『ごめんください......』
『ごめんください......』 蚊の鳴くような声が階下から聞こえる。
『はーい』と階段の踊り場まで出て1階ホールを見るとオシャレな青年が立っていた。
『ここはカフェですか?』
『ああ.....』と、私は彼を見ながらほほ笑んで『ここは住宅会社なんだよ』と答えると青年は『ここで珈琲は呑めないのですか?』
と、笑顔と疑心暗鬼が混ざった複雑な表情で1階ホールのカウンターを指さしている。
『カフェではないけど珈琲呑む?』と私が笑って答えると彼も笑った。
黒コーデのアウトドアブランドをタイトに着込み、髪型もバンド系でかっこいい彼に『おもしろい家づくりの会社なんだよ。そのブランド名がCAFE HOUSEって言うんだ』とさらに説明してみた。
『カフェハウスってドアに書いていて...このカウンターで珈琲 呑めると思って..』
外を見ると彼はHONDA N-VANのカーキ色で来ている。
彼は何回も造作アートカウンターや巴座玄関ホールをワクワクした顔で眺めて納得した様子で帰っていった。
このブログ【拓庵思考~妻との日々・映画と音楽の日々】は2012年から書いているが、私の会社のホームページ内に移設してから書く回数が激減した。
今回も2021年9月24日以来の投稿になる。ホームページ内から気楽に書けるアプリができたgooブログに戻ってきたので、私も新鮮な気持ちで書き綴っていく所存である。
私ももうじき63歳になる。昨年は妻が心臓の病気になり巴座本館内の妻の営む研和田町教室が惜しまれながら終焉の時を迎えた。妻とふたりのための巴座本館だったので閉館も考えた。紆余曲折あり大幅なリニューアル工事を行い、昭和30年~40年代の函館色が強い建物空間になり新装開店した。
昨年、函館朝市内で十字屋珈琲の菅原氏と偶然にも出会いがあり、ともに【peeps hakodate】に紹介されたことでお話しさせてもらい、十字屋珈琲のカップも買わせていただいた。新装巴座本館内に架空の喫茶店を作った。名前は【喫茶チャチャ登り】。悪乗りして【函館十字屋珈琲】のカッティングシートのアクリル窓まで作った。
そしてpeepsのギャラリーも作った。peeps hakodateの吉田編集長にはINEで写真を送らせていただいた。
peeps hakodateは巴座館内に三か所に分けて置いてあり、さらに自宅横のショールーム兼BARにも置いてある。最新から6冊は私の仕事部屋のナイトラウンジカウンターに置いてある。
妻がいない巴座本館であるが私はここに通うのが楽しみになった。見どころはたくさん作ったので順次紹介していく。
住宅会社でもあるのでキッチンやお風呂、ドアや床、外壁も多数展示しているが普通じゃつまらないので面白く演出してみた。
函館色が強くレトロで、海を感じる仕掛けも施した。
私の部屋はレコードや怪獣のフィギアやギターに囲まれている。
私の部屋はお客様には普段案内はしていないのだが、ナイトラウンジと名付けられた高崎アリーナの夜のライトアップが素敵で日没が待ち遠しい。
ギターやレコード、CDは自宅にもたくさんある。
私は中学、高校から時間が止まっている。だから私の愛した1970年代の函館が恋しい。
次女が弊社の広報を担当していて巴座ホームのホームページを函館色が強いものに作り替えてくれた。
綴られている文章も私の思い出や普段語っていることをよく反映させてくれていてる。
これには心から感謝したい。
この..冬は寒い廊下を娘たちが息を吹きかけ暖かくしてくれた.....
断熱工事で暖かいのではなく、心が温かく感じるのだ....
再開した拓庵思考。これからもよろしくお願いいたします。
【喫茶チャチャ登り】 完