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『フラメンコとスペイン・手作り衣装のお話。』

アトリエ*セスタ・デ・コスチューラ*

*ふたつ の バタ・デ・コーラ parte2*  {Dos tipos de Bata de Cola}

2017-09-24 12:14:16 | フラメンコ衣装制作&リメイク・スペイン旅・Flamenco

¡Hola!

秋分の日が過ぎて、爽やかな秋の風を感じる季節になりましたね〜!

 

今回は 前回に引き続き『バタ・デ・コーラ』のお話で〜す。 

 突然ですが・・

衣装を選ぶ時って、ワンピースにするか、ブラウスとファルダでセットアップにするか、迷いませんか??

一般的には・・

・ワンピースは上品でドレッシー。着るだけで雰囲気が決まる!

・セットアップはラフでカジュアル。コーディネートの妙を楽しめる!

そんな感じでしょ〜か? 

 

今回の『バタ・デ・コーラ』のお話は後者のセットアップ!

ちなみに「バタ(ガウン)」ではなく「ファルダ(スカート)」なので 正確には『ファルダ・デ・コーラ』です。

 
 
 *ふたつ の バタ・デ・コーラ parte2*  {Dos tipos de Bata de Cola}

        Caracoles カラコレス

 

 カラコレスという曲のお話は以前も少し取り上げましたが・・

明るく華やかでリズミカルな曲調。

歌い出しの歌詞も ¡ Cómo reluche ! 「なんて!光り輝いているんだ」

この光り輝く物はと言うと・・スペインの首都マドリッドの当時の街並み。

歌の主人公は キラキラ輝くマドリッドの街の中で冬の寒さに耐えて焼き栗を売っている  Mocita (お嬢さん)

これは私の勝手なイメージですが・・

焼き栗売りのお嬢さんは、アンダルシアの田舎町から都会マドリッドに出稼ぎ来た女の子??  

そんな曲調・歌詞のニュアンスを踏まえつつ、4人のメンバー達とあれやこれやと意見を交わして出来上がった衣装です。

 

前回紹介したエレガンテなバタとは違い

色鮮やかなシャンタン生地に花柄や大小の水玉のボランテを重ね合わせ

ボンボンやサテンフリル等を使いポップでキュートなイメージに仕上げました。

ブラウスにも水玉を配して 所謂『ミックスマッチ』『ストリートファッション』的な感じかな?!

全く印象の違う *ふたつ の バタ・デ・コーラ* イメージに合わせて製作するのはホントに楽しいです。

 

あっ!これは制作側からのアドバイスですが・・

ファルダ(特にコーラ)を選ぶ時、ひとつ気をつけなくちゃいけないのは

ウエストサイズを少しキツめなものにしないとブラソ(腕)を上げた時にファルダが落ちて踊りにくくなります。

そして、ハイウエストのデザインでは ファルダの上部が胸下に位置します。

ウエストとは逆に そこを締め付けてしまうと横隔膜が圧迫されて息苦しくなってしまいます。

私はハイウエストのファルダを作る時、ウエスト調節可能ゴムを中に仕込んでいますが・・

ヒップでしっかりとホールドするデザインのものを選んだ方が良いです!

 

ヒップ部分がタイトなハイウエストのファルダは、お腹部分が少しポッコリ見えることがありますが・・私は愛嬌があって好きです

でも!!どうしても気になる方はワンピースタイプをお薦めしま〜す。

 

 

 Fotografia 大森有起  

今回、写真掲載にご承諾くださった皆様ありがとうございました。

 

ではでは、また次回

Hasta luego

 

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*ふたつ の バタ・デ・コーラ parte1*  {Dos tipos de Bata de Cola}

2017-09-01 05:05:53 | フラメンコ衣装制作&リメイク・スペイン旅・Flamenco

HOLA!

お久しぶりです。

なんと!!今年に入ってから初めての投稿。

卒業式も入学式も二学期も迎えて・・初秋になってしまいました。

衣装製作をサボっていた訳ではないのですが

昨年暮れから手がけていた、群舞用の『バタ・デ・コーラ』作りでバタバタの日々を送っておりました。

そして・・その舞台の写真が上がってきたので、ご紹介しまーす。

 Fotografia 大森有起  

 

『Bata de Cola(バタ・デ・コーラ)』とは直訳すると・・『尻尾(Cola)があるガウン(Bata)』

ウエディングドレスの『トレーン』または 日本で言う『十二単』みたいなモノでしょうか?!

