昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ごめんね…… (十四)

2018-03-28 18:23:28 | 小説
 小屋の裏手に、煌々と電燈が灯り、プンプンと酒の匂いがする別の小屋があった。 十畳いやもう少し広いだろうか、板塀の小屋だった。  小さな窓から中を覗き込むと、七、八人が車座になっている。 そして並々と注がれたコップ酒を、次々に空にしていた。 . . . 本文を読む

ごめんね…… (十一)

2018-03-06 20:11:07 | 小説
 計画自体は、大雑把な計画だった。小屋から連れ出すことだけで、その後どこでどうするということまでは考え付かないものだった。  ともあれその夜、友人宅に泊まるからと自宅に連絡を入れた。そして午前一時の柱時計の報を聞くと、眠い目をこすりながら行動に移した。  家人に気づかれぬようにそっと出ると、目指すはあの小屋である。できるだけ暗い道をと回り道をしながら歩いた。 . . . 本文を読む

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