拓庵思考~妻との日々・映画と音楽の毎日

巴座ホーム社長の私的なつづれ織り【妻にだけ弾くギタリスト 猫6人の父になる】

男と女

2015-07-24 15:42:23 | 日記・エッセイ・コラム

花嫁の父としてバージンロードを二回歩いた。

そして娘は離婚することになり.....私は、元花嫁の父になった。

拓庵思考という このブログのタイトルのように、娘の離婚に関して思考していた。娘には二歳児と未満児の年子がいる。そんな大変な時期の離婚問題なので慎重に考えざるえないのではあるが...私には理解できないことだらけなのである。

なにゆえ 人前で愛を誓い 友人や親族まで呼んで結婚式まであげたふたりが 別れる選択を選ばなければならないのであろう.....

数年前に娘のために建築した家には娘は住まない。さすがに幼い年子ふたりを育てるのに当面は、私たち夫婦の手助けが必要と判断したからだろう。もちろん娘なので協力は惜しまない。

娘は築30年の市営住宅に引っ越す決意をした。たいへん潔くて良い。娘たちの家は小さいが美しい家だった....私の函館の想いを込めた作品だった。函館の元町の坂道に建っているイメージの薄いピンク色の洋館だった....その家に住めなくなるのは とても残念だと娘は本音を漏らしていたが この何日かは それも口にしなくなった....

私たち夫婦は、私たちのやっと二人になった愛の巣に離婚した娘を迎え入れることはしない。別に厳しいとは思っていない。一度 戸籍を抜いて巣立っていったものに帰る場所はないはずだ。自分で切り開いていくのが当然と思っている。

一緒に住んだところで娘の気持ちが幸せになるわけではない。それは夫婦にも言えることで 日本人の多くが仮面夫婦のようなものだ。色々な夫婦をみてきたが 『このふたりは心から愛し合っているな』と実感した夫婦はほとんどいない。

私は結婚前に妻と遠距離恋愛を経験した。私が函館にいて、妻は川越にいた。私は離れていても会えなくても妻のことを想わない日はなかった。当然のことながら結婚した今も変わりはない。大阪や名古屋の出張だと絶対 家に帰って妻と一緒に寝る。単身赴任なんて考えられない。夫婦が一緒にいれないのなら それは夫婦ではない.....と、私は声高に言っても 我が国 日本の夫婦事情は変わらないであろう....

子供が生まれ 親になっても ずっと恋人同士の関係でいる私たち夫婦の間には三人の子供がいる。離婚する娘は結婚してからは恋人関係を構築できなかったという.....夫婦は恋愛関係の発展途上であるということをわかっていない夫婦が多い。恋愛関係に終わりはない。私は、まだまだ今よりずっと妻を愛せる自信がある。何故、結婚してしまうと恋愛感情がさめていくのだろう....ということは結婚前も本当は愛していなかったのではないかと疑ってしまう。

 

私は父であり、三人の孫の祖父でもある。 それは後からついてきたことがらで...私と妻は永遠に恋人同士である。

私は妻のために生きている。とても幸せだ。


にやけてしまう

2015-07-10 12:46:28 | 日記・エッセイ・コラム

サルが出る山奥に自己満足の作品を完成させてきた。

中古のコンテナにROCKさせる企画で、アート作品を取り付けている間 ずっと にやけていた。もう.....うれしいのである。こういうコトを考える自分が好きだ。そして私は躊躇なく実行できる。そんな自分も好きだ....だから最高に自分の作品に満足する瞬間は にやけてしまう。

昨年、東吾妻に完成させた『Bird Head』という太陽光住宅の裏に農機具小屋や蔵、物置が建っていたが、私が懇願して それらを全て解体して更地にさせていただいた.....なぜなら、見栄えが悪かったからである。そう....美しくなかったのである。 その代替としてコンテナなどを用意してROCKテイストのアートを施すことは建築前から約束していた。

約束をした相手は施主のH君の父君である。私と同い年でいまだにバンド活動をされており実際にギブソンやフェンダー、グレッチのギターも何本も所有している素敵な方だ。聞けばビートルズとストーンズのファンであった。私が青春時代に鼻もかけなかったバンドたちであり、偉大なるバンドである。 『構成にフェンダー、ギブソン、マーシャルのロゴを使います。アメリカの山奥の音楽スタジオのようにしましょう』と私が提案すると、H君の父君は目を輝かせた....そう....そうなのである....目が輝くのである。 人間は感動したり ワクワクすると目が輝くのである。

昨年の12月に『Bird Head』をお引渡してから雪に覆われ....そして春になり、簡単なエクステリア工事の仕上げを終わらせて やっとリザーブしておいたコンテナを搬入してもらった。巴座の解体業者、基礎工事の皆には感謝したい。 コンテナのアートの企画は数分で終わった。頭にすぐ浮かんだからである。図面もそうだが...一発で浮かんで書き上げたものは大概にして傑作になる傾向がある。 今回はビートルズやストーンズのアルバムの高出力がキーワードだった。今回のアート完成のために妻と銀座の山野楽器に出向いて紙ジャケットの『REVOLVER』を購入した、その他 巴座のCDラックにないビートルズ、ストーンズのアルバムも数枚購入した。 企画最中は毎日 ビートルズとストーンズを聴いた......そして私は、やっぱり彼らのファンでないことを再確認できた.....素晴らしい楽曲だと思うがファンにはなれない....引き渡しの日 私のダナーライトに雪がついていて銀世界だった『Bird Head』 その裏庭にたたずむ中古のコンテナに刻んだメッセージをH君の父君にたいへん感動していただいた....一緒に制作してくれた多胡くんにも心から感謝の気持ちを伝えたい。

 

最後に昨今の巴座のにやけてしまう作品群の中からほんの少しだけお見せすることにする。

『ずっと君が好き』20年間全量買い取り太陽光住宅。ブラジルカラーと言葉をスパイスにした【白】をテーマにしたモダンでPOPな家です。ツーバイフォー・ベーバーバリア断熱工法。34坪。(高崎市下之城町)

 

 

『愛し君へ』20年全量買い取り太陽光住宅。ツーバイフォー・ベーバーバリア断熱工法。この家で結婚生活を始める二人に永遠に祝福の花が...家のアプローチから館内すべてに永遠に舞っています。28.5坪。高崎市上滝町。

 

 

『黒の要塞』シンプルでスクエアな黒のモダン住宅。外観のシャープなフォルムに対して、銀、朱赤、紫、黒(薔薇)、グレーでだしを取りスープを作りました。館内はPOPで女の子比率95%の世界観です。ツーバイフォー・ベーバーバリア工法。35坪。藤岡市藤岡。

 

にやける作品群の施主の共通点は、私に全てを任せる度量がそなわっているという点だ。現在も全てお任せ企画の伊勢崎市赤堀の『小さな世界』を制作しているがすでに完成前にして傑作になっている。 が、さすがの巴座も施主の意見をおおいに反映させる場合もある。  現在 太田市南矢島で建築しているS邸は施主の要望で「落ち着いた感じがいいです」とのことなので巴座作品にしてはめずらしく私はアドバイス程度で強く意見をいう事を控えている.....だが、最後に最高のセンスの香辛料を少しだけ加えてあげようと思う。きっと名作になるはずだ.....人間のセンスと好みは千差万別なので....逆にいうと私に任せてくれる施主のために私は手抜きが出来ない.....

数日前から前橋市公田町のK邸の図面にとりかかっているが....すでに4回やりなおしている。書いててにやけないのである....海の景色でも観て.....気分転換して書いてみようか.....

きっと にやけてしまう作品が生まれるはずだ.....