昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ポエム ~焦燥編~ (レモンの夕立ち)

2024-05-13 08:00:38 | 物語り

-トシ君とアコちゃん、どうかしらねえ。
=トシ君、もう高校生でしょ。
 アコちゃんも、小学生とはいえ六年生だしねえ。

井戸端会議の声が、胸につき刺さる。
せまい故郷にかえってきて
わずか、二日目のこと。

  夕立ちの雨がはげしく大地を叩きつける。
  トシのほ々もまた、濡れた。

すっかり辺りを飲みこむ闇。
トシもまた、消えて行く。

  「トシ兄ちゃん、また明日ネ!」
  アコの声が、空虚しくトシの耳に響く。

                              
(背景と解説)

極短編小説の、原本詩です。
詩とは言えないものですが、載せちゃいました。

うーん、何年前、なん十年前? になりますかねえ。
九州は、福岡県の、中間市という所に住んでいた折のことです。



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