昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

水たまりの中の青空 ~第一部~ (六十四)  

2021-01-27 08:00:20 | 小説
 終わりの文字がスクリーン一杯に現れても、喪失に囚われていた正三は、小夜子に促されてもなお席を立つことが出来なかった。 男たちの、それぞれの勝手な言い分に混乱の極みに立っていた。 罪を問われれば当然の如くに罰が待っているのだ。 生きていくのがいやになるほどの、それほどに辛く暗い時代だからと言うのだろうか。 だから死を求めての告白なのだろうか。 なのになのに今、自分は、わがままを通そうとしている。 . . . 本文を読む

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