助手 「そう言えばレガシィの話ってしてませんでしたよね。」
所長 「ああ、言われてみればそうかもしれんの。」
助手 「これまで販売の中心だったツーリングワゴンがレヴォーグに移って、途端に存在感をなくしてしまいましたよね。」
所長 「ま、しょうがないじゃろうな。」
助手 「先代から主戦場である北米志向が強くなりましたし、サイズも国内では正直持て余してしまいますからね。」
所長 「ま、それも致し方ないじゃろうな。」
助手 「調べてみたんですけど、セダンのB4で全長がほぼ4m80もあるんですよ。先代より6.5センチ大きくなってますし、先々代と比べたら16センチも違うんですよ。」
所長 「ひとクラス分アップしたって感じじゃな。」
助手 「ですね。国内に限って言えば、DセグメントがレヴォーグとWRXで、レガシィはEセグメントに移行したって考えた方がしっくりきますよね。」
所長 「言えとるの。」
助手 「かつてのレガシィを思い返すと寂しい気がしますけど、スバルにとってはラインナップに幅が出来たって見方も出来ますよね。」
所長 「なまじっかレガシィって名前じゃからこれまでのイメージを引きずってしまうんじゃが、新たにフラッグシップをしつらえたって考えれば悪くないのかもしれんの。」
助手 「ですね。今までスポーツ色が強かったのが、今度のは落ち着いた大人のセダンって感じに見えますモンね。」
所長 「これまでのレガシィのお客には、なかなか受け入れられんかもしれんが、今までスバルに縁のなかったお客を捉まえられるかもしれんの。」
助手 「ですよね。本当は先代でそうしたかったんでしょうけど、あのデザインは最後まで馴染めませんでしたんしね。」
所長 「先代は吊り上ったライトで随分と損をしとった気がするのぉ。安っぽく見えたしの。」
助手 「言えてますね。ところで車格が上がったから仕方がないのかもしれませんけど、いい値段してますよね。安いので286万でしょ。アイサイト3が標準で付いてるのはいいんですけど。」
所長 「アウトバックは300万超えらしいの。じゃが、アテンザやアコード、カムリもみんな300万を超えとるから、200万円台のレガシィはまだ良心的とも言えるんじゃが。」
助手 「そうなんですか。ボクら庶民には手の届かないトコに行ってしまってるんですね。そりゃセダンが売れなくなるハズですよ。」
所長 「逆じゃ。売れとったらもっと値段に幅を持たせられるんじゃ。売れとらんから種類を増やすコトが出来んのじゃ。」
助手 「あっ、そういうコトですか。でも売れないから高いのしか残さないっていうのは、どうなんですかね。守りに入ってるって言うか、もっと攻めてもいんじゃないですか。」
所長 「ま、そういう考え方もあるわな。」
助手 「例えば今度のレガシィにレヴォーグに積んでる1.6リッターのターボを積んだら面白いと思いますけどね。」
所長 「うーん、どうじゃろうな。」
助手 「確かに今度のレガシィってこれまでの高性能ターボは似合わないクルマになってますけど、昔の価値観じゃなくってダウンサイジングターボですよ。ベンツのC180やプジョーの508も1.6リットルのターボを載せてますし、フォルクスワーゲンのパサートなんて1.4リットルですからね。」
所長 「もちろん知っとるわ。確かに燃費の面から見たら排気量を落としてターボで補うのは理に適っとると思うんじゃが、レヴォーグの1.6リッターって267万もするんじゃぞ。車格が高いレガシィに積んでもなんぼも安くならんのじゃないか。」
助手 「あっ、そうかぁ。安く出来ないんだったらダメですね。」
所長 「それに286万って言っても8%の税込みの値段じゃろ。税抜きじゃったら265万じゃ。二代目のレガシィから2.5リットルを設定しとるんじゃけど、だいたいどれも税抜きで250万ぐらいなんじゃ。」
助手 「そうなんですか。」
