今後は、県道新鳥栖停車場線の開通後の状況や新鳥栖駅の利用状況及び周辺地域の生活道路への影響等を注視してまいりますとともに、様々な視点から必要性があると見込まれることとなった場合には、主要な基幹道路であれば、整備を進めていただくよう、国や県に働きかけるとともに、本市が行うべき事業であれば、取り組んでいくものと考えております。

以上、お答えとさせていただきます。

 

江副

ご答弁有難うございました。参考までにこれまで、どのレベルかは別として検討されたことのある、あるいは客観的に望ましいと思われる南北連携の方法をご紹介します。

まず一つは、今回整備されサガハイマット前の道路と県道新鳥栖駅停車場線をオーバーで結ぶ方法。次に鳥栖西中横の南郷橋より長崎本線をオーバーで、そして安良川を渡りレッドキャベツ東側を通り蔵上に行く方法が一つ。そしてその同じ流れとして同じく南郷橋より大楠の低い丘陵を利用して長崎本線を通りることで橋工事が安上がりに済む方法があります。そして、私の私案にすぎないかもしれませんが、以前議会で提案させてもらった周回道路、南郷橋より直進し新鳥栖駅東側を高架で県道佐賀川久保線まで跨ぎ、市道平田養父線で麓刑務所前の緑ヶ丘交差点へと接続する方法です。これらを土台に最も望ましい方法を検討すべきですし、ご答弁にありました主要な基幹道路とすることも射程範囲ではないかと有識者から聞いております。

そこで、本件を先に進めるために期待してもいいのかという意味で次の質問をさせていただきます。

 

 

⑦都市計画道路検討懇話会の目的について

新年度予算に都市計画道路検討懇話会の設置が提案されています。委員謝金として199千円、委員旅費として8千円、業務委託料として6,000千円計上されていますが、どこの部分の都市計画道路を対象に、どういう目的で設置されるのかご答弁ください。

先の南北連携の道路も都市計画道路の延伸接続という位置づけが出来ると思いますが、本件も議論の対象になるのでしょうか。ご答弁宜しくお願い致します。

 

答弁

江副議員のご質問にお答えいたします。

 新年度予算に計上しております都市計画道路見直しのための懇話会での検討路線及び 設置目的についてでございますが、橋上駅という方針を決定いたしました鳥栖駅周辺整備に関連する本市の都市計画道路

・久留米・甘木線

・飯田・蔵上線

・酒井西・宿町線

この3路線を中心に、見直し・再編・優先順位等につきまして、市全体の道路網を踏まえた議論を行っていただき、その実現性を含めまして幅広くご意見を伺った上で将来の方向性をお示しさせていただくことを目的としたいと考えているところでございます。

 鳥栖駅周辺整備に関連する本検討懇話会では3路線を中心に行うものと考えていることから、議員ご提案の、新鳥栖駅の南北連携のための道路につきましては、必ずしも主要な論点になるのか、今のところ想定していないところございます。

以上、お答えとさせていただきます。

 

江副

ご答弁有難うございます。都市計画道路検討懇話会に関する予算合計6,207千円で行う議論は市全体の道路網も踏まえて、鳥栖駅周辺整備に関連する3本の都市計画道路をどうするかを決める検討懇話会であるとのご答弁でした。鳥栖市全体の道路網を作成するために道路網全体をつぶさに調査し方向づけるものではないという事です。

私は、この懇談会が今の今になってしまったこと都市計画道路関係者には大変申し訳ないことだと思います。現時点での最良の結論を早急に出していただきたいと心より思います。

鳥栖駅と新鳥栖駅を結ぶ鳥栖市の中心軸、役割分担のもと共に栄えるべきだと思いますし、共に成長させないことには鳥栖市の持続的な発展は期待できません。鉄は熱いうちに打てと言いますが、バラバラのまちづくりにならないよう、先に一本基軸となる道路を引いたところで、まちが民間により自発的に築かれていく、そうしたまちづくりを私はしなくてはならないと本当に思うのであります。新鳥栖駅周辺の道路網の方向づけをやるのは今です。

さて、最後のテーマですが、新鳥栖駅周辺まちづくり検討委員会の必要性について質問いたします。

 

⑧新鳥栖駅周辺まちづくり検討委員会の必要性について

第6次総合計画の基本構想、まちづくりの方向性には九州の拠点となるまち、として九州新幹線を活かした、にぎわいと交流の推進が明記されております。

また、総合計画後期基本計画策定特別委員会下田委員長のご報告にありますように、自由討議において、「新鳥栖駅及び新鳥栖駅周辺の在り方」について、JRや九州国際重粒子線がんセンターとの連携、交流拠点としての機能向上、中心市街地として魅力ある拠点とするために取組を強化すべきであることということも、今後の計画反映等を含め、議論を深めていくことを確認したところです。

鳥栖駅周辺まちづくり検討委員会と同様に、新鳥栖駅周辺まちづくり検討委員会を立ち上げるべきと考えますが如何でしょうか。

 