どちらも、裾引きが長いほど高貴で気品高いとされていますが・・

フラメンコの場合は、この気品ある 後ろ裾(尻尾)を 華麗に、かつ豪快に捌き舞台を彩る!!そんな感じです。

 

余談ですが・・『Bata de cola』を用いてフラメンコを踊るようになったのは

昔〜昔、ヒターナ(ジプシー女性)達が宮殿で踊りを披露する際に

高貴な貴族達が着ていた裾の長〜いドレスを真似てもじったと言う説を聞いたことがあります。

本当だったとしたら、すごい芸達者!! 大ウケだったんでしょうね〜

 

と、話が外れましたが・・

私自身『バタ・デ・コーラ』で踊ってみたい。。

そんな願いが叶い 今回チャレンジしてみたものの

華麗に豪快に華々しく尻尾を捌くには、まだまだ努力が必要だ〜。。と感じている今日この頃です。

そして、衣装製作もまた然り日々研究!

どちらも終わりはないですね〜

 

* ふたつ の バタ・デ・コーラ parte1 *

           SIGUIRIYA シギリージャ

私の中で「シギリージャ」は、荘厳でドラマティックなイメージ。

秘めた想い、感情が揺さぶられ、なんだか叫びたくなるような・・そんな感覚です。

 

そ〜んなシギリージャの衣装「こんな感じはどう?」と

お教室の先生から投げかけられた画像は [Eva Yerbabuena]  なんとも・・素敵すぎるぅ〜!!

衣装としては、飾り気ないスッキリしたボディに幅広のボランテ(フリル)

そして、回転した時に 羽が舞う様に美しいであろうフレコ(フリンジ)が配されていました。

踊りも衣装も、きっと世の中にあること全て??

無駄を削ぎ落とし研ぎ澄ましていくほど、創造・創作するのは難しい。

 

いつも制作しているレッスン用のバタとは生地もデザインもだいぶ違う・・

バタに重要な重さのバランスや内側のカンカンのボリュームも1から計算。

試行錯誤を重ねて仕上げました。

  

表地は張り艶があり、照明によって玉虫色の妖艶な光りを放つ「シャンブレータフタ」

ちょっと高価だけど・・嘆き悲しみを歌う「シギリージャ」にはピッタリの生地。

ボランテ部分には、レースやオーガンジー重ねて仄かな色気を足しました。

 

悲しみの果てから立ち上がり、力強く運命を生き抜く女性・・そんな雰囲気が伝えられてたら嬉しいな。

 

 ではでは!最後まで見て下さってありがとう

次回は『ふたつ の バタ・デ・コーラ parte2』Caracoles カラコレス を近々にアップしま〜す。

 

今回の写真掲載にご承諾くださった皆様ありがとうございました。

 Hasta luego

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今年もありがとうございました。 [Muchísimas gracias]

2016-12-29 21:08:23 | フラメンコ衣装制作&リメイク・スペイン旅・Flamenco

 ¡HOLA!

今年も残すところ2日。。

皆さんはどんな年でしたか?

私はといえば、衣装作りを始めて3年目の年・・

新作衣装・リフォーム・レッスン用のファルダ・デ・コーラ等、

今年は 25着ほどの衣装制作に携わることができ、多くのことを学ぶことができた充実感ある一年でした。

 

そして・・今年は何故か?「TIENTOS(ティエントス)」の衣装依頼が多くて6着ものオーダーがありました。

皆さん それぞれに個性があり着てみたいデザインや色が違います。

それを曲の雰囲気に合わせてどのように表現するか?

それぞれに悩みましたが、皆さんと「あーだーこーだ」とお話ししながら考える時間はとっても有意義でした。

 

今年最後の衣装ブログは、そんな6着の内の1着「島田さん」の衣装のお話。

Tientosの曲調については、これまでも何度かお伝えしてきましたが

私が なんとなく思う この曲の色調は魅惑的で神秘的な紫やワインレッドでした。

なので・・元気で快活なイメージがある黄色×黒の配色でいきたい。と言われた時は少し意外な気がしました。

でもよく考えると Tientos の最後によく歌われる Tango de Triana は粋でリズミカル

そして何よりも!!

