轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

ボルボ XC60

2009-09-04 18:52:26 | VOLVO
所長 「ボルボから新しいクロスオーバーが出たようじゃな。」

助手 「なんか最近、ハイブリッドかクロスオーバーの話ばっかりしてませんか。」

所長 「まぁ、流行りじゃからしょうがないのぉ。」

助手 「環境問題や景気後退で燃費のいいクルマに注目が集まるのはわかりますけど、重たくて燃費の悪いクロスオーバーってのはどうなんでしょうね。」

所長 「今出とるクルマって不況になる前に企画しとったモンじゃから、しばらくは続くんじゃろう。じゃが考えようによっては今の時代に合っとるのかもしれんぞ。」

助手 「どういうことですか。」

所長 「例えば複数台所有しとったモンが1台にまとめようと思ったら、クロスオーバーって適任じゃと思わんか。」

助手 「そうですかね。」

所長 「大抵のトコには入って行けるし、本格的なSUVよりも街乗りには適しとるし、ルーフレールの付いとらんのじゃったら冠婚葬祭やホテルのエントランスでも気兼ねせんと乗って行けるじゃろ。」

助手 「確かにプレミアムブランドとかのだったら見劣りしなさそうですよね。」

所長 「今のクルマじゃったらスポーツカー並の走りも可能じゃし、悪天候での安全性も高いしの。」

助手 「考えてみれば、いろんな要素を兼ね備えているからクロスオーバーなんですよね。」

所長 「随分前じゃけど、雑誌でアウディのピエヒ会長が近未来のクルマについて、『V10エンジンの4WDになる』と言っとる記事を読んだことがあるんじゃ。V10はコスト的にさすがに普及するとは思えんけど、理想的な駆動方式として4WDが普及することは大いにあり得るじゃろ。」

助手 「絶対的なオフロード性能よりも日常域での安全性能という面での評価でしょうね。」

所長 「じゃな。特に高速走行主体のドイツなんかでは効果は大きいじゃろう。そういった面を踏まえてもクロスオーバー的なクルマはまだまだ伸びる余地があると思うんじゃ。」

助手 「だとするとハイブリッド・クロスオーバーのレクサスRXはある意味、究極の存在なのかもしれませんね。」

所長 「重量が重たいクロスオーバーではハイブリッドよりもトルクの大きいディーゼルの方が合っとるんじゃろうけどな。ま、不況がひと段落して需要が上向いてきたら、色んな要素を満たした小型の高級クロスオーバーはメーカーにとって期待出来るジャンルなんじゃろ。」

助手 「かもしれませんね。で、ボルボのXC60ですけど、なかなかカッコいいじゃないですか。ここんトコのボルボの中では一番洗練されてますし。」

所長 「なかなか面白いクルマじゃな。ボルボって案外デカいクルマより、これぐらいのサイズが一番いいのかもしれんの。」

助手 「どういうことですか。」

所長 「元々ボルボってミドルサイズ以上のデカいクルマしかつくっとらんかったじゃろ。小さいのは確かオランダのDAFでつくっとったはずじゃ。」

助手 「三菱との共同出資のネッドカーとかありましたね。」

所長 「で、フォードに買収された辺りから、どんどん高級ブランドっぽくなったじゃろ。ドイツ製よりは少々お買い得なブランドモンといった感じかのぉ。」

助手 「そんな感じですね。」

所長 「サーブなんかも一緒なんじゃが、ボルボ自体に他社を凌ぐほどの技術があるわけでもないし、新しいデザインも浸透しとらんかったから、中途半端に買い難い存在になってしもたんじゃ。ま、安全面での優位性は健在じゃけどな。」

助手 「はい。」

所長 「で、今のラインナップを考えてみたら、案外S40/V50辺りの方がボルボの魅力を凝縮しとって手が出しやすいような気がするんじゃ。値段もそんなに高くないしの。」

助手 「V50いいですよね。新しい2Lのなんか結構そそりますよね。」

所長 「じゃろ。その流れで見ればXC60って今のボルボにとって一番重要なモデルじゃと思えるんじゃ。ただ3Lのターボしかないのが、もったいないの。出来れば2.4Lなんかの廉価版が出てくればかなり魅力的じゃと思うんじゃけどな。」

助手 「確かに600万も出すんなら他にいくらでも選べますしね。」

所長 「500万以下に抑えて、国産とドイツ勢の間ぐらいにハマったら、需要はあると思うんじゃ。」

助手 「ですね。あとこのクルマにシティ・セーフティっていう、追突を軽減する装備が付きましたけど、どう思われます。」

所長 「あれは画期的な装備じゃな。ぜひ各車に搭載して欲しいの。」

助手 「あれっ所長、電子デバイスってお嫌いじゃなかったですか。」

所長 「ワシが嫌いなのはヒトがすべきことを機械任せにするおせっかいな装備じゃ。シティセーフティが付いたからって、誰もブレーキを踏まんようにはならんじゃろ。万が一のときにクルマの方で事故を未然に防いでくれるんじゃから有り難い話じゃ。」

助手 「それもそうですね。30キロ以下の追突を軽減してくれて、15キロ以下だったら追突を回避するそうですね。何でも追突事故の75%が30キロ以下で発生していて、半数がドライバーの不注意でブレーキを踏んでいないそうですし、これが世の中のクルマ全部に付いてれば事故の多くは防げるかもしれませんね。」

所長 「ただそうなると、この装備が付いてないクルマは危険なクルマとして非難されてしまうんじゃろうな。エアバッグやABSに3点式シートベルトがないとダメって言うのに加わわってしまうのは気に喰わんがの。」


参考資料
ボルボ XC60(ボルボ・カーズ・ジャパン株式会社)
ボルボ V50(ボルボ・カーズ・ジャパン株式会社)
ボルボ C30(轟クルマ文化研究所)

Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所

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