答弁

江副議員のご質問にお答えいたします。

 新鳥栖駅周辺は、九州全域を視野に入れた、鳥栖市の新たな玄関口であり、多くの人が集まる観光・交流拠点として、地域特性を活かした魅力ある拠点形成を図って行く必要があると考えております。

 また、交流人口拡大のため、新鳥栖駅前に立地する九州国際重粒子線がん治療センターとも連携した取組を進めることとしているところであり、関連産業の集積、学会等の開催、周辺都市との医療連携などへの展開が期待されているところでございます。

 また、駅利用者の利便性向上のため、JRへ要望活動を行っており、その結果、平成26年3月のJRのダイヤ改正により、新大阪直通「さくら」が新鳥栖駅に全便停車することになり、今後も割引切符の充実など、利活用推進、安全対策等をJR九州へ要望を行ってまいりたいと考えているところでございます。

こうした取組を踏まえ、今市議会におきまして議決いただきました鳥栖市総合計画基本計画におきまして、基本目標1「自然との共生を図り、快適な生活を支えるまち」、取組4「まちづくりの拠点としてふさわしい整備を行います」の中の具体的な取組として、「地域特性を活かした魅力ある拠点の形成を図ります」を明記し、新鳥栖駅周辺の機能充実、駅利用者等の利便性向上を図り、九州国際重粒子線がん治療センター等との連携した取組を行うこととしているところでございます。

 観光・交流拠点としての新鳥栖駅機能充実等の連携した取組につきましては、後期基本計画策定特別委員会での議論を踏まえ、今後市の各事業の優先順位等を勘案しつつ、各種取組について、対応していくべきものと考えているところでございます。

以上、お答えとさせていただきます。

 

 江副

私がこれまで縷々申し上げましたことに対して現状やっている範囲では理解していますというご答弁と承りました。

しかし、冒頭申し上げましたように第6次総合計画にあります九州の拠点となるまちづくりを目指すための取り組み、その一つとしての九州新幹線を活かした、賑わいと交流の推進、その具体的な指標としての新鳥栖駅利用者数の目標値に照らしあわせてみれば、決して取り組みの改善レベルで達成できる話ではありません。この地にある様々な能力を引出し、足りなければ足りないものをここに引き付けるだけの構想力を伴った政策が必要であります。私は様々な方々とまちづくりについて意見交換し、様々な可能性についていつも認識を新たにしているところです。

私が最後に投げかけた「鳥栖駅周辺まちづくり検討委員会と同様に、新鳥栖駅周辺まちづくり検討委員会を立ち上げるべきと考えますが如何でしょうか」という質問については明確なそして説得力あるお答えはありませんでした。そして観光・交流拠点としての新鳥栖駅機能充実等の連携した取組については今後市の各事業の優先順位等を勘案しつつ、各種取組について、対応していくべきものというというご答弁に置き代わってしまったのかなと思います。

実はこの優先順位を勘案するためにこそ鳥栖駅、新鳥栖駅に限らず、まちづくり検討委員会が必要ではないかというのが今回の私の質問の最大の論点です。

第6次総合計画は「まちづくりの主役は市民です」を基本理念とし、方法として鳥栖未来会議という市民の闊達な声を活かした総合計画であることが特筆すべきことであると橋本市長は力説されていたように私は記憶しています。

実は私が今言ったことと同じことが鳥栖市総合計画7ページ、総合計画策定に当たって、4計画の特色に書いてありました。

引用しますと、「鳥栖市全体でつくる計画」

この計画の策定に当たっては、市民意見を活かした計画とするため、公募市民による取組をはじめ、市民、団体、事業者など、様々な主体自らが考えるまちづくりへの意見等を基に、みんなで考え、つくり、実践できる計画を目指しました。

また次にもいいことが書いてあります。

「行政経営の視点に立った計画」

限られた資源(財源、人材、施設等)の効果的・効率的な配分や事業の優先順位つけなど、財政状況等に合致した持続可能な実効性ある、行政経営の視点に立った計画を目指しましたとあります。

ここに先程のキーワード「各事業の優先順位つけ」が出てきます。この総合計画のどこを見て優先順位つけを判断するのでしょうか。普通は議会で議決された基本構想に書かれているものが財政や行政経営等をも検討し上で優先順位あるものとして掲げられていると思いませんか。そして、私が今回取り上げているのはまさにその基本構想に書かれているものです。これはみんなに見てもらい賛同を受けるために出した企画書であるはずです。

ここの部分を最後まで紹介しますと、次に「役割分担を明確にした計画」と続き、

最後に「分かりやすい計画」となります。

そこには次代を担う子供たちも含め、みんなが理解し実践できるように、だれにでも分かりやすい計画を目指しました。とあります。

だれでも理解できる「鳥栖スタイル2020」第6次鳥栖市総合計画をしっかり読んでいただきたい、またその上で今度は同じ土俵で議論していただきたい、そして自ら提案したものには最後まで責任を持っていただきたいとお願いして私の一般質問を終わります。