小柄で可憐な印象なのに、底知れない力を秘めたキレの良い踊りを舞う彼女のイメージにピッタリだな〜

と・・・いざ製作へ

衣装の身頃は 黒のドットレース生地に黄色の生地を抱き合わせ凹凸を出して照明があったた時に陰影が出る様にして、ボランテとの配色バランスを取るために胸下にポイントで黄色ラインを入れました。

ボランテは優雅さと軽やかさを出せるようにオパール加工のドット生地を配しました。

本番は彼女の先生のアイデアでシージョを個性的に巻いてフラメンカ気分アップ!

(余談ですが・・シージョは島田さんご本人が、たまたま持っていた物なんですが

ボランテの黄色とピッタリでなんとも運命的な出会い?を感じてしまいました。想定内だったかな?)

 

制作中はミツバチみたいだな〜と・・「飛べ飛べハッチ みつばちハッチ(古い)」な〜んて口遊み楽しんでいました。

来年は酉年。ミツバチより ”カナリア” の方が気分ですね!

 

今回の写真掲載にご承諾くださった「島田さん」ありがとうございました。

来年も空高く羽ばたいて多くの人々を魅了させて下さい

 

最後になりましたが、衣装をご依頼下さった皆様、ブログを読んで下さった皆様、

今年も一年本当にありがとうございました。

来年も翼をいっぱい広げてコツコツと頑張っていきたいと思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。 

 *Les deseo a todos un Feliz año nuevo *

 

¡Hasta año que viene!

 

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*コルドベス・ハットとフラメンコ衣装パート2* [ Sombrero cordobés Parte2 ] 

2016-10-18 20:40:35 | フラメンコ衣装制作&リメイク・スペイン旅・Flamenco

¡ HOLA !

昨日に引き続き「コルドベスと衣装のお話」パート2です。

パート1はこちらから見てね!

 

今回は、『Tanguillo(タンギージョ)』です。

タンギージョはアンダルシアの南西部カディスという港街で生まれた歌で、一般的には『Tanguillo de cádiz(タンギージョ・デ・カディス)』と言います。

TANGO(タンゴ)にスペイン語の縮小辞 LLOを付けて『Tanguillo』謂わば「小さい可愛いタンゴ」みたいな感じでしょうか?

 「カディスのカルナバル(謝肉祭)」 で古くから歌い踊られているひとつだそうです。

 

タンギージョの曲説明する時によく「港街カディスらしい陽気で粋な歌」なんて書かれていますが

私が以前に立ち寄ったカディスの街は粋で陽気な港街というか??

海岸沿いのテトラポットの上で猫ちゃん達が日向ぼっこしていて、旧市街の細い路地に入ると窓からインコの鳴き声が聞こえてくる

なんかホンワカした「江ノ島」みたいな・・・・感じでした。

 

タンギージョは私が大好きな曲の一つで、フラメンコに出逢って最初の頃に習いました。

その頃はどんな曲とも知らず、パソを覚えるのに必死で・・残念ながらこの曲を楽しむには至りませんでした。

その後、しばらく立ってから  EvaYerbabuena (エヴァ) が ''Lluvia'' 中で

リズミカルでちょっとコミカルに舞ったタンギージョを見て『また踊ってみたい』思いがフツフツと湧いてきました

もちろん!!Evaとその舞踊団のようにはいかないけれど・・

仲間を集って踊ったタンギージョ。

衣装はパンタロネスで軽快に鯔背な感じにしたいな〜なんて!ちょっと無謀でしたが(笑)

自分達なりにこの曲と向き合い、皆んなで意見を出し合って振りを考え、

個性のぶつかり合いでたまに険悪になったり、先生に叱咤され落ち込んだり

始めてのギター合わせでは、思ってた以上の速いテンポと慣れない2拍3連のリズムに撃沈。

と、まあ今思えば・・沢山の思いが詰まった大切なタンギージョになりました

 

衣装製作もフラメンコも一筋縄ではいきませんね〜。。

でも・・だからハマってしまう(笑)

 

そして!もう一点は、ガラッと変わって・・アンダルシアの青い空とカディスの海を思い出させるような

ターコイズブルーとサンドベージュのボランテが華やかなワンピースに

背中がパックリ開いたスタイリッシュなチャレコ(ベスト)の組み合わせです。

チャレコは衣装製作直前に観劇した『スペイン国立バレエの公演』からヒントを頂いて製作しました

 

余談ですが・・フラメンコという舞踊は、もちろん!基本はあるけれど

良し悪しは、好み次第みたいな所があるなぁと私は思っていて

きっと他の舞踊も同じなんだろう?と思いますが、フラメンコの群舞は特に難しいではないだろうか?

