こんどは盛岡市西にある「御所ダム」を一周することにした。
歩く距離は約13Kmである。
御所ダムは雫石川をせき止めて造られた大きなダムで、ダムのすぐそばに「盛岡手作り村」がある。
「盛岡手作り村」の駐車場にバイクを停めて歩き出す。

5月までは手の痛みと痺れが強くてバイクのハンドルを握ることは出来なかった。
車のハンドルでさえおもに左手で操作していたのだ。
車のエンジンをかけるためにキーを回そうとしたらあまりの痛みに右手では出来ず、身体をひねって左手でキーを回して車をスタートさせたこともあった。
あの頃を思えばかなり痛みは弱まったと言えるのだが、痛みと痺れはしつこく消えないままだ。
ここは紫陽花が見ごろだった。

雨が少ないのでダムの水位はかなり下がっている。

お昼近くに「慰霊の森」前の公園に到着、ここで持ってきたオニギリで昼食にする。

「慰霊の森」は1971年に全日空機に航空自衛隊の戦闘機が衝突し墜落したもので、犠牲者の慰霊のための公園である。

あの事故の日私は屋外で仕事中であった。
遠くのほうで「ドーン」という音がするのを聞いたのだが、まさかそれが最悪の航空事故とは帰宅するまで知らなかった。
同僚に雫石町から通っている人がいて、その人の話では幼い子供の遺体があったが外傷がなかったそうだ。
とてもかわいそうだったと言っていた。
さて歩き続ける。
盛岡の奥座敷と言われる「つなぎ温泉」の前を通る。

「御所大橋」の脇にシオンの像が建っているが雑草が伸びっぱなしでちょっとかわいそうだ。

ダムの上を歩き駐車場へ戻る。
13キロを歩き終えて、長距離を歩ける自信がついたので大曲駅から秋田駅まで歩く計画を立てることにした。