桂木嶺のGO TO THE THEATER!~Life is beautiful!~

歌舞伎中心とした演劇・クラシック音楽・美術展・映画など芸術全般のレビューを書きます。優れた芸術は応援します!

【速報!】猿之助さん、来月歌舞伎座で復帰されます!!勘九郎さん、愛之助さんも登場!

2017-12-07 01:29:10 | 歌舞伎情報

ただいま入ってきたニュースです!

猿之助さんが来月歌舞伎座で、一部配役を変更して、復帰されるそうです(^^)

よかったですね!「寺子屋」のよだれくりのみご出演。

あとは、勘九郎さんが「箱根霊験誓仇討」の飯沼勝五郎、

愛之助さんが「角力場」の放駒長吉をそれぞれ演じられるということです!

すばらしい~(^_^)/(^_^)/(^_^)/ がんばって歌舞伎座来月もチケットとるぞ(^_^)/

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171206-00000092-dal-ent

取り急ぎの第一報でした(^_^)/




なんと芝翫さんが来年9月、新橋演舞場にて「オセロー」に挑戦!!!

2017-11-22 15:31:18 | 歌舞伎情報

犬丸治さんからの情報です。感謝いたします。

なんと、来年9月、新橋演舞場で、芝翫さんがシェイクスピアの傑作「オセロー」に挑戦いたします!

くわしくはこちらから。

http://www.kabuki-bito.jp/news/4410

 

 

ごらんください、この豪華な顔ぶれ!檀れいさんは本当にデズデモーナ役にぴったりだと思いますし、

芝翫さんのオセローという企画はなかなか斬新ですね。

かつては二代目松緑さん、七世幸四郎さん、初世白鸚(当時 幸四郎)さん、当代幸四郎さんが

演じてこられた、名優の証なので、ぜひがんばっていただきたいです!

今井翼さんも、(昨年、わたし彼のことをちょっと辛口で批評してしまいましたが)

ストレートプレイはなかなかいける人なのではないかとおもっていましたので、

このイアーゴ役で大いに飛躍して、舞台俳優としてのびてほしいと思います。

演出の井上さんは、私は初めて拝見しますが、蜷川演劇の後継者として期待がたかなりますね。

河合さんの訳を使うのも新鮮でうれしいですし、

どんな「オセロー」になるか楽しみです。

松任谷正隆さんの音楽もどうなるんでしょうね!ワクワクします!!

いろいろ演舞場が来年は仕掛けてきますね!期待してます!


大活躍をつづける歌舞伎界。 これからも目が離せません!!!

2017-11-19 12:50:04 | 歌舞伎情報

最近秋に入ってなにかと元気な歌舞伎界ですが、ここへきまたうれしいニュースがはいってきました(^_^)/

 

〇坂東巳之助さん、中村隼人さん、

来年8月、「NARUTO」の歌舞伎版に主演決定!!!

https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201711190000099.html

 

「NARUTO」は東宝にいたころから、映画化されていたんですけれど・・

実はおはずかしながら、あまりわたし、ストーリーをよく知らないのです。

でも映画版も大変ヒットを飛ばしているので、歌舞伎版も期待が持てますね!

演出のG2さんがどんな演出をされるか楽しみですし、巳之助さん&隼人さんのフレッシュ主演コンビも

ぜひぜひ頑張っていただきたいですね!

 

〇11月、12月歌舞伎で大活躍の松緑さん!!「坂崎出羽守」「蘭平物狂」「土蜘」で奮闘します!

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171119-00010000-spht-ent&p=3

 

ただいま国立劇場で「坂崎出羽守」「沓掛時次郎」に出演の、松緑さん。

「坂崎出羽守」はおじい様、おとうさまの当たり役でもあり、こちらも大変評判をとっています。

(あ、ひとつだけお願いがあります。松緑さん、この役演じるときに、絶対に国立劇場の入り口に

盛り塩をしておいてくださいね!!!)

そして、12月は「蘭平物狂」と、「土蜘」にご出演です。

息子の左近さんとともに、「蘭平物狂」に挑むので、こちらも頑張っていただきたいですし、

けがのないようにしていただきたいですね!(すごい大立ち廻りがあるので!)


