きのうは夫とともに、国立劇場小劇場の「第3回 双蝶会」に行ってまいりました。
若き播磨屋のホープ・中村歌昇さんと種之助さん兄弟による勉強会ですが、
大変すぐれた成果を上げていました。
吉右衛門さん監修ということで期待も高かったので、大勢のお客様がお見えになり、
吉右衛門さんもふたりを見守っておられました!
また、お父様の又五郎さん、そして歌六さん、東蔵さんもいらっしゃり、
尾上右近さんも駆けつけ、会場はいやが上にももりあがりました。
うれしかったのは、種之助さんの「一條大蔵譚」が、「奥殿」だけの上演ながら、
立派に歌舞伎の品格をそなえており、吉右衛門さんのセリフ回しもなぞらえつつ、
どこか、17世勘三郎さんの面影も漂わせたのは立派でした。
これもりっぱにいずれ本役になるよう、精進してほしいと思います。
また、「吃又」の歌昇さんは全身で、又平のかなしみと憤りを表現。
暗い情熱をたたえた青年像をみごとに抽出しました。
種之助さんがここでも奮闘し、おとくを熱演していたのですが、
かれのすばらしいところは、どこかかならず工夫があり、
そして、先代の雀右衛門さんが演じたおとくの残影があることでした。
ふたりとも非常に研究熱心なので、これからが楽しみです。
若手も奮闘。壱太郎さんの常盤御前は一日の長があり、
米吉さんの修理之助も毅然とした美しさがあってよかったですね。
また「吃又」では、又之助さんが、堂々たる風姿で土佐将監を演じ切り、
すばらしかったですね!彼も脇役としてがんばっていますが、
非常に期待していますので、大事にそだててほしいと思います。
以下、蝶十郎、蝶紫、梅乃なども活躍し、見所の多い二幕となりました。
パンフレットには、吉右衛門さんのあたたかいメッセージも添えられ、
大変ふたりを可愛がっている様子がうかがえてうれしくなりました。
来年も8月4日・5日に第4回の開催が決定したそうなので、
夏の風物詩として定着することをいのってやみません!
がんばれ、歌昇さん、種之助さん!