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嗜好な事や色々の思った事を再び書き連ねます。

ツールドフランス2006 19st個人タイムトライアル

2006年07月23日 15時40分49秒 | 音速の名無しさん
 この個人TT生観戦を我慢してまで行った、信州蹴球観戦の旅は、
抜け殻の様な虚しい旅だった…
 まぁ、書けるネタは幾つか有るのだが、
今回は、こんな事ならツール生観戦した方が良かった。と言う印象なので、
その思いを此処に記して置く。

 録画で見たこの個人タイムトライアルは、
オスカルペレイロ好きの筆者にしてみれば、
総合優勝に一縷の望みを繋ぐ者とすれば、残念な結果では有ったが、
実にすがすがしい気持ちの良いタイムトライアルだった。

 この日の結果で、ほぼすべての結果が確定した事になる。
明日のパリゴールの第20stは、実質エピロ^グの様な物だから、
しかも今年は各賞ジャージが、完走さえすれば、結果に関わらず決定、
と言う、実質終了なので、明日はステージ優勝のみを争う、
シャンゼリゼ周回コースレースだけに成りそう。

 そして結果だが、見事ランディスがタイムをひっくり返し、
マイヨジョーヌを奪還した。
 しかし、2位候補筆頭だったサストレが伸び悩み、
代わりにもうマイヨジョーヌは絶望と言われたクレーデンが素晴らしい走りを見せ、
サストレとの差をひっくり返す。

 そして我らがペレイロだが、
序盤差を縮小を最小限に食い止める、マイヨジョーヌマジックを見せる魂の走り、
この頑張りが有り、王者ランディスには抜けれたが、
タイムを猛追するクレーデンからは逃れ、見事総合2位を確定した。

 これは、昨年総合10位からすれば凄い事だ。
 一般のサイクルファンは、エース級の出場辞退でレベルも低く、
ランディスから30分もプレゼントされて、それを守っただけなので駄目だ。
と言う人が多いと思う。

 確かにそう言う部分は有るのかも知れないが、
でも考えてくれ、去年伝説の大統領、ランスアームストロング等の
強豪が居る中で、2004年総合2位に成った、あのクレーデンを上回る2位なのだ。
それに16stでは、サストレにこそ差を付けられたが、
クレーデン、カデル・エバンス等実力者に対し、
ともにヒルクライムし猛追し、ゴール前スプリントでは、
例え2秒とは言え、この二人に差を付けてゴールしたのだ。

 そして今回のマイヨジョーヌマジックな走り、
筆者はこの総合2位はフロックでは無い、と胸を張って誇りにして良いと思う。

 そして、昨年チームメイトだった、友人ランディスとの、今年の交流、
ランディスがピンチに陥れば、敵ながら気遣いし心配する。
 そして昨日のゴール後の、ランディスとの祝福の抱擁。
 とても彼は人間的にも素晴らしいんだな。と改めて思った瞬間でした。

 正直、昨年ファンに成ったのは、どこか色物選手を見る様な感じで
好きに成った様な気もします。

 山岳で、引っ張って引っ張って、一人頑張った上で、
ゴール前ただ連れてって貰っただけのヒンカピーに、油揚げを掻っ攫われて、
怒りながら力尽きゴールするペレイロに面白さを感じ。
 直ぐ次のステージで、連日のアタックと言う常識では考えられないアグレッシブさで、
先頭エスケープ集団にパンクをしながら追いつき、そして逃げ集団の中では、
コーナーを攻め過ぎて、ダウンヒルで崖から「ガタガタガタッ!」と落ちてしまう、
熱い走り!その後何事も無かった様にシレっと、先頭集団に合流して、
疲労の凄い連日のアタックの中、見事ステージ優勝してしまう彼に、
熱い物を感じたが、それも”熱さ”と言う色物を見る目が全く無かったとは言えなかったです。
 しかし今年のマイヨジョーヌを取ってからの、彼の走り、
そしてランディスとの交流を見て、筆者は、改めて、オスカル・ペレイロ。
と言うサイクルニストに、惚れ直しました。

 そんな素晴らしいペレイロが、一番マイヨジョーヌを長く保持した
今年のツールドフランス2006.
筆者に取っては最高の至福のツールと成った。

 また、マイヨジョーヌを確定したランディスも、戦前から優勝候補に推していただけに、
彼の優勝も嬉しいです。
アメリカ人とは思えないナイスガイですね。

でも、これでツールは、アメリカ人が八連覇しちゃうんですね。
欧州人には複雑でしょうね。