大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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建築施工4 桁・梁について

2008年06月24日 | 建築施工
 さてさて、連日うっとうしい雨が続いていますね。
本日は、桁・梁についてです。


授業に際して、改めて桁・梁の分類を整理しようと、本やネット等で調べてみると、意外なことに桁と梁の定義がどれもまちまちなのが判りました。




ほとんど同じ意味で呼んだり(英語に訳すと、どちらもbeam)

間仕切りに架かるのが桁、架からないのが梁と言うひとがいたり、
(間仕切り桁って言うけど、間仕切り梁とは言わないよね…)


他にも垂木が架かる材を桁、その他を梁と呼んだり、
(サイトで見たけど、棟桁は言うけど、母屋桁とは言わないような…)


長手方向を桁・短辺方向を梁と分けたり、
(これは基準法に載っている、桁ゆき方向・張り間(梁ではない)から?)

本当バラバラです。皆さんはどういう定義?





僕は、入母屋・寄棟屋根の一番外周を軒桁、(切り妻屋根の妻は妻梁)そのほかの内に架かる材を梁と呼んでるかな?

そして梁の中でも、大きい物を「大梁」小さい物を「小掛け」
と分けて呼んだりします。


そして、丸太で出来た梁を「丸太梁」、両側のみを製材したものを「タイコ梁」と言います


まぁしかし、その場のフィーリングで言ったりしてるな~

要は伝わりゃいいのよ伝わりゃ!



ということで、大工の用語には他にも定義がはっきりしていなかったり、教科書でもAとBの会社で違う呼び方や漢字の使い方など、(こだわり)があったりします。


例えば、芯墨を真墨と書いたり、鼻隠しを端隠しと書いたり、そもそも「さしがね」なんて
挿矩ね 差し金、曲尺、だったり・・・・どれも正解なんだろうけど・・・・
結構ややこしく、教える方も戸惑ってしまいますね。


曖昧といえば、梁の大きさなども、柱などに比べて、明確な大きさの基準などもハッキリしません、梁について基準法に載っているものは、「はり中央下部を欠かないように」そりゃそうでしょうけど・・・



木造は、今のところ構造計算などもありませんので、大工さんの経験によって決められた大きさを設計屋さんが図面に記載しているのが現実でしょう。


ある程度の指針は必要だけど、逆にカチカチに決められると、これまた現場は混乱するでしょうね~

ですから、今回の授業は非常にあいまいな要素がいつにも増して多かったかな?ちょいと反省


授業自体は簡単なレジェメを渡し、例によって名称・材料・継手/仕口や施工のポイントなどを、パワーポイントのスライドで一時間程度勉強します。忘れないように、その後はすかさず構造模型を作っています。


小さいとはいえ、材料もきちんと、背と腹を見分け、継ぎ手の位置が(継がないけど)乱(バラバラに配置する)になるように来るように心掛け、
火打ち梁の役割を考えたりしながら作っています。



実技はちょうど桁どうしを継ぐ、「追掛け継ぎ」を作っており、8942先生の授業では先週から規矩術も始まり、隅木の山勾配も同時進行で作ったりして、全ての授業がリンクして、いい感じ(自画自賛)でしょうか?


あとは福祉住環境の合格率が上がれば言う事無しですな~



この調子で一学期も後一ヶ月ガンバロ~。


おしまい。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
呼び名 (pupupu)
2008-06-28 10:58:22
場所によって呼ばれ方がかわるなんて・・・
まるで源氏名のよう
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pupupuさんへ (TOM-P)
2008-06-28 22:35:10
場所によって、名前が変わる源氏名・・・・

まるで、あなたのようですね

pupupuさん!

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