大ベテランから若手まで、大活躍をつづける歌舞伎界。

これからも目が離せません!!!

 

 

 

 

 

 


歌舞伎界の大幹部のみなさまへお願いです(^_^)/

2017-11-02 22:06:21 | 歌舞伎情報

とあるところで、「今月の歌舞伎座、とてもいい演目と役者さんなので、もうちょっとお客さんがはいってほしいよね(^^)」という話題になりました。いい舞台、いい映画なのに、お客さんの入りはちょっと・・ということはよくありますが、ただ嘆いているだけではお客さんは増えません。素人の私なりに、いろいろ分析をしてみました。そして、結論として浮かび上がってきたのは、やはり演劇宣伝の必須ツールとしての、ネット展開・SNS展開の急務という課題でした。

歌舞伎界の大幹部の方で、公式HPをもっていない役者さんがいます。

ぜひこの機会に、公式HPをもってほしい。

HPが持てないのなら、

せめてFacebook、Twitter、インスタグラムのSNSのどれかは

開設してほしいです。

じつは、(わたしお二人ともとても好きな役者さんなので、あえて申し上げますと)吉右衛門さんも仁左衛門さんも、人間国宝ということは知られていますが、おふたりとも公式HPをもっていません。たしかに、彼らのファン層の主軸は、あまりインターネットを駆使するひとたちではないです。しかし、若年層に、吉右衛門さんや仁左衛門さん、大幹部の役者さんたちの魅力を伝えるためには、やはりSNSやネット展開は急務と思われます。

役者さんからのたのしい情報発信を心がけることで、

歌舞伎をより身近なものにしていくことが大切だと、

わたしはおもいます。

「吉右衛門さんや仁左衛門さんのお芝居を観たいけど、いったいどこでやってるのかしら」「どんなプロフィールの人たちなのかしら」と検索してみても、公式HPがないのでは、ネット上では玉石混交のあやまった情報が、何もしらない若年層の観客に伝わってしまうことになります。

これは本当に演劇宣伝にとって致命的なことです。せっかく歌舞伎の魅力を、たとえば、「ワンピース」で若い人たちが知ったとしても、その観客が「では歌舞伎座の顔見世に行ってみよう」という消費行動につながらないからです。

もちろん、舞台の質をよりすぐれたものにするために、ストイックな芸を追求することは大切なので、SNSなどにかまけている余裕はないのかもしれません。しかし、現代の若い観客たちに、「本物の歌舞伎」の感動を伝えるための、最低限の手段として、インターネットやSNSはいまや必須です。たとえば、(お名前をだして申し訳ないですが)海老蔵さんが歌舞伎座にほとんど出ていないのに、あれだけ連日ニュースで話題になり、観客動員もしているのは、やはりご本人のネット、SNS発信による功績も大きいと思うのです。

ちょっと歌舞伎とはちがいますが、たとえば、私がいまとても応援している、N響の首席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィさんは、SNSを大変駆使されています。世界中のファンに、クラシックの魅力やご自身の楽しいエピソード、オーケストラや記事のご紹介をなさっておられます。たとえば、ツイッターのフォロワー数は2万人を超えていますので、その影響力たるや大変なものです。

SNSもネット展開も、いいことも悪いこともありますが、かしこく使えば、大変な宣伝ツールになることを、ぜひ歌舞伎界の大幹部のみなさまも、(わたしみたいな若輩者がいうのは大変勇気がいりますが)なにとぞご理解いただいて、せめて来年中には、みなさんがこうしたネット展開、SNS展開を推進していただきますよう、関係各位、松竹のみなさまにもお願い申し上げたいと思います。

 


スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」緊急事態発生!!!

