Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
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Sinead O'Connor 「Throw Down Your Arms」

2005-11-20 | ラテンな America レゲエな Jamaica
天使のような少女(本人の幼少期の写真らしい)の写真を用いたジャケットがクリスマス仕様に見えたのですが.....

数年前に引退を表明していたシニード・オコナー(最近はシネイド・オコナーと読むらしい)がレゲエ・アルバムを発表していました。それもラヴァーズ・ロックなどではなく、全篇ラスタファリズム(正式にはラスタファリアリズム)色の濃い、渋いルーツ・レゲエ・アルバムです。1曲目と2曲目は、マーカス・ガーヴェイに関わる歌だし、それらの曲を含めて Winston Rodney、つまりは Burning Spear の曲が5曲も入っていることから、半端な気持ちで作ったアルバムではないことがわかります。キングストンでスライ&ロビーをバックに起用していて、発音もどこかジャマイカン。

シニードといえば、殿下作曲の「Nothing Compare 2 U」を神々しいほどに歌っていて、個人的に大好きな一曲でした。今回アルバムを聴くまでは、頭の中でシニードとルーツ・レゲエとはどうしても結びつかなかったのですが、聴いてみると、彼女の伸びやか、かつ禁欲的なケルト歌唱は、なかなかどころか、とってもラスタ・ミュージックと相性がよいのでした。

前にもブログに書いたことがありますが、ジャマイカは元々マヤ人たちの土地で、スペインが植民地支配したときに彼らを酷使して絶滅させたため、後に支配者がイギリスに移ったとき、労働力不足対策として、アイルランドから白人奴隷を入植させています。今もジャマイカには少数ながらアイリッシュの末裔が住んでいるそうで(フレディ・マクレガーの姓なんてアイリッシュ系ですよね)、アイリッシュのシニード・オコナーにとって、ジャマイカは意外と親しみやすい土地なのかもしれません。イギリスの白人社会におけるアイリッシュの立場は、程度の差こそあれ、ジャマイカ系イギリス人と共通な面もあるし、敬虔なカトリックとしてシニードはラスタ・ムーブメントに共感を覚えているのかもしれません。

音楽メジャーからは当面無視されそうに思いますが、引退などを考えないで、この路線で頑張って欲しいです。


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2 コメント

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はじめまして (iyahkie)
2005-11-30 17:27:19
 はじめまして。

「裸のヤコブ」を書いているiyahkieと申します。



 ラスタファリズムの検索でここにたどり着きました。

Sinead O'Connorのボブ・ディランのコンサートでのことは噂で耳にしていましたが…たいへん勉強になりました。

今度このアルバムを買ってみようと思います。



 これからもちょくちょく拝見させていただきます。



 もし時間がありましたら自分のところものぞいていただけるとうれしいです。内容は05年版ジャマイカ旅日記「ビンギマンと呼ばれた男」というのを書いています。よろしくお願いします。



では。



ONE LOVE/iyahkie
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ようこそです (Tomotubby)
2005-12-02 21:57:35
ジャマイカ旅行記拝見しました。



Tomotubby も今年「メンフィス」経由で某国に行ったんですが、まだ旅行記書いてないことを思い出して焦ってしまいました。



Prince Tebah 師匠。オーガスタス・パブロとお友達だったわけですか。



オーガスタス・パブロのピアニカいいですよね。無国籍音楽って感じで。Javaとか。ヒュー・マンデルも好き。



Communication Drums ちょっと聞いてみたくなりました。最初、ヨルバ族の Talking Drum みたいなのを想像したけど、違ってました。
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