拓庵思考~妻との日々・映画と音楽の毎日

巴座ホーム社長の私的なつづれ織り【妻にだけ弾くギタリスト 猫6人の父になる】

巴座本社工事着手~デイブ・メイスン『忘れえぬ人』

2013-02-19 15:03:21 | 日記・エッセイ・コラム

Dsc05064昭和40年築のミハル洋装店の48年目の姿である。

この建物が巴座本社である。昨年から色々な企画案を経て紆余曲折ありだったが、当時の姿を変えずにお化粧のリフォームを施すことにあいなった。

ここに住まいすることも一時は検討してみた。
妻の学研和田町教室と合同舎になることで住まう案は無しになった。解体してからの新築計画で進んでいたが中止になりリフォーム計画という最初の計画に戻った。

このミハル洋装店の二階はミシン縫製の作業場と家、一階は洋品店と家で内部に階段が二か所あり面白い。

いかにも昭和30年代後期から40年代初期の感じだ。写真のテントの上の鉄製の窓フェンスも腐っている。撤去しなければ危険だ。シャッターも使うのにはしんどい。中のサッシもほとんどすきまがあいている。

どうせなら昭和40年にタイムスリップしようと思う。私の5歳の頃の関東の家に....

そうなると面白い。妻の塾は二階で二間続きに改造して教室にする。私のアトリエはミシン作業場だった二階のたいへん眺めがよい場所にするつもりだ。一階は店舗だった店内入口付近は巴座メイン入口であり学研の生徒たちの自転車置き場になる。一階に和室があったのでメンバーシップの喫茶室にする。もちろんお金はいらない。和室は洋間にかえるがワクワクする。巴座は全館土足にする。

Dsc05074喫茶室の名前は『元町壱番館』にでもしようかな....函館のロープウェイ乗り場近くにあった『元町壱番館』はいつなくなったのだろう...私はあそこが大好きだった。妻が長女を身籠っているときに函館スカラ座で封切り公開だった『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』を観た帰りに母と長姉と元町壱番館のテラスでアイスティーを飲んだ夏の日...函館の巴湾の港の景色は美しかった。妻も若く本当に可愛かった。妻は今でも本当に可愛い。元来可愛い仕草が似合う人間であり、私と同じように色の美学をわかっている人間でもある。

妻をモデルにした看板がある。以前に私の経営していた会社は他人とやっていたので封印していたが今回は妻と私しかいないので全て私の好きなように仕上げるのでかなり面白く、美しくなる。

他人のセンスは否定するのが面倒くさい。何故ならほとんどの人間は自分がセンスが良いと思っているし好みもあるから他人の意見を全面に聞き入れるすべをしらない。私のお施主様もほとんど私にまかせてくれている方の家は美しいしダサくない。このようなことを書くぐらいだから私はデザインと色に絶体の自信がある。

建築界には私をときめかせてくれる人間がほとんどいない。私はファッション界も長くいたが、やはりセンスの良いかたたちの宝庫だった。さて巴座本社工事着手したがはたして私は昭和40年のこの建物をセンスよくできるのか?自分でもワクワクしている。

51vxainfeml_sl500_aa300_話はかわるが大昔のイギリスのバンドであるトラフィックのメンバーで、【こぶしまわし泣き】のギタリストのデイブ・メイスンのヒットしなかったアルバム『忘れえぬ人』と巴座本社は似たテイストになると思う。まずこの『忘れえぬ人』はジャケットがダサい...が、家具やカーテンの色はいい感じだ。数あるデイブ・メイスンのアルバムの中で私は一番好きだ。曲もいい。ジョージ・ハリスンやスティービー・ワンダーも参加している。

当時、函館の玉光堂で『スピリット・ココナッツ』を買おうか迷った結果、このなんともダサくかつ凝っている『忘れえぬ人』を購入したのだがレコードに針を落とした瞬間『やった!!すばらしい!』と...すりきれるほど聴いた。私の巴座もかくありたい。なんかこう古く...だが一歩足を踏み入れたらくせになる。何度も足をはこびたくなる場所....センスのよい私たち夫婦が営むための空間であり、人生を楽しむための空間であるので期待していただいて構わない。

我が巴座の完成の日は近い。ご期待あれ。


色の美学の追及②

2013-02-06 11:36:54 | 日記・エッセイ・コラム

Dsc02329大正4年築の川越の田中屋。現在カフェになっている。

赤いじゅうたんの階段が真壁の柱と太い梁に品よく映えている。

このカフェには数回よらせていただいている。妻以外にもひとりでも、仕事仲間とも寄ったことがある。川越散策をする際はぜひとも寄ってみていただきたいカフェだ。もちろん珈琲もとても美味しい。

川越と函館は大正時代の偉大なる建築家の関根要太郎の作品群がたくさん建っている。関根氏は埼玉県の秩父出身の方でよくぞ我が函館に来ていただいたと....感謝。感謝。

網走出身の私がものごこころついて記憶は1960年代初頭の函館だった。母の実家は宮崎あおい主演映画『ハコダテ人』で有名な『大正湯』の斜向かいで坂の下には巴湾と函館ドックと津軽海峡が広がっていた。

