1/9日 九分へ向かう (台北縣瑞芳鎮)

さて、目指す九份でありますが、「台北縣瑞芳鎮」という住所からして県内で、台北市内からもさほど遠い場所ではありません。台北の西側に位置する中正国際機場と同じくらいの距離で、方角が正反対の東側といったらよいでしょうか。台北から九份までは少ないながらバスが運行されているのですが、今日は日曜日、台北から遠出する人たちで道が混雑しているため、所要２時間を覚悟しないといけないようです。ここは、奇を衒わず、ガイドブックに書いてある通りに、鉄道とバスを乗り継いで行くことにしました。

当初の計画では、午前中に九份に着いて、斜面にへばりつくように広がる九份の街をあまねく歩き回ろう。時間があれば隣町の金瓜石にも行こう。という活動的な一日になる筈だったのですが、昨夜の夜遊びがたたり、早くも朝寝坊をしてしまいました。結局チェックアウト時刻ぎりぎりまでホテルの部屋を使って出発。「丸林魯肉飯」で食事を終えたら、時計は既に正午間近でした。急がなくてはなりません。

ここで大事なことを思い出しました。九份では泊る宿「九重町」に、Tomotubby は日本から電話して部屋を予約したのですが、そのホームページには宿代は「現金払い」と書いてあったのでした。九份は観光地とはいえシティホテルなど洒落たものはなく、ローカルな小吃の店でクレジットカードが使えるとは思えません。やはり、まとまった現金(といっても３万円もあれば十分)が必要となります。まあ、シティバンクのカードがあるから、駅かどこかのキャッシュ・ディスペンサーでおろせばいいや。と考えました。事実、ＭＲＴの圓山駅にも、台北駅(台北車站)１階にも、そこいらじゅうにキャッシュ・ディスペンサーが見つかりました。ところが、いざカードを挿し込み液晶タッチパネルを操作すると、いずれのマシンも「使用不可」の画面が出ます。日曜日だからでしょうか。クレジットカードのキャッシュ・サービスも試してみましたが、やはり駄目でした。

こうなったら、近くのデパートかどこかに出向いて手元の日本円を両替するしかありません。しかし、寝坊をしたうえに、こんなところで時間をロスするのは痛いです。ふと台北駅の案内所を見つけたので、あまり期待せず、両替してもらえませんか。と係のおばさんに聞いてみました。おばさんは手を振って「ミツコシ」と言い、駅舎の外を指差しました。じゃあ、これは？とキャッシュ・カードを見せたら、おばさんはにこりと笑い、目の前の「中国信託」のマシンを指差しました。オーケー。駄目もとでもう一度カードを入れたら、あら不思議、お金が引き下ろせました。謝謝。おばさん。頼りになる銀行「中国信託」覚えておこう。


高層建築が、両替に行かなくて済んだ新光三越台北站前店(新光人壽摩天大樓)
台北101ができるまでは、台北で一番高い建物でした