釋超空のうた (もと電子回路技術者による独断的感想)

文系とは無縁の、独断と偏見による感想と連想と迷想!!

及び釋超空のうたとは無縁の無駄話

雑談:歳をとる、ということ。その3

2014-03-05 14:55:05 | その他の雑談
エリック・クラプトンの2001年日本公演の様子を私は録画していて、其れを此れからも私は何度も視聴するだろう、ということは既に述べた。

実は此のライブで彼が一瞬見せた表情を私は見逃がさなかった。 この何気ない一瞬の彼の表情を私は今後忘れることはないだろう。

***
彼は曲の演奏が終わると、アリガトとかドーモとか呟くように言うことが、たびたびあった。

彼がイスに座って何かの歌を歌い終わったとき、例のごとくドーモと小さな声で言った。

そのとき彼は観客を見ていなかった。

ふと、うつむいてステージの床をボンヤリと一瞬見たのだった。 
そのときの彼の表情は・・・確かに或る虚脱感を表していた。

この日本公演は海外公演の最後ということだったから、彼は疲れていたのかも知れない。

しかし私は其れだけでは無いような気がする。

彼が見せた一瞬の其の虚脱表情は、恐らく、彼の内面の深いところから由来しているものだと思われる。しかし其の由来の真実を知るものは恐らく此の世で誰もいまい。

 (およそ人の真実とは決して他人には知ることの出来ぬものだ。)

彼の虚脱表情を換言すれば、彼の孤独性と言ってもよいだろう。

あの時、彼の一瞬の表情は誰も知り得ない彼の孤独性を一瞬垣間見せたのだ。

この出来事は数秒に満たなかった。エリック・クラプトン本人すら気づかなかったに違いない。

しかし、私は其れを見逃がさなかった。

『歳をとる、ということ』。

この厳然たる真実を、私は彼の其の一瞬の表情から我が身を刺されるように感じとった。

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