大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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ALPわさだハウジングタウン見学

2011年06月07日 | 建物探訪
さてさて、大分削ろう会も無事に終了し、今週は近所にある住宅展示場まで見学です。



住宅展示場は地元のマスコミ(新聞とTV)会社が主催し、大手ハウスメーカー9社が出展しています。昨年にオープンしたばかりなので最新の住宅を見て、目を養うことが目的です。

出展各社を紹介しますね。



住友林業

木造住宅のトップの販売棟数を誇る住友林業は、住友林業建築技術専門校という職業訓練校も運営しています。
企業が大工さんや技術員を教育・訓練するという理想的な人材育成しています。


パナホーム

パナホームは軽量ではなく重量鉄骨造を採用しているメーカーです。
大分県ではゼネコンの佐伯建設のグループ企業ですね。


一条工務店

木造在来工法を使用したハウスメーカーですね、独特な見積もりの仕方など興味深い話を聞けましたが、ここで書くのはNGだと思うので控えましょう。


アイビックホーム

ここが訓練生のアンケートでは一番人気でした、薫煙した柱や土台を使用し、虫害に強い家をアピールしています、丸太梁をたくさん使用し、木造在来工法のよいところを演出しています。


セキスイハイム

セキスイハイムと積水ハウスこの2社は実は別々の会社なんですよね、母体は積水化学工業なんですが、そこから独立したのが積水ハウス、積水化学工業の商品がセキスイハイムなのです。
工法は、鉄骨ラーメン構造のプレファブを工場で組み立てて、現場にもっていき組み合わせる工法です。
昔、住宅会社に勤めていたころ、数ヶ月かかってやっと引渡しだな~と思っていたところにハイムがやってきて、マッハで完成し引き渡していった苦い思い出を思い出しました。



谷川建設

長崎発のこの住宅会社、モデルハウスに入ると桧のいい香りがする、木造在来工法を採用した地場の工務店のような仕事をしている会社です
この9社のなかでは僕が一番気に入った住宅でした。



ミサワホーム

若い訓練生はミサワのインテリアが特にツボっていたようです。確かにモダンな感じがカッコよかったです、ツーバイフォーに工法に似た、木質パネル工法を採用しています。ちなみにミサワは南極の昭和基地や松井秀樹のお兄さんが在籍していることで有名です。


ダイワハウチュ

ハウスメーカーの歴史はダイワハウスとセキスイハウスの歴史といっても過言ではありません、
特に大和ハウスの子供用などの離れとして1959年販売したミゼットハウスの大ヒットで軽量鉄骨造の工法を確立しました。


積水ハウス

積水化学工業を母体にした住宅会社として1960年大阪市に誕生した、販売数首位を走るメーカーです。(売上高首位は大和ハウス)
いまでは、セキスイ化学工業からは独立した会社となっています。工法は主に軽量鉄骨造ですね。

面白いのは、ダイワハウスと一緒で大阪市梅田が本社なんですよね。


モデルハウスでは、お客さんに構造や、家づくりのさまざまな情報がわかりやすく展示されていました、こういうことも勉強になりますね。




















それから、既存のものではなく、常に新しい納まりや、材料などを研究し家作りに活かしていますね。












日ごろ僕はハウスメーカーに負けない地域に根ざした工務店を育てるためにこの仕事をしていると、生徒のみなさんには言っています。

別にすべてのハウスメーカーの家を否定しているわけでもありません、さまざまな選択肢があってもよいと思います、でも現在はハウスメーカーと地元工務店が同じ土俵で試合をしてないように思うのです、そう軟式野球と硬式野球といった感じでしょうか?


確かにハウスメーカーの住宅は顧客のニーズを捉え、モダンで快適な家を日々研究、精進をしていると思います。


しかしハウスメーカーには出来ない事もたくさんあると思うのです、たとえば、手刻みや漆喰や珪藻土、無垢材などの自然材料などですね、それらをきちんと捕らえ、ハウスメーカーしか選択肢の無かった人たちにも同じ土俵で競えるようにならないといけませんね。



メーカーの家は鉄とガソリンを使用する割合が多いと思うのです、リサイクルしやすさなども家の品質になる時代が来ることを考えれば、やっぱり家は身近にある木材とゆっくり時間をかけた、本物の良さを知ってほしいですよね


大体、工場でほとんど組み立てた家を、ポンと持ってきて終わりだと地元の経済も潤いませんね。
(僕たちも商売あがったりです)




そういえば、先日の大分合同新聞に地元の池見林産の記事が載っていました。

フローリング材など韓国商社と独占販売契約


池見林産さんは、さまざまな商品開発なども積極的に行い、さらには障がいをもつ方なども多数雇用し、地域に貢献されている企業です。



これで、木材の需要も上がり、国内の林業も潤い、材料の価格が安くなればますますいいですね。



おしまい。



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