所長 「おおざっぱに言って、このクラスの値付けは、2リッターで200万、2.5リットルで250万って言うのが妥当なトコなんじゃないかのぉ。そう考えればアイサイト付きで265万なら高いとは言えんじゃろ。ただ高く感じるのは2リッターなんかの下のグレードがなくなってしもうたからじゃ。じゃからもう少し価格に幅を持たすんじゃったら、2リッターを250万を切る値段で出すのが効果的じゃと思うんじゃ。ま、それが1.6リッターのターボで出来ればいうコトないんじゃがな。」
助手 「そうするには需要が足りないってコトですね。」
所長 「安いのを出して需要が生み出せるんじゃったらやるべきじゃろうけど、今の状況じゃと簡単じゃないじゃろうな。それじゃったら、割り切ってスバルのフラッグシップとして高価格帯で勝負した方がいいって結論なんじゃないかのぉ。」
助手 「難しい問題ですね。」
所長 「ただ、スバルには四輪駆動のパイオニアっていうブランドイメージがあるし、水平対向エンジンという独自性もあるじゃろ。そこにアイサイトで安全面の新たなイメージが加わったワケじゃし、もっと売れてもいいと思うんじゃがな。」
助手 「ですよね。」
所長 「特に輸入車に流れとるセダンユーザーを取り込めれば面白いと思うんじゃがな。」
助手 「ですね。あとアウトバックもクロスオーバーの元祖とも言えるクルマですし、もっとちゃんと見て欲しいですね。」
所長 「高いクルマになるとブランド志向が強まるし、なかなかおんなじ土俵で見ては貰えんからの。ま、ワシらにしても取り上げるのを忘れとったから偉そうなコトは言えんのじゃが。」
参考資料
スバル・レガシィB4(富士重工業株式会社)
スバル・レガシィ アウトバック(富士重工業株式会社)
スバル・レガシィ(轟クルマ文化研究所)
スバル・レヴォーグ(轟クルマ文化研究所)
所長 「ああ、言われてみればそうかもしれんの。」
助手 「これまで販売の中心だったツーリングワゴンがレヴォーグに移って、途端に存在感をなくしてしまいましたよね。」
所長 「ま、しょうがないじゃろうな。」
助手 「先代から主戦場である北米志向が強くなりましたし、サイズも国内では正直持て余してしまいますからね。」
所長 「ま、それも致し方ないじゃろうな。」
助手 「調べてみたんですけど、セダンのB4で全長がほぼ4m80もあるんですよ。先代より6.5センチ大きくなってますし、先々代と比べたら16センチも違うんですよ。」
所長 「ひとクラス分アップしたって感じじゃな。」
助手 「ですね。国内に限って言えば、DセグメントがレヴォーグとWRXで、レガシィはEセグメントに移行したって考えた方がしっくりきますよね。」
所長 「言えとるの。」
助手 「かつてのレガシィを思い返すと寂しい気がしますけど、スバルにとってはラインナップに幅が出来たって見方も出来ますよね。」
所長 「なまじっかレガシィって名前じゃからこれまでのイメージを引きずってしまうんじゃが、新たにフラッグシップをしつらえたって考えれば悪くないのかもしれんの。」
助手 「ですね。今までスポーツ色が強かったのが、今度のは落ち着いた大人のセダンって感じに見えますモンね。」
所長 「これまでのレガシィのお客には、なかなか受け入れられんかもしれんが、今までスバルに縁のなかったお客を捉まえられるかもしれんの。」
助手 「ですよね。本当は先代でそうしたかったんでしょうけど、あのデザインは最後まで馴染めませんでしたんしね。」
所長 「先代は吊り上ったライトで随分と損をしとった気がするのぉ。安っぽく見えたしの。」
助手 「言えてますね。ところで車格が上がったから仕方がないのかもしれませんけど、いい値段してますよね。安いので286万でしょ。アイサイト3が標準で付いてるのはいいんですけど。」
所長 「アウトバックは300万超えらしいの。じゃが、アテンザやアコード、カムリもみんな300万を超えとるから、200万円台のレガシィはまだ良心的とも言えるんじゃが。」
助手 「そうなんですか。ボクら庶民には手の届かないトコに行ってしまってるんですね。そりゃセダンが売れなくなるハズですよ。」