少年時代の記憶では雪の色にきみどりや水色、ピンク色の建物やごみ箱がたくさん建っていた。私の住んでいた二階建ての無垢の鎧張りの長屋から歩いて30秒の港にはイカ釣り船のペンキの色が素敵だった。まだ幼かった私は車にも影響を受けた。初代カローラやクラウン、スカイライン....車のデザインに華があった。おばがある日カローラの赤を買った。北海道では赤い車は雪のせいで色があせてくる。私はそれがなつかしい。私の中古のREDもボンネットの赤い色があせているが私はまったく気にしない。経年変化~エイジング....美しい言葉だと思っている。

Images_1昨夜、嫁いだ次女の新しい車の赤いHONDAスパイクがやってきた。近所の車屋さんのご厚意でうそみたいな安価で入れていただいた。納車の説明を聞いている娘は子供のように喜んでいた。実はやはり赤い色があせている。娘はまったく気にしていない。子供が喜んでいる姿を観ていると本当にうれしい。私も普通の親バカなようだ。

娘の車のナンバーは『1987』で私の『1960』のマネをしてくれたそうだ。私の真っ赤なモデューロ4WDオデッセイと娘のスパイクで『RED』と『小RED』と呼んでいるが....どうしてどうしてスパイクはめちゃくちゃ広い。びっくりした。

Dsc02198次女が高校生のとき私の仕事がうまくいかずずいぶん苦労させた。余裕ができたら中古の車を買ってあげたかったがなかなか出来ず..さすがに初代のおんぼろマーチが壊れたようなので近所の車やさんに安価で探していただいた....「結婚祝いですよ」といってかなり安くしてくださった。

娘の小REDにはけっこういいカーステレオが掲載されていて昨夜、初ドライブで星野源の『知らない』を聴いたが素晴らしい音だった。星野源といえば一昨夜、宮藤官九郎の『少年メリケンサック』を堪能した。妻と爆笑・爆笑だったが星野源がSake Rockらとさらっと出ていたが今ほどのオーラがなくて面白い。主演の宮崎あおいもよいのだが佐藤浩一が面白すぎて多の出演者のキム兄いなどがかすんでいる。

さて大正4年築の田中屋~現在のカフェ・レパードは外観も美しい。数ある川越の建築群でも抜群だ。何度観ても美しい...

我が社屋の巴座も予算があったらこんな風にしたかった....駅が近く建築の消防規制もたくさん妥協しなければならない事柄が出てきている。たとえばガラスも網入りとか木製の玄関ドアはNGだとか本当に厳しい建築規制がある...

写真は初代カローラKe01だがヨーロッパの影響を受けていることがわかる。大正4年のこの建築物もヨーロッパ建築そのものだ。

現在の建築基準法はあらゆる建築のデザインを邪魔している。現代の法律は確かに理解できるし、よく考えられているとは思う。私も建築基準法にのっとって美しい建築をしている自負がある。日本の建築界は色を重要視していない。

私には色の美学の技がある。この『武器』は誰にも負けない。


色の美学の追及~巴座本社社屋建築開始①

2013-02-01 00:31:57 | 日記・エッセイ・コラム

213我が社、巴座映像建築会社は社名変更を考えている。巴座商会が第一候補で、巴座学舎というのも考えている。妻の幼児・小学生の学習塾が中学も開始するので巴座一階フロアは妻の学習塾部門で広いスペースの教室だ。ただ私と妻のデザインなので日本の学校や教室とはかけはなれている。この学び舎で学ぶ子供たちはラッキーだと確信する。

生徒も二階のホールやミニサロンや洗面室やキッチンを自由に使える。私のアトリエ兼オフィスも二階にある。一階ホールから二階ホールは階段があり吹き抜けなので元気な声が響くのだろう。

写真の大きな玄関ドアは函館の十字街の近くの古い建物の入り口だが、この紫を通り越したあずき色が函館らしい。巴座本社の玄関入口の色もほぼ決まっているがここまでレトロにはしない。

私は30代の頃から古い建物や空間の再現にトライしていた。同時に色の追及も当然ながらしてきた。私は『色の美学』を追求する。

私はものごころがついたら港がそばにあり、船はペンキで彩られ海に浮いていた。
レンガ造りの建物やロシア建築やイギリス建築が自分の家の廻りにあふれかえっていた。階段の手すりのカーブのデザインや艶のある木製家具や建具の色もしっかりと脳にきざまれている。

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函館の港のそばにたたずむ数々の建築群。
時空は戻れない。新たな色や自分が落ち着く空間を建築することにした。家具もまちがっても
IKEAやニトリのものは採用しない。私は一般人や凡人ではない。自分の看板は伊達ではない。

私のバラの名刺や懸垂幕が評判がよい。特に女性から好評を得ているがすごくうれしい。車も真っ赤にしたが、これまた評判がよい。    巴座 Home and Pictureの新築現場には赤ピンクのバラがアップの懸垂幕がたなびいている。浮かび上がる『巴座』のマークは紫だ。

いよいよ我が巴座映像建築会社の本社社屋の建築に入るが、多くの人々から賞賛の拍手をいただく自信がある。

3月末日オープンを目指す巴座の新社屋は妻と私の仕事場でありお茶室でもある。私が選ぶ素晴らしい音楽がホールの中に響きわたり優しい灯りと笑い声が館内からもれるだろう....

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函館は雪の中だろうか....母は元気にしているだろうか....

もうじき春になる。私は53回目の誕生日を迎える。

ちょっと自分の誕生日が楽しみになってきた....