きょう、やはり命日ということで、森光子さんと私の、とっておきエピソードをご紹介いたします(^^)
森さんは大変長寿で、やはり最後の最後まで、「放浪記」を演じ続けてこられ、すばらしい女優さんでした。
そして、健康管理にも大変気を配っていたのは、記憶に新しいところです。
森さんは、ひたすら、「ほうじ茶」を召し上がっておられました。
宣伝部で「川の流れのように」という森さんの映画を公開したときに、
わたしは例によって控室係だったのですが、
付き人の方から、お電話がわざわざあり、「お願いします。ぜったいに、森には、ほうじ茶以外は飲ませないでください。
森は、カフェインが入ると、健康管理にさしさわるというので、絶対に、ほうじ茶しかのまないのです」と
何度も何度も念を押されました。
そこで、当日、私はほうじ茶をお出ししました。森さんは大変ゴキゲンで喜んでくださり、
付き人の方もほっとされていました(^^)/
そして、もうひとつわすれられないエピソードとして、
当時、森さんに大変心酔しておられたジャニーズ事務所のメリー喜多川さんが、
ジャニーズ事務所のタレントさんをつれて、完成披露試写会の森さんの楽屋にいらっしゃいました。
「川の流れのように」には、滝沢秀明さんも出演されていたので、そのご縁でこられたのでした。
小さな男の子たちがトコトコとやってきました。ワイワイと楽屋の前で大騒ぎしていて、
なんだか微笑ましい光景でした。
すると、メリーさんが大きな声で、こう言いました。
「ヒガシ!ちょっとちっちゃい子たちを並ばせてちょうだい!」
なんと、あの少年隊の東山紀之さんが、さっそうと現れて、
「おーい、ちっちゃい子たち、二列に並んで!!廊下だから静かにして!」
と仕切り始めたではありませんか!
ジャニーズファンの方からすると
「かつらぎさん、うらやましすぎ!それ、ジャニーズジュニアですよ!!」
と思われるかもしれませんが、
わたしは、ジャニーズのファンでもなんでもなかったので、
「ふぅん、ジャニーズのひとたちってなんだか男子校みたいだなー」とのんびりみていたのでした。
さしずめ、メリーさんが校長先生で、ヒガシさんが、担任の先生といったところでしょうか。
ヒガシさんはてきぱきとジュニアのみなさんを二列にならばせ、
森さんの楽屋の前で、
「じゃ、森さんにみんなでご挨拶するよ!せーの!」
と声をかけました。
ジュニアの男の子たちが「森さん、こんにちは~!!!」
と元気よくご挨拶しました。
すると、森さんが白い頬を高揚させて、
「あら、いらっしゃい(^^) みんなよくいらっしゃいましたね(^^)」と
あのとびきりの笑顔でおっしゃいました。
本当に、お母さんの笑顔でした。
ヒガシさんは、ニコニコしながら礼儀ただしく、「おめでとうございます」と森さんにご挨拶。
森さんも「どうもありがとう(^^)」とすっかりご満悦。
わたしも、「そうか・・・ジャニーズって、こんな雰囲気なんだなあ」としばし感心しました。
森さんの舞台にかけるストイックな姿勢を、こういう形で、ジャニーズのみなさんのみならず、
若い俳優さんたちにうまく伝えられるといいですね。
森さんも天国で、わたしたちエンタテインメントに携わるひとたちを
温かく見守ってくださるだろうと信じています!