Tosh!'s Blog

ただ生きるな善く生きよ(ソクラテス)

万葉集 巻16・3852

2012-06-05 05:54:59 | 人生

鯨魚(いさな)取り 海や死にする 山や死にする 死ぬれこそ 海は潮干(しほひ)て 山は枯れすれ
作者不詳

鯨魚(いさな)とはクジラの事で、海を指します。依って解釈は、海は死にますか?山は死にますか?死ぬからこそ、潮が引き、山は枯れるのです。

「自然」と云う言葉は明治以降に出来た言葉で、万葉の時代にはありませんでした。と或る東大卒の日本文化・日本精神史を研究して居られる方が云って居られます。「道法自然」と老子が使っていますから、それは俄には信じ難い。でも、万葉人は人間も自然も分け隔てなく、万物には平等に普遍(例外なく)的な命があると考えていた様で、私もそう思います。私が万葉集を度々引き合いに出すのはその為です。

おしえてください
この世に生きとし生けるものの すべての生命に限りがあるのならば
海は死にますか 山は死にますか 風はどうですか 空もそうですか...
さだまさし「防人の詩」より

辞書を紐解けば「生(まれる)」の対語は「死」であるが、生と死は対で一生・生命だと思う。

星雲で星々が生まれ、オリオン座の左肩である「ペテルギウス」は赤色超巨星で変光星であり、近々超新星爆発が起きると予測されている。地球から640光年だから、もしかしたらもう既に消滅している可能性もある。

中国の記録「宋史」や藤原定家の「明月記」にも記されている(恐らく「天文寮」の引用)のが超新星爆発であろう事は恐らく間違いないだろう。地球から7,000光年先の「かに星雲」が1054年に超新星として現れた(地球から肉眼で見えた)のが記されている。

カミオカンデで大マゼラン雲の中の超新星爆発(SN 1987A)から生じた素粒子ニュートリノを捉え、小柴昌俊氏がノーベル物理学賞を受賞したのは記憶に新しい。

星ですら生まれ終焉を迎えるのだから、万葉人の考え方が古臭いものとは思えない。現代人が忘れてしまった物が其処にあるとも思う。万葉集にも僅か乍ら「神」なる言葉が出て来るが、自然を侮るなと云う啓示だと私は思う。

星ですらと記したが、この世の万物は原子の賜物。(陽子・中性子とまだまだ細分化出来るが...)その組合わせで、星から植物・鉱物・動物やら多種多様に生まれ変わる。単純に物質と生物を区別する意味に於ける「生命」と云う言葉も、「生命とは何か?」と突き詰めると定義するのは難しい。

生と死は対で一生・生命だと記した。ならば、星にも一生があり、生命であると考えても無理があるとは思わない。命あるものは「魂」があると云う解釈は宗教的思想だろう。

ウイルスを考えてみると良い。ウイルスは増殖するが代謝を行わない。食事もしないし、呼吸もしないし、排泄もしないし、結晶化するものまでいる。生物か物質かすら定義出来ない。結晶化するのだから石の中にウイルスが居ても不思議ではない。それを不思議だと思うのは恐らく「固定観念」に捉われている所為だろう。自ら移動出来るものを生物だとか生命だと思っている人には、私の概念は荒唐無稽に思えるだろうし、木の枝を折っても平気なのだろうが、私は心が痛む。

木の枝を折った事で心が痛むのなら、食事等摂れないだろうとは、それもまた「固定観念」だと反論するしかあるまい。宗教での精進料理もベジタリアンも、私に言わせれば偏屈だ。何事もバランスが肝要であると思う。人間が全人口草食ならば、草食動物や昆虫等を脅かすか絶滅種が増える。やはり、バランスが取れていてこそ自然が成り立つと私は思う。

利根川水系の浄水場で「ホルムアルデヒド」が検出されたと云う報道があったね。原因は浄水場で殺菌に使われる塩素に反応する、それ自体には毒性の無い「ヘキサメチレンテトラミン」が川に廃棄されたからだが、これも規制官庁がバラバラだから起こる問題。ただ、水の専門家が一同に某県に集まっていた最中でもあり、放射能汚染地域だから将来起こるであろう癌の原因を放射線に依るものだと云う根拠を曖昧にする為の策略かとも疑ってしまう。

川には下水処理した水も流される訳だが、浄水場で全ての化学物質が取り除かれる訳ではないし、何千種類もある化学物質を全て検出出来る訳もない。海外での話だが、上流に麻薬まみれの村があり、下流で麻薬を使用していない人達が中毒を起こした例もある。私達が使う服用薬も排泄によって川に流れる。私が薬を嫌う理由の一つだ。兎角、薬に頼る人が居るが、下流の人達の健康を害しているのかもしれないよ。環境ホルモン汚染の原因になっているのかも。

「ヘキサメチレンテトラミン」は焼却すべきだった。因に、「ホルムアルデヒド」は水溶性だが、水に溶かせば(37%以上)「ホルマリン」となる。

( ´ー`)yー-~

A Pole sent ten thousand septic tanks to Poland as an appreciation of the country of his birth. Two weeks later a message comes back:
"Thank you for your wonderful gift. As soon as we learn how to drive them, we're going to invade Russia."