拓庵思考~妻との日々・映画と音楽の毎日

巴座ホーム社長の私的なつづれ織り【妻にだけ弾くギタリスト 猫6人の父になる】

南十字星

2013-12-24 14:35:30 | 日記・エッセイ・コラム

20131123_001ザ・バンドのCDは私のアトリエの棚に数枚あり.....
『南十字星』と『MUSIC FROM BIG PINK』を聴きたい季節になった。カナダ人4人とアメリカ人1人の男臭い上質な骨太なバンドだ。

1975年の冬に函館の和光デパートの地下のレコード店で買った『南十字星』は感動しながら何回も聴いたものだ。どの曲も好きだが....高校生の私はロマンチストでもあったので、アラジンの筒型ストーブの青い炎が綺麗に見えるようにパイオニア製のステレオの灯りだけで『南十字星』の分厚い音を堪能した....函館の冬は寒く..しんしんと冷えていく窓から月の灯りを家の向かいの湯の川カトリック幼稚園の赤のガルバニウムの屋根を
覆い尽くす雪の夜空越しに眺めると『南十字星』の裏ジャケットのような光景に見えた...

写真は東京モーターショーの会場近くで撮影した初冬の夕暮れの風景であるが...シャッターを押すときに『南十字星』のジャケットが頭をよぎった..と、同時に露天商の焼く香ばしいソース焼きそばの匂いも冬の空気にからまってきた。
高校時代によく食べた函館の最上級地元食の偉大なる『まるきん』の焼きそばのことも瞬時に想いだした。
ほんの数秒の時間で和光デパートや焼きそばのまるきんやザ・バンドのことが頭を巡った....

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かんじんの東京モーターショーだが...会場が暑くて..そそくさに退散した。ただ私も妻も夜の東京湾周辺や銀座や日本橋周辺が好きなのでクリスマスの夜化粧のドライブを楽しんで帰路についた。今の時期の首都高速レインボーブリッジから観る東京は美しい...その美しさはため息や感嘆の声があがるほどだ...

嫁いだ長女と次女は優しい伴侶に恵まれ幸せに暮らしている。親としてはとても嬉しいことである。この二人は幼少の頃からドライブが好きだった....最近、黄色いプログレで静寂な都会の夜のドライブに連れ出してみた。北関東自動車道から東北道を経由して首都高6号から湾岸線を廻りお台場で降りる....もう『やばい!』の連発で....夜のスカイツリーやイルミネーションに絶叫している。そしてお台場からレインボーブリッジに乗るとテンションはピークに達する....銀座で降りカルチェやブルガリのドレスアップをみせてから表参道に赤坂経由で走る....残念ながらクリスマス前で夜の10時を廻っていたため表参道のライトアップは観れなかったが娘ふたりは大騒ぎだった....

その数日後にふたたび妻と東京の夜のライトアップを堪能した。BGMは年頭の大阪旅行の帰りに買った『松田聖子コレクションVol .2』だった。ザ・バンドのロビー・ロバートソンと違い松原正樹を筆頭に松田聖子のサウンドにかかせない超テクニックなギタリストたちが奏でる松田聖子音楽というカテゴリーは秀逸で今もって聞いても素晴らしい。

残念ながら妻とのドライブにザ・バンドはかけない。ザ・バンドの音楽は私の胸の中の大切な音楽である。冬の函館で月の明るい夜に輝く雪道を『南十字星』をかけてドライブがしたい....その時は妻にもつきあってもらうつもりだ。

今年は妻と随分と旅をした。日帰りの旅が多かったがとても素敵な旅だった...そしてめまぐるしい一年でもあった....長女の出産、次女の結婚、長男の進学と自立.....そしてなにより巴座を完成することができた。

来年も私は一年を駆け抜ける....もちろん妻とともに.....