所長 「逆じゃ。売れとったらもっと値段に幅を持たせられるんじゃ。売れとらんから種類を増やすコトが出来んのじゃ。」
助手 「あっ、そういうコトですか。でも売れないから高いのしか残さないっていうのは、どうなんですかね。守りに入ってるって言うか、もっと攻めてもいんじゃないですか。」
所長 「ま、そういう考え方もあるわな。」
助手 「例えば今度のレガシィにレヴォーグに積んでる1.6リッターのターボを積んだら面白いと思いますけどね。」
所長 「うーん、どうじゃろうな。」
助手 「確かに今度のレガシィってこれまでの高性能ターボは似合わないクルマになってますけど、昔の価値観じゃなくってダウンサイジングターボですよ。ベンツのC180やプジョーの508も1.6リットルのターボを載せてますし、フォルクスワーゲンのパサートなんて1.4リットルですからね。」
所長 「もちろん知っとるわ。確かに燃費の面から見たら排気量を落としてターボで補うのは理に適っとると思うんじゃが、レヴォーグの1.6リッターって267万もするんじゃぞ。車格が高いレガシィに積んでもなんぼも安くならんのじゃないか。」
助手 「あっ、そうかぁ。安く出来ないんだったらダメですね。」
所長 「それに286万って言っても8%の税込みの値段じゃろ。税抜きじゃったら265万じゃ。二代目のレガシィから2.5リットルを設定しとるんじゃけど、だいたいどれも税抜きで250万ぐらいなんじゃ。」
助手 「そうなんですか。」
所長 「おおざっぱに言って、このクラスの値付けは、2リッターで200万、2.5リットルで250万って言うのが妥当なトコなんじゃないかのぉ。そう考えればアイサイト付きで265万なら高いとは言えんじゃろ。ただ高く感じるのは2リッターなんかの下のグレードがなくなってしもうたからじゃ。じゃからもう少し価格に幅を持たすんじゃったら、2リッターを250万を切る値段で出すのが効果的じゃと思うんじゃ。ま、それが1.6リッターのターボで出来ればいうコトないんじゃがな。」
助手 「そうするには需要が足りないってコトですね。」
所長 「安いのを出して需要が生み出せるんじゃったらやるべきじゃろうけど、今の状況じゃと簡単じゃないじゃろうな。それじゃったら、割り切ってスバルのフラッグシップとして高価格帯で勝負した方がいいって結論なんじゃないかのぉ。」
助手 「難しい問題ですね。」
所長 「ただ、スバルには四輪駆動のパイオニアっていうブランドイメージがあるし、水平対向エンジンという独自性もあるじゃろ。そこにアイサイトで安全面の新たなイメージが加わったワケじゃし、もっと売れてもいいと思うんじゃがな。」
助手 「ですよね。」
所長 「特に輸入車に流れとるセダンユーザーを取り込めれば面白いと思うんじゃがな。」
助手 「ですね。あとアウトバックもクロスオーバーの元祖とも言えるクルマですし、もっとちゃんと見て欲しいですね。」
所長 「高いクルマになるとブランド志向が強まるし、なかなかおんなじ土俵で見ては貰えんからの。ま、ワシらにしても取り上げるのを忘れとったから偉そうなコトは言えんのじゃが。」
参考資料
スバル・レガシィB4(富士重工業株式会社)
スバル・レガシィ アウトバック(富士重工業株式会社)
スバル・レガシィ(轟クルマ文化研究所)
スバル・レヴォーグ(轟クルマ文化研究所)
水平対向エンジンにアイサイト、いい車だとは思いますけどやっぱりサイズが大きすぎるからレヴォーグでじゅうぶんかと感じてしまいます。
クルマは大きいほど偉い!って感覚、ご年配の方には根強いですよね。
借り物のクラウンやBMWに乗ってると回りのクルマがとても優しく感じます。
>水平対向エンジンにアイサイト、いい車だとは思いますけどやっぱりサイズが大きすぎるからレヴォーグでじゅうぶんかと感じてしまいます。
レヴォーグは旧ツーリングワゴンの市場、レガシィはツーリングワゴンを卒業したスバリスト(プラスアルファ)って感じで、競合はしないような気がしますね。
価格、使用状況を加味しないならボクはB4が欲しいです。