そんな難しい群舞を四人で気持ちを一つにして、大人の茶目っ気たっぷりに明るく軽快に舞っていた皆さん

衣装製作に携われて本当に楽しかったです。

ありがとうございました。

 

 
さてさて、私は大好きなスペインワインと抜けられない(笑)フラメンコに触れるために
明日10/19〜二週間、渡西してまいります
 
セビージャを訪れる度に、気になるシガー色のパナマ素材のコルドベス・・
しばらくは使うこともないであろうに、もしかしたら買ってしまうかも。
散財しないように気を付けて行ってきま〜す。

 

ではまた ¡Hasta luego¡ 

 

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*コルドベス・ハットとフラメンコ衣装パート1* [ Sombrero cordobés Parte1 ] 

2016-10-17 18:14:21 | フラメンコ衣装制作&リメイク・スペイン旅・Flamenco

¡ HOLA !

またまたお久し振りです。

10月に入って、だいぶ秋も深まってきましたね!

なんだか今年は衣替えのタイミングが分からず・・未だ、夏物と冬物が混在しています。。

そ〜そして!私の場合、この時期いつも困るのが帽子。

パナマ帽にするか?フェルト帽にするか?本当に迷います。

 

そんな訳で?今日は「コルドベス」のお話で〜す。

フラメンコでよく使われる Sombrero(帽子)

通称「Cordobés(コルドベス)」本来の意味は「コルドバの・・」です。

コルドバはスペイン・アンダルシアの北東の方にあり、世界遺産「メスキータ」を中心に

名産の銀細工や革細工などなど、こじんまりと可愛いらしいお店が並ぶ街です。

上の写真は、以前コルドバに行った時に見かけた観光馬車のおじ様達!

な〜んか近所を散歩するような日常着にコルドベス・ハットをかぶっていて

「かわいい〜?!」(笑)思わずシャッターを押していました。

 

と、前置きはこのぐらいで・・

この帽子を使ってよく踊られる『Garrotín(ガロティン)とTanguillo(タンギージョ)』

いつも思い浮かぶ言葉は「粋・鯔背・伊達男」・・どこかクールで遊び心ある!みたいな感じです。

そんな思いで製作した衣装を何点かご紹介しまーす!

 

今回 Parte1 は

北スペイン・アストリア地方の舞曲がアンダルシアでフラメンコになった!と言われている「ガロティン(Garrotín)」

「ガロティン」とは、麦を脱穀するのに使った棒のことだそうで、私的には仕事歌や収穫祭の歌のイメージが強いのですが・・

Pregúntale a mi sombrero~ 「私の帽子に聞いて!」なんて歌詞で始まる 陽気でリズミカルな楽しく明るい曲です。

 モスグリーンのコルドベスに青リンゴ色のサパトス。とってもお洒落な芦野さん。

『こんな衣装が着たいんです』と衣装写真を張り合わせたマップを持って来て下さり

ボランテ(フリル)部分もティアード型にしたい!!とのこだわり。

期待に応えられるように・・色々考えるのが楽しくて制作中もワクワクしました。

本番の踊りにも、彼女の強い意志が現れていて小意気な姿に惚れ惚れしました

 

いつもチャキチャキっとしていて凛々しい美香さん。

チャコールグレイのスーツストライプの身頃に11段もあるフリフリボランテを付けて

所謂、甘辛MIXコーデのように仕立てたワンピース。

まさに伊達な感じで、どこか中性的な雰囲気を持つ彼女の魅力にピッタリでした

 

ガロティンの衣装どうでしたか?

お写真掲載にご承諾いただいたお二方、ありがとうございました。

 

次回 parte2 は「Tanguillo (タンギージョ)」の衣装を紹介します。

是非また読んで下さいね〜

 

¡ Hasta luego !

 

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