深層循環の模式図(気象庁「深層循環の変動について」から)
青い線は深層流、赤い線は表層流を示す。
よく健康にいいと言われ最近もてはやされている「海洋深層水」と似た言葉で最近よく耳にするものに,「海洋深層循環」と云うものがありますが、聞いたことはありますか?Ocean ConveyorBeltとも呼ばれる深層循環の出発点はグリーンランド沖で,そこで冷やされて海中深くもぐった海水が大西洋, 南極海,インド洋を通り,北太平洋に達すると上層の暖かい水と混ざり合いながら浮上してくる。表層まで浮上してきた海水は,今度は逆にインドネシア海域等を通過してインド洋に入り,再び大西洋へと戻っていくという循環を繰り返しているとのこと、いうならば海洋の深層循環は海水の水温と塩分による密度変化によって駆動されています。現在の気候においては、北大西洋と南大洋の高緯度海域で冷却されて重くなった海水が深層に沈みこんで世界の海を循環しているらしいです。素人の自分にはあまり難しいことは、よく分かりませんが、地球のサーキュレーションやラジエターのような役割をしているのだとしたら、それが止まってしまったり故障してしまうと地球の温暖化がもっと進んだり、漁獲高に影響したり、台風やハリケーン、サイクロンの発生が増加したり、我々の生活に大いなる悪影響を与えてしまうのではないかと心配です。事実、日本へやって来る台風やアメリカのハリケーンが毎年強力になって 来ていますからね。参考にした気象庁の模式図は、コロンビア大教授、ウォーレス・S・ブロッカー博士の図示からの引用です。(The Great Ocean Conveyor Belt, Dr. Wallace S. Brocker, 1987 Illustrated by Joe Le Monnier, Natural history Magazine)北極海で冷却された海水が北大西洋の深海に滝のように流れ込み、太平洋とインド洋で湧き上がっているという興味深い説で一巡に1,600年かかるとの計算があり、1998年7月26日のNHKスペシャル「深層海流」でも紹介されました。やはり、こうした,「海洋深層循環」が狂ってきた原因はCO2の増加なりの地球温暖化にあるのでしょうか?だとしたらカナリ心配です