2017-10-09 23:36:28 | 歌舞伎情報

すでにご存じの方も多いとおもいますが

猿之助さんが、「ワンピース」きのうの公演中に負傷され、左腕骨折という重傷を負われました。

現在、治療されている模様です。くれぐれもお大事になさり、一日も早い回復をお祈りいたします。

代役等の詳細は、こちらの「歌舞伎美人」HPにでましたので、

ご覧ください。

http://www.kabuki-bito.jp/sp/news/4331

 

さて、ここからは、Twitterで私がつぶやいた内容を転載いたします。

いろいろご意見もみなさまあろうかと思いますが、

私のこころからの警句と思っていただければ幸いです。

 

「猿之助丈の、一日も早い回復をお祈りします。正直申し上げると、恐れていたことが現実になり、ちょっとショックです。スーパー歌舞伎は確かに娯楽性豊かですが、演出面では大変危険が伴うので、批評する際も実は褒める時に気を付けなくてはと思っていました。演出がエスカレートするのを止める為です。

丈の命に別状がなくて、本当に万が一の事態にならずにすんで、それだけが救いです。それでも「ショー・マスト・ゴー・オン」とならなくてはならないのでしょうが、演出面も含めて徹底的に安全管理を求めたいものです。劇評家としての私が丈に対してできるのは、ここまでです。

渡辺保先生が決してケレンや宙乗りをあまりほめない理由は、それが邪道だ、というのではなくて、実はこうした安全管理面を先生なりに危惧されておっしゃっているのではないかと思うことが多々あります。歌舞伎は現在こうしたケレン・宙乗りなどが盛んですが、一考を要したいです。

すべての歌舞伎役者さんに私がいいたい。観客にウケることだけを望んではいけない。観客がしぜんとあなたに対して畏敬の念を持つよう、泰然自若としてほしい。もちろんケレン・宙乗りなどで観客を喜ばせるのも大事でしょう。でも、もっと大事なものが歌舞伎にはあるのです。

あなたの命が次に紡がれ、次の世代にその芸がバトンとなって渡され、あなたの芸が永遠に語り伝えられることが歌舞伎にとって大事なことなのです。猿之助丈だけではなく、若手のみなさん、ベテランのみなさん、そのためには、自分の限界もちゃんとしっておくことが大事なのです。

「舞台の上で死ねれば役者は本望」といいますが、実際にそれを見てショックを受けるのは観客です。観客に心の傷をあたえてはいけない。歌舞伎役者であるあなたのために、熱烈な愛情を注いでいるたくさんのファンのひとたちを絶望させるようなことはしないでほしいと思います。

私はよく、猿之助丈などの芝居に冷たい人間だといわれます。しかしそれは、こういう事態がおきることを私が予見していたからです。私は女で、相手は男の人たちです。こういう事態にならないと、女のいうことを聞かない人たちでもあるのです。なんともやりきれない思いでこのニュースを聞きました。」


もちろん、それでも「ショー・マスト・ゴー・オン!」なのです。それがショービジネスの厳しい現実です。

でも、どうかご自分たちのことは、ご自分たちで守れるように、しっかり配慮してほしいですし、興行側にも配慮を求めたいと思います。

明日からの公演、がんばっていただきたいですね!くれぐれも気を付けて!

そして、猿之助丈、お大事に!

 


山川静夫さん、大いに語る!歌舞伎学会の講演会に行ってまいりました。

2017-07-16 23:18:10 | 歌舞伎情報

国立劇場のあとは、歌舞伎学会の山川静夫さんの講演会に向かいまして、なんとか間に合いうれしかったですね。

まず冒頭、山川さんがユーモアたっぷりに「大向こうは?かけないの?」とおっしゃって、その場の空気を和ませてくださいました。歌舞伎エッセイストとして、また国民的な人気を誇る元NHKアナウンサーとして、山川さんは、いろいろな形で日本の芸能史を飾っていらした存在でもいらっしゃり、大変興味深くお話を伺いました。

歌舞伎学会会長の神山彰先生、また副会長の児玉竜一先生の司会で、山川さんの生い立ちも含めてご紹介がありました。山川さんは、静岡の浅間神社の跡取りとして生まれ、國學院大學に進みましたが、ここで歌舞伎との出会いがあり、そしてNHKアナウンサーとしての道を歩み始めました。富士山頂で祝詞を挙げる練習をしていたのを、歌舞伎の声色をやったのがきっかけで、「おまえは神主になるより歌舞伎の世界のほうが向いている」と言われ、十七代目勘三郎丈にもかわいがってもらい、大向こうを始めるようになったそうです。御年84歳になられたそうですが、いまでも元気に歌舞伎の劇場に通われ、大向こうをかけつ...つ、歌舞伎を愛好されているのは素晴らしいことだと思いました。

歌舞伎中継の番組を担当したい一心でNHKを受験し、アナウンサーとして合格するものの、はじめのうちはニュースや野球中継、地方局回りなどがあったそうです。そこでさすが当代随一のアナウンサーとしての面目躍如なのは、「3秒で、野球中継を言い切る」という技術。実際になんとやって見せてくださったのですが、その卓抜なアナウンス術に、場内ビックリ、そして大拍手。秒単位で、さまざまな放送のテクニックを駆使する山川さんは、やはり語りの名人というべきでしょう。

山川さんといえば、私の世代ですとやはり「紅白」の名司会、「ウルトラアイ」などの科学番組、「華麗なる招待席」での舞台の名解説が鮮やかな記憶に残っていますが、それぞれの思い出話も大変興味深く、やはりテレビ放送の一大レジェンドとしての存在感を放つ方だと思いました。また当意即妙でたのしく歌舞伎の名優たちを声色で語るトークの見事さも、山川さんの頭の回転が並外れておられることを感じさせ、感嘆の一言に尽きます。

声色では、六代目菊五郎、初代吉右衛門、六代目歌右衛門、十七代目勘三郎、二代目松緑などの声色がずば抜けてすばらしく、まるでそれぞれの丈が目の前に生きておられるかのような再現力でありました。その語りの芸のみごとさは、ちょっと録画しておきたいくらいでしたが、ただ声を張るだけではなくて、ちいさくささやくようなセリフでも立派に聴かせる名人芸を、それぞれの俳優諸氏がもっておられたことを伺い知ることができ、うれしく思いました。

エッセイストとしてもすぐれた業績をお持ちの山川さんですが、文章の師匠として挙げられたのが戸板康二先生でした。でも、山川さんが若かりし頃には、そうそうたる劇評家の方々がご存命で、その残像を知り得ない私にとっては、本当にうらやましいの一言に尽きます。「語りでもなんでもそうですが、先人たちへの憧れを持つことが大事ですね」とおっしゃる山川さん。真似はできなくても、先人たちを学ぶことで、歌舞伎と友達になり、人生をみのりゆたかにまっとうできる幸せをかみしめておられるようでした。

いろいろな意味で、とても含蓄のあるお話も伺えましたし、山川さんのような温かい視線をもって、歌舞伎をみつめることも大切なことと深く感じ入った次第です。

このような貴重な企画を立ててくださった歌舞伎学会のみなさまにお礼を申し上げます。

山川さんにはますますお元気でご活躍いただきたいと思います。


「演劇界」7月号がすばらしいです!表紙は彦三郎さんです!\(^o^)/

2017-06-06 03:11:53 | 歌舞伎情報

というわけで大変りっぱな面構えの彦三郎さんによる、今月の「演劇界」の表紙です。巻頭特集ということで、「團菊祭 五月大歌舞伎」を取り上げておられ、充実のページとなっています 音羽屋三代(楽善さん、彦三郎さん、亀蔵さん、亀三郎さん)に焦点を合わせていて、とても好感が持てますし、あの名舞台の感動がよみがえるので、大変うれしいです。

こと、石山俊彦さん・横溝幸子さんの、この音羽屋三代襲名によせたエッセイが見事で、おもわず感涙しました。甲(かん)の声をきかせる、「石切梶原」の俣野を演じる亀蔵さん、そして、朗々たる呂(りょ)の声を満場の歌舞伎座いっぱいに響かせた彦三郎さん、それぞれ好対照なおふたりを、石山さんが愛情あふれる筆致で賞賛されており、大変うれしくなりました。

また横溝さんのエッセイも「大輪の花を咲かせてほしい」と期待のほどを見せており、この音羽屋三代によせる、好劇家の期待がいかに大きいか、うかがうことができるのです。

ともあれ、ついにスターの座についた彦三郎さん、(坂東)亀蔵さん兄弟には、本当に頑張っていただきたいですし、歌舞伎の未来を大いに担う、すばらしい役者さんになっていただきたいと思っています!

歌舞伎ファンなら必読の、今月の